魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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10 マルムト物産展

10ー8 弟

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 10ー8 弟

 「…ド…エドワード?」
 名前を呼ばれて俺は、ゆっくりと目覚めていった。
 まばゆい光に目を細める。
 しばらくして目が慣れてくると俺は、周囲を見回した。
 そこは、白い光の溢れる部屋で、その中央に浮かぶベッドの上に俺は、横たわっていた。
 「エドワード、気がついたのね」
 ベッドのすぐ脇にある椅子に腰かけた長い黒髪の美少女が俺に微笑んだ。
 「ルカ…?」
 俺は、起き上がりながら考えていた。
 確か、俺は、アラクネのダンジョン、『忘却のダンジョン』にいた筈。
 不意に頭がずきん、と痛み俺は、顔を歪めた。
 そうだ!
 俺は、ルカのくれた果実水を飲んで意識を失ったんだ!
 俺は、立ち上がるとルカを睨んだ。
 「なぜ、俺に薬を盛った?」
 俺の問いかけにルカは、キョトンとしている。
 俺は、もう一度、ルカに訊ねた。
 「答えろ!なぜ、俺に薬を飲ませた?」
 「怖い顔」
 ルカがからかうように笑ったので、俺は、近くのテーブルを拳で思いきり殴った。
 「答えろと言ってる!」
 「落ち着きなさい!エドワード!」
 ルカが大きな声をあげたが、俺は、かまわず問いただす。
 「答えろ!ルカ!」
 ルカは、黙って俺を睨み付けていたが低い声でいった。
 「弟だと思って優しくしてあげたらつけあがって」
 弟?
 俺は、ルカの弟なんかじゃない!
 「あなたは、私の弟よ!」
 ルカがわめいた。
 「例え、できが悪くてもあなたは私と同じ一連なりのツリーに生まれた者であることに変わりはないわ!」
 俺とルカが同じ一連なりのツリーに生まれた?
 そんな訳はない。
 だって俺は。
 ふと、ルカの後ろに映っている何かに気づいて俺は、ビクッと体を強ばらせる。
 それは、身体中に白い包帯を巻かれた何かだった。
 人間?
 いや、違う!
 「ば、けもの!」
 俺は、ルカの背後の何かに向かって叫んだ!
 「化け物!」
 ルカが騒いでいる俺に近づくと俺に手を伸ばして優しく触れた。
 「大丈夫、よ、エドワード。あなたは、化け物なんかじゃ、ない」
 はい?
 俺は、信じられない気持ちでルカを見て。
 もう一度、ルカの背後の何かを見た。
 それは。
 崩れ落ちていく体を包帯で保護して辛うじて人の形を維持しているそれは。
 俺自身だったのだ!
 「なんてことだ…」
 俺は、ルカを押し退けて背後にある鏡に手を伸ばした。
 そこには、変わり果てた俺の姿があった。
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