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8 異界との狭間
8ー7 月の男神
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8ー7 月の男神
気がつくとそこは白い空間だった。
どこまでも広い空間が続いていてその中に僕が眠るベッドだけが浮かんでいるようだった。
ここは?
「気がついたか?」
ふいに声が聞こえて僕が振り向くとベッドの横に黒づくめの男が立っていた。
ヴェルデ?
いや、違う。
少しだけヴェルデに似ているがまったくの別人だった。
「お前が来るのを待っていた」
「僕、を?」
体を起こすと僕は、ぎゅっと掛布を体に巻き付けた。
「どうやら現世であの連中と再会したようだな」
あの連中。
僕の脳裏にヴェルデとルーデニア兄上のことがよぎる。
「困った連中だ」
その黒い男は、ぽりぽりと頭を掻く。
「このままでは世界が滅びかねん」
「世界を滅ぼさないためにヴェルデが神殿に封じられたのでは?」
「それは、そうだが」
男が顔をしかめる。
「それでもこのままだといづれはこの世界は滅びる。あの2人とお前のために」
僕たちのために世界が滅びる?
僕は、一瞬、それでもいいか、と思った。
もう、全てが滅んでしまえばいい。
「全てが滅べばいいなんて思わないでくれよ?」
男がはぁっとため息をつく。
「確かにこの世界は、お前の世界ではないのかもしれないが、俺たちにとっては大切な唯一無二の世界なんだからな」
どういうことなのかわからなくて、僕は、首を傾げた。
この男の話していることがよく理解できない。
うん。
僕は、頷く。
これは、夢だ。
目覚めれば終わる夢。
目を閉じようとすると男が慌てて止める。
「待ってくれ!俺の話をきいてくれ!」
「なら、僕にもわかるように話してくれないか?」
僕が少し不機嫌に告げると男が口角を上げる。
「了解した」
男は、馴れ馴れしく僕が座っているベッドに近づくと腰を下ろした。
「その様子だとお前は、まだ目覚めてはいないのか?」
「どういうことだ?」
僕は、露骨に嫌悪感を示した。
裸でベッドにいる僕に男はあまりにも近い。
僕のよそよそしさに男が苦笑して少し僕から距離をとる。
「まだ、思い出してないとか、あの2人がちょっと気の毒になるな」
僕が咎めるようにじっと見つめると男はふっと笑みを浮かべる。
「これは、全てが夢だ。だが、かつて本当にあった現実でもある。そして、これから起きる未来でもあるんだ」
男は、僕を見て目を細めた。
「全ては、お前にかかっているというわけなんだよ、マクシア。いや」
男の声が遠くなっていく。
「月の男神、よ」
気がつくとそこは白い空間だった。
どこまでも広い空間が続いていてその中に僕が眠るベッドだけが浮かんでいるようだった。
ここは?
「気がついたか?」
ふいに声が聞こえて僕が振り向くとベッドの横に黒づくめの男が立っていた。
ヴェルデ?
いや、違う。
少しだけヴェルデに似ているがまったくの別人だった。
「お前が来るのを待っていた」
「僕、を?」
体を起こすと僕は、ぎゅっと掛布を体に巻き付けた。
「どうやら現世であの連中と再会したようだな」
あの連中。
僕の脳裏にヴェルデとルーデニア兄上のことがよぎる。
「困った連中だ」
その黒い男は、ぽりぽりと頭を掻く。
「このままでは世界が滅びかねん」
「世界を滅ぼさないためにヴェルデが神殿に封じられたのでは?」
「それは、そうだが」
男が顔をしかめる。
「それでもこのままだといづれはこの世界は滅びる。あの2人とお前のために」
僕たちのために世界が滅びる?
僕は、一瞬、それでもいいか、と思った。
もう、全てが滅んでしまえばいい。
「全てが滅べばいいなんて思わないでくれよ?」
男がはぁっとため息をつく。
「確かにこの世界は、お前の世界ではないのかもしれないが、俺たちにとっては大切な唯一無二の世界なんだからな」
どういうことなのかわからなくて、僕は、首を傾げた。
この男の話していることがよく理解できない。
うん。
僕は、頷く。
これは、夢だ。
目覚めれば終わる夢。
目を閉じようとすると男が慌てて止める。
「待ってくれ!俺の話をきいてくれ!」
「なら、僕にもわかるように話してくれないか?」
僕が少し不機嫌に告げると男が口角を上げる。
「了解した」
男は、馴れ馴れしく僕が座っているベッドに近づくと腰を下ろした。
「その様子だとお前は、まだ目覚めてはいないのか?」
「どういうことだ?」
僕は、露骨に嫌悪感を示した。
裸でベッドにいる僕に男はあまりにも近い。
僕のよそよそしさに男が苦笑して少し僕から距離をとる。
「まだ、思い出してないとか、あの2人がちょっと気の毒になるな」
僕が咎めるようにじっと見つめると男はふっと笑みを浮かべる。
「これは、全てが夢だ。だが、かつて本当にあった現実でもある。そして、これから起きる未来でもあるんだ」
男は、僕を見て目を細めた。
「全ては、お前にかかっているというわけなんだよ、マクシア。いや」
男の声が遠くなっていく。
「月の男神、よ」
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