魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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8 楽しい休暇は、魔境から

8ー10 アラクネ

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 8ー10 アラクネ

 翌日。
 俺たちは、アラクネたちのダンジョンを後にしてハウルズ侯爵領の領都ナナルを目指して出発した。
 ニャーの背に二人乗るのは厳しいので俺は、中ぐらいの大きさのアラクネに乗っての移動だ。
 ちなみにアラクネは、小さいものは、人語を話すことができないが、これぐらい大きなものだと話すことができるものも少なくないんだとか。
 アラクネの背に乗ってその体につかまっている俺にアラクネは、いろいろと気をつかって話しかけてくれた。
 「揺れは、だいじょぶ、か?エドワード様」
 俺は、こくこくと頷く。
 ニャーの速さにアラクネもついていっているのですごい速さで移動していた。
 俺は、吹き飛ばされないように必死につかまっていたが上半身が美少女なのでちょっと恥ずかしい気もしている。
 そんな俺にアラクネは、命じる。
 「もっと、しっかりつかまれ、エドワード様。落ちるぞ」
 俺は、アラクネの腰に腕を回して抱きついた。
 ふと気づくと並んで走っているニャーの背の上に乗っているアンドレア様が冷ややかな視線を向けている?
 「こ、これは!つかまらないと落っこちるからでっ!」
 俺がもごもごと弁解するとアンドレア様がふいっと視線をそらす。
 「急ぎましょう、ニャー。みなが心配しているでしょうから」
 アンドレア様を乗せたニャーは、ちらっと俺をうかがうと走る速度を速める。
 アンドレア様!
 俺は、心の中で叫んだ。
 俺は、無実ですっ!
 「いくぞ、エドワード様!」
 アラクネがニャーを追って速度をあげる。
 俺たちは、その日の昼前には余裕でルーゼント様の屋敷に到着した。
 「アンドレア様!よくご無事で!」
 ルシリアさんが駆け寄ってくる。
 魔境へ出発する用意をしていた騎士達がニャーの後に続くアラクネにぎょっとなり、迎撃の体制に入ろうとするので、俺は、大声でわめく。
 「大丈夫!これは、味方ですからっ!」
 アラクネは、俺を下ろしても森に帰ろうとはしなかった。
 「エドワード様にお仕えする、言われた」
 仕方ないから俺は、下半身がゆったりとしたドレスをそのアラクネに着せてみた。
 もちろん、ルカが用意したものだ。
 足を折りたたんでドレスを身に付ければアラクネは、普通の人にしか見えなかった。
 アンドレア様がにっこりと微笑んで俺に提案する。
 「この子にも名前をつけてあげなくては、ね?エドワード様」
 この子にも、というのは、あの『忘却のダンジョン』のマスターであるアラクネに俺が『ヨナ』という名前を与えたからだ。
 俺は、仕方なくそのアラクネに『ルナ』という名前を与えることにした。 
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