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09 試験結果
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「まあ、クリスティナ様」
「成績発表はご覧になりました?」
エディーと共に廊下を歩いていると、級友たちに声をかけられた。
「いえ、これからです」
「クリスティナ様が一位ですわ!」
「さすがですわね」
「……まあ、本当に?」
え、私が一位?
入学して一ヶ月。最初の試験の結果発表が行われた。
この順位はゲームでも重要で、何位に入るかによって進路にも関わりが出てくる。
ちなみにゲーム内で基本一位なのは、宰相であるフォスター侯爵の息子『ラウル・フォスター』。彼は人見知りが激しく恋愛対象としては最難関キャラだ。
そして二位がアルフレッド殿下で、私クリスティナは大体五位以内。ヒロインは進路によって順位は大きく変わり、官僚や研究職を目指すならばラウルとトップ争いをすることになる。
(それが何で、私が一位?)
首を傾げながら、順位表が貼られている場所へと向かう。
「うわ、満点じゃん。まじか」
結果を見るより先にエディーの声が聞こえた。
確かに――私とラウルが満点の一位で、その次が三点マイナスの殿下。五位がエディーだった。
「何であの試験で満点取れるんだよ」
「……そんな難しくなかったわよ?」
最初の試験なのだから、基本的なものばかりだったと思うけれど。
「数学が難しかっただろ」
数学……あ、そうか。
この国の数学レベルは、前世よりも下なのだ。
それに私は、数学は応用が苦手だったけれど、基礎的なものは得意だった。そして今回は最初の試験だから基礎問題しか出なかった。そのおかげだろう。
「うーん、多分今回の問題は相性が良かったからかしら」
「相性?」
「得意な問題しか出なかったもの」
エディーに返しながら、私は一人の名前を探した。
『アリス・リオット』、このゲームのヒロインだ。
一ヶ月経つけれど、クラスが違うせいかまだ彼女の姿を見ていない。意外と会いそうで会わないのよね。
(……いた)
その名前は、半分よりも下の場所にあった。
(うーん。勉強は苦手なのかな……)
でも確か、ゲームでは一回目は自動的に十位になっていて、そこからプレイ次第で成績が変化したはずだ。
「クリスティナ」
心の中で首を捻っていると殿下の声が聞こえた。
「殿下」
「凄いねクリスティナは。ラウルと一緒に満点だなんて」
結果を見上げながら殿下は言った。
「……問題との相性が良かったからです」
「相性?」
「今回は得意な問題が出たので……」
「それでも満点は凄いよ」
「ありがとうございます」
「――三点減点か」
ポツリと殿下は呟いた。
(殿下も凄いんだけど。でも私がそれを言ったら嫌味になりそうだし……)
試験は五教科で各百点ずつ、五百点が満点だ。五位のエディーは四八八点だし、六位以下はさらに点数が下がっている。だから殿下が一位でもおかしくないのだけれど。
(何だか気まずいなあ)
「教師や母上が誉めていたね。クリスティナは教えたことはすぐ覚えてとても優秀だって」
「……そうでしたか」
「確かに、クリスティナは優秀なんだね」
その声には、どこか……寂しそうな響きが含まれていた。
「男子生徒たちと親しくしすぎる女生徒がいる」
そんな噂が流れ出したのは、夏季休暇に入る少し前だった。
「成績発表はご覧になりました?」
エディーと共に廊下を歩いていると、級友たちに声をかけられた。
「いえ、これからです」
「クリスティナ様が一位ですわ!」
「さすがですわね」
「……まあ、本当に?」
え、私が一位?
入学して一ヶ月。最初の試験の結果発表が行われた。
この順位はゲームでも重要で、何位に入るかによって進路にも関わりが出てくる。
ちなみにゲーム内で基本一位なのは、宰相であるフォスター侯爵の息子『ラウル・フォスター』。彼は人見知りが激しく恋愛対象としては最難関キャラだ。
そして二位がアルフレッド殿下で、私クリスティナは大体五位以内。ヒロインは進路によって順位は大きく変わり、官僚や研究職を目指すならばラウルとトップ争いをすることになる。
(それが何で、私が一位?)
首を傾げながら、順位表が貼られている場所へと向かう。
「うわ、満点じゃん。まじか」
結果を見るより先にエディーの声が聞こえた。
確かに――私とラウルが満点の一位で、その次が三点マイナスの殿下。五位がエディーだった。
「何であの試験で満点取れるんだよ」
「……そんな難しくなかったわよ?」
最初の試験なのだから、基本的なものばかりだったと思うけれど。
「数学が難しかっただろ」
数学……あ、そうか。
この国の数学レベルは、前世よりも下なのだ。
それに私は、数学は応用が苦手だったけれど、基礎的なものは得意だった。そして今回は最初の試験だから基礎問題しか出なかった。そのおかげだろう。
「うーん、多分今回の問題は相性が良かったからかしら」
「相性?」
「得意な問題しか出なかったもの」
エディーに返しながら、私は一人の名前を探した。
『アリス・リオット』、このゲームのヒロインだ。
一ヶ月経つけれど、クラスが違うせいかまだ彼女の姿を見ていない。意外と会いそうで会わないのよね。
(……いた)
その名前は、半分よりも下の場所にあった。
(うーん。勉強は苦手なのかな……)
でも確か、ゲームでは一回目は自動的に十位になっていて、そこからプレイ次第で成績が変化したはずだ。
「クリスティナ」
心の中で首を捻っていると殿下の声が聞こえた。
「殿下」
「凄いねクリスティナは。ラウルと一緒に満点だなんて」
結果を見上げながら殿下は言った。
「……問題との相性が良かったからです」
「相性?」
「今回は得意な問題が出たので……」
「それでも満点は凄いよ」
「ありがとうございます」
「――三点減点か」
ポツリと殿下は呟いた。
(殿下も凄いんだけど。でも私がそれを言ったら嫌味になりそうだし……)
試験は五教科で各百点ずつ、五百点が満点だ。五位のエディーは四八八点だし、六位以下はさらに点数が下がっている。だから殿下が一位でもおかしくないのだけれど。
(何だか気まずいなあ)
「教師や母上が誉めていたね。クリスティナは教えたことはすぐ覚えてとても優秀だって」
「……そうでしたか」
「確かに、クリスティナは優秀なんだね」
その声には、どこか……寂しそうな響きが含まれていた。
「男子生徒たちと親しくしすぎる女生徒がいる」
そんな噂が流れ出したのは、夏季休暇に入る少し前だった。
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