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10 マルムト物産展
10ー6 疑念
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10ー6 疑念
アラクネは、俺たちが持ち込んだ家畜の肉を調理してごちそうを振る舞ってくれた。
例の座敷に腰を下ろしている俺とルカの脇にアラクネが足を畳み込んで座り込んでいる。
そこに小さなアラクネたちが皿を掲げてちょこちょこと歩いてくるのがかわいいらしい。
「まあ、茶でも飲みなさいな」
アラクネが俺に茶を入れてくれるのを受け取ってこくっと飲む。
うん。
美味しい!
いつも思うんだが、このダンジョンで飲むお茶は、格別に美味しいんだよ!
水なのかな?
水がいいからお茶も美味しいのかも。
俺は、小さいアラクネたちに礼を言いながら焼いた肉の塊を手にとり口に運ぶ。
しばらくしてアラクネがルカを促す。
「せっかくの宴なんだから、あなたも何か芸を披露しなさいな、ルカ」
いやいや、ルカが芸?
あり得ないし!
そう俺は、思っていたがルカは、すくっと立ち上がり俺たちがいる座敷から降りて前に出る。
ルカは、自分の空間収納から取り出したらしい美しい黒い扇と長剣を手に舞を始めた。
鋭い剣劇とふわりとした扇の動きに俺は、釘付けになっていた。
ルカの長い一見黒髪にも見える深い藍色の髪が揺れる様が美しい。
薄暗い中、ルカの金色の瞳がつぅっと光の尾を引く。
俺がすっかりみいっているとアラクネが俺の耳元に顔をよせて囁いた。
「気をつけなさい、エドワード様。あれは、目に見えているものとは別のもの」
俺がアラクネの方を向こうとするのをアラクネがルカの方へと向かせる。
「よく見なさい。あれは…可愛らしくて、いとけないあの少女は、この世界の最古より人の営みを見続けてきたもの。『観察者』とは違う意味で人間と敵対しかねない存在なの。それをあんたは、忘れちゃいけない」
小さなアラクネたちが奏でる歌が途切れ、ルカがその場にしゃがみ込む。
一瞬、俺は、ルカをまじまじと見つめていた。
なんでも願いを叶えてくれる超常的な存在であるルカは、いったいなんのために存在しているのか?
ハウルズ侯爵領が魔物の襲撃を受けたとき、ミリアーナ様の口から『観察者』の名前が出たが、ルカは、俺が問いただすまで自分からは『観察者』のことを話そうとはしなかった。
ルカは、ほんとに信用できるのか?
俺の心に疑念がわく。
俺がじっとルカを見つめていると俺の隣の席に戻ってきたルカがいぶかるような表情で俺を覗き込む。
「どうかしましたか?エドワード様」
俺は、言葉を濁すとルカから視線をそらせた。
俺は、もしかしたら油断していたのかもしれない。
アラクネもそうだが、ルカもまた得体のしれない謎の存在だということを俺は、決して忘れてはいけないのだ。
アラクネは、俺たちが持ち込んだ家畜の肉を調理してごちそうを振る舞ってくれた。
例の座敷に腰を下ろしている俺とルカの脇にアラクネが足を畳み込んで座り込んでいる。
そこに小さなアラクネたちが皿を掲げてちょこちょこと歩いてくるのがかわいいらしい。
「まあ、茶でも飲みなさいな」
アラクネが俺に茶を入れてくれるのを受け取ってこくっと飲む。
うん。
美味しい!
いつも思うんだが、このダンジョンで飲むお茶は、格別に美味しいんだよ!
水なのかな?
水がいいからお茶も美味しいのかも。
俺は、小さいアラクネたちに礼を言いながら焼いた肉の塊を手にとり口に運ぶ。
しばらくしてアラクネがルカを促す。
「せっかくの宴なんだから、あなたも何か芸を披露しなさいな、ルカ」
いやいや、ルカが芸?
あり得ないし!
そう俺は、思っていたがルカは、すくっと立ち上がり俺たちがいる座敷から降りて前に出る。
ルカは、自分の空間収納から取り出したらしい美しい黒い扇と長剣を手に舞を始めた。
鋭い剣劇とふわりとした扇の動きに俺は、釘付けになっていた。
ルカの長い一見黒髪にも見える深い藍色の髪が揺れる様が美しい。
薄暗い中、ルカの金色の瞳がつぅっと光の尾を引く。
俺がすっかりみいっているとアラクネが俺の耳元に顔をよせて囁いた。
「気をつけなさい、エドワード様。あれは、目に見えているものとは別のもの」
俺がアラクネの方を向こうとするのをアラクネがルカの方へと向かせる。
「よく見なさい。あれは…可愛らしくて、いとけないあの少女は、この世界の最古より人の営みを見続けてきたもの。『観察者』とは違う意味で人間と敵対しかねない存在なの。それをあんたは、忘れちゃいけない」
小さなアラクネたちが奏でる歌が途切れ、ルカがその場にしゃがみ込む。
一瞬、俺は、ルカをまじまじと見つめていた。
なんでも願いを叶えてくれる超常的な存在であるルカは、いったいなんのために存在しているのか?
ハウルズ侯爵領が魔物の襲撃を受けたとき、ミリアーナ様の口から『観察者』の名前が出たが、ルカは、俺が問いただすまで自分からは『観察者』のことを話そうとはしなかった。
ルカは、ほんとに信用できるのか?
俺の心に疑念がわく。
俺がじっとルカを見つめていると俺の隣の席に戻ってきたルカがいぶかるような表情で俺を覗き込む。
「どうかしましたか?エドワード様」
俺は、言葉を濁すとルカから視線をそらせた。
俺は、もしかしたら油断していたのかもしれない。
アラクネもそうだが、ルカもまた得体のしれない謎の存在だということを俺は、決して忘れてはいけないのだ。
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