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9 ライゾソープ商会
9ー9 足湯
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9ー9 足湯
寮の前庭を借りてルカに作ってもらった足湯用の木桶を組み立てて温泉の湯を流し込む。
「これ、もしかして魔道具ですか?」
興味を持ったクレアが王立魔道具研究所を休んで手伝ってくれている。
敏いクレアには、これがダンジョンで発掘された魔道具ではないということが理解されているのかもしれない。
俺は、木桶に『魔法』で保温能力を付与しているしな。
ともかくクレアは、用意した椅子に腰かけて足を木桶につけてみる。
「ほわぁっ!あったかい!」
お湯は、少しぬるめにしてあるが、それでもクレアは、汗ばんでいるのがわかる。
やはり、王都の季節が問題なのかもしれない。
俺は、ちょっと考えて足湯の付近の空間の温度を下げることを思い付いた。
ルカに送風機型のクーラーを作ってもらうことにする。
王都のほぼ真ん中辺りにあるライゾソープ商会の店先で行うのだからいっそ、会場全体を冷やせる装置を作るのもありかな?
俺は、ルカが速攻で用意してくれた簡易式の送風機にさらに『魔法』で冷気を発する力を付与する。
クレアのいる辺りの温度を下げてやるとクレアの表情が驚きに変わる。
「温度が涼しくなったからお湯につけてる足が気持ちいいかも」
さらに、俺は、クレアに皿に入れたアイスクリームを試食してもらう。
「なんですか?これ」
クレアは、透明な器に入ったアイスクリームを見て声をあげる。
「器が透き通ってる?しかも、冷たいです!」
この世界では、透明なガラスの食器は珍しい。
ガラスの扱いが難しいからだ。
「もしかしてガラス?すごい加工技術ですね、エドワード様」
クレアは、器に添えられたスプーンを手にしてアイスクリームを食べてはっと目を見開く。
「冷たくて、甘くて、おいしいですぅっ!」
クレアの協力のおかげで足湯をより快適なものにすることが可能になった。
クレアは、俺たちがやる物産展に興味津々だ。
「さりげなくすごい魔道具を使ってますよね?ぜひ、スタッフの1人として働かせてください!お願いします!」
もちろん、人手が増えることはありがたい。
たぶん、展示期間は、ライゾソープ商会の人たちも手伝ってはくれるだろうけど気の置けない仲間がいるのとはまた違うしな!
俺たちがわあわあ言ってたら他の寮に居残っている連中も顔を出してきて足湯を試したがったので使ってもらう。
もちろんアイスクリームもな!
寮の前庭を借りてルカに作ってもらった足湯用の木桶を組み立てて温泉の湯を流し込む。
「これ、もしかして魔道具ですか?」
興味を持ったクレアが王立魔道具研究所を休んで手伝ってくれている。
敏いクレアには、これがダンジョンで発掘された魔道具ではないということが理解されているのかもしれない。
俺は、木桶に『魔法』で保温能力を付与しているしな。
ともかくクレアは、用意した椅子に腰かけて足を木桶につけてみる。
「ほわぁっ!あったかい!」
お湯は、少しぬるめにしてあるが、それでもクレアは、汗ばんでいるのがわかる。
やはり、王都の季節が問題なのかもしれない。
俺は、ちょっと考えて足湯の付近の空間の温度を下げることを思い付いた。
ルカに送風機型のクーラーを作ってもらうことにする。
王都のほぼ真ん中辺りにあるライゾソープ商会の店先で行うのだからいっそ、会場全体を冷やせる装置を作るのもありかな?
俺は、ルカが速攻で用意してくれた簡易式の送風機にさらに『魔法』で冷気を発する力を付与する。
クレアのいる辺りの温度を下げてやるとクレアの表情が驚きに変わる。
「温度が涼しくなったからお湯につけてる足が気持ちいいかも」
さらに、俺は、クレアに皿に入れたアイスクリームを試食してもらう。
「なんですか?これ」
クレアは、透明な器に入ったアイスクリームを見て声をあげる。
「器が透き通ってる?しかも、冷たいです!」
この世界では、透明なガラスの食器は珍しい。
ガラスの扱いが難しいからだ。
「もしかしてガラス?すごい加工技術ですね、エドワード様」
クレアは、器に添えられたスプーンを手にしてアイスクリームを食べてはっと目を見開く。
「冷たくて、甘くて、おいしいですぅっ!」
クレアの協力のおかげで足湯をより快適なものにすることが可能になった。
クレアは、俺たちがやる物産展に興味津々だ。
「さりげなくすごい魔道具を使ってますよね?ぜひ、スタッフの1人として働かせてください!お願いします!」
もちろん、人手が増えることはありがたい。
たぶん、展示期間は、ライゾソープ商会の人たちも手伝ってはくれるだろうけど気の置けない仲間がいるのとはまた違うしな!
俺たちがわあわあ言ってたら他の寮に居残っている連中も顔を出してきて足湯を試したがったので使ってもらう。
もちろんアイスクリームもな!
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話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
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