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10歳〜アストレカ大陸編【旅芸人と負の遺産】
病気の原因は?
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○○○ シャーロット視点
クディッチス家到着早々、2階の部屋の崩壊事故に巻き込まれるとはね。このままだと、私達は1階へと落下する。もし階下に人がいれば、その人を押し潰してしまう。
「【グラビトン】発動!」
崩落箇所は、ネルマさんの部屋全体か。オーキスとフレヤのいる場所は大丈夫そうだ。こうなった原因は、ネルマさんが部屋に閉じこもったせいだろう。家自体にも、【耐久性】というものがある。おそらく、部屋全体の耐久性能が少しずつ吸収されていたんだ。私達が一気に行ったことで、崩落を加速度的に進めてしまったようだ。
現在、崩壊したネルマさんの部屋全体が空中に浮いている状態である。
「こ…これは浮いている!? どういうことだ?」
ダナンザ様達も、状況変化に対応できていない。
まずは、彼らを落ち着かせよう。
「皆さん、落ち着いてください。これは、私の重力魔法【グラビトン】による効果です。この崩壊した箇所全ての重力を無にしているので、部屋全体が地上に沈まず浮いているのです」
「む…無重力…噂には聞いていましたが、これが重力魔法…」
「あなた…ネルマは窓際にいたようですよ」
ダナンザ様とロザレーヌ様は、落ち着きを取り戻したようだ。アーバンは、1人の女の子の方へもぞもぞと動いている。あの子がネルマさんか。髪色がロザレーヌさんと同じで薄いピンク色、ショートでちょっとウェーブがかった髪質か。服装に関しては薄い赤色のノースリーブを着ており、王都の貴族らしくない軽快なズボンを履いている。
「アーバン兄様、これは何! 何なの!?」
あれ? 家族の雰囲気と、病気を認識して以降部屋から出てこないと言っていたから、もっと暗い人物を想像していたのだけど?
「ネルマ、落ち着け! これはシャーロット様の重力魔法だ! ほら、あそこにいるお方がシャーロット様だ。ネルマの病気を治療するため来てくださったんだ」
ネルマさんと目が合った。
「あ、シャーロット様! 本物だ!?」
なんか凄く活発そうな女の子だ。
無重力の中、必死に私の方へ向かって来ようとしている。
「ネルマ、はしたないですよ! シャーロット様、申し訳ありません」
奇妙な動きだからか、ロザレーヌ様がネルマさんに注意している。
「いえ……お元気そうでなによりです。部屋の崩壊に関しても、原因は病気によるものでしょう。【家の構成材料となる物質の耐久性】がネルマさん自身に吸収されたか、外気に放出されたのだと思います」
私の言葉に、ダナンザ様もロザレーヌ様もハッとする。
家の耐久性のことを忘れていたのだろう。
「それよりもロザレーヌ様、いつまでも無重力状態というのはまずいので、ネルマさんを庭の砂漠化した箇所へ、崩壊した部屋の残骸を庭の端っこの方へ移動しても構いませんか?」
「は…はい、それで構いません」
ネルマさんとアーバンを砂漠化した土地に移動させ、崩壊した部屋の残骸をロザレーヌさんの指示のもと、廃棄処分する物としない物とを分別していき、邪魔のならない庭の壁際へと移動した。
作業時間は約30分程、崩壊した部分に関しては応急処置として、フレヤとオーキスが木魔法で即席の屋根と壁を作製してくれた。これで雨風にも、多少耐えられるだろう。
さて、掃除も終わったところで、ネルマさん本人から事情を聞こうかな。
「シャーロット様、ネルマ・クディッチスです。こちらに来て頂いた早々、私の病気に巻き込んでしまい、誠に申し訳ありませんでした!」
病気で苦しんでいるようには、全然見えないんですけど!?
「シャーロット・エルバランです。ネルマさん、この程度の事故ならハーモニック大陸で頻繁に遭遇していますので問題ありませんよ」
ネルマさんが、驚愕な表情をして私を見る。
「ハーモニック大陸、怖!?」
《パコン》
アーバンの見事なツッコミが、ネルマさんの頭に直撃したよ。
「痛いよ、兄様!」
「口の言い方に気をつけろ! 一応、お前は病人なんだぞ!」
この子……病人には全く見えない。
ネルマさんは叩かれた箇所を両手でさすりながら、涙目でアーバンを見ている。
「はい……シャーロット様、私のことはネルマで構いません」
「あ…うん…」
なんか、調子狂うな。
アーバンもネルマを見て、少しだけ溜息をついている。
「シャーロット様、申し訳ありません。ネルマは病気のこともあって、一時期鬱気味だったのですが、ある時急に吹っ切れたというか……」
「もうアーバン兄様! 何もかもが面倒になっただけだよ! 《治る気配のない私の病気》《家族や使用人達にかけている負担》、《私の生きる意味》、毎日毎日苦しみながら同じ事を考えていたら、なんか急に馬鹿らしくなったの! いつ治るのかもわからない病気に苦しむくらいなら、今を精一杯生きてやると決めたんです!」
病気に対抗するための【彼女なりの答え】を見つけたんだね。ネルマは、家族や使用人達に愛されているからこそ、自分を見失わずにいられたのだろう。
「ネルマ、その病気の制御は出来るの?」
「色々な訓練を積み、スキルもいくつか取得しましたが、現状全く出来ません!」
ハッキリとめっさ明るい顔で即答されたよ!
【制御不可】という事は、現状1番近くにいるアーバンは大丈夫なのかな?
「アーバンは近くにいるけど大丈夫なの?」
「家族も使用人達もネルマの病気と3年向き合ったせいもあって、【吸引耐性】スキルを身につけました。ですから、有効範囲内に入っても3時間程度なら問題ありません」
吸引耐性スキル!?
そのスキルを身につけたということは、皆がネルマの病気に怖がらず、毎日向き合った証拠だ。
「シャーロット様、どうやって私の病気を見つけるの……でしょうか?」
私のスキルを少しだけ説明しておくか。
「普段通りの喋り方でいいよ。私も、そうするから。それで質問の答えだけど、私はオーパーツ【ステータスチェッカー】よりも優秀なユニークスキルを持っているとだけ言っておくね」
全部話すと、情報が全ての貴族に漏洩するかもしれない。
必要最小限に留めておこう。
「おお、凄い! 私の中身を全部見て構いませんから、病気を見つけて下さい!」
……なんか言い方が気になる。
アーバンは溜息をつき、ロザレーヌ様とダナンザ様のコメカミ辺りの血管が浮いている。私がいる手前、怒りを抑えているのは明白だよ。2人の近くにいるフレヤとオーキスは苦笑いだ。病気が完治したら、真っ先に貴族としての再教育を受けるだろうね。
まずは、構造解析スキルでネルマのステータスを表示させよう。
名前 ネルマ・クディッチス
種族 人間/性別 女/年齢 8歳/出身地 エルディア王国
レベル1/HP43/MP164/攻撃35/防御26/敏捷15/器用120/知力152/
魔法適性 光・空間/魔法攻撃62/魔法防御179/魔力量164
回復魔法(光) : イムノブースト・ヒール
幻惑魔法(光) : 幻夢
光魔法: リフレッシュ・ライトシールド・ライトソード・ライトジャベリン
空間魔法 : テレパス・エアストシールド
支援魔法(無属性): マジックトランスファー
ノーマルスキル欄
Lv8 精神耐性
Lv6 魔力感知・魔力操作・魔力循環
Lv5 並列思考・聴力拡大・心眼・先読み・風読み
Lv4 気配察知・視力拡大・短剣術
Lv3 HP自動回復・MP自動回復・弓術
Lv2 洗濯
ユニークスキル:なし
称号 : 努力家
備考:限界突破(250→500)
………凄い。
レベル1で8歳なのに、もう人間の能力限界値を突破している。
しかも、魔力量が164もある。
アッシュさんと同じ称号【努力家】も持っているから、この子を鍛えれば確実にSランクを超える逸材となる。この内容を見れば、ネルマの言った先程の言葉が真実だと信じられるね。
現状のステータスの基本数値から察するに、ネルマは魔力とスキルを重点的に鍛えているのがわかる。【心眼】【風読み】【先読み】のスキルレベルが5もあること、これら3つは相当な訓練を積まないと習得できない。リリヤさんでも、イミアさんに教えられてから習得するまで3~4ヶ月の期間を要したはず。
この病気に対抗しようと必死に努力したことが、ステータスを見てもわかる。
彼女の期待に応えるためにも、病気の原因解明に乗り出そうか!
○○○
ネルマの病気は、スキル【ライフドレイン】に酷似している。皆から事前に聞いた通り、ステータスの名称欄においても気になる箇所がない。【ライフドレイン】と検索しても、何も引っかからない。
だからこそ、おかしい!
何処かに、必ず綻びがあるはずだ!
現在、病気が発覚した3年前付近に焦点を置いて捜索しているけど、手掛かりらしきものがない。気になる点があるとすれば、その頃に風邪を拗らせ40度近い高熱を出し、3日間生死の境を彷徨っていたということ。その風邪を克服したと同時に、《HPとMPの自動回復スキル》を取得したくらいか。この2つのスキルは私も持っているから、病気とは全く関係ないよね。
このままじゃあ、時間だけが過ぎていく。
どうする?
「シャーロット様の力でもダメですか?」
私が20分程思案に老けていたせいか、周囲の雰囲気が暗くなっている。ネルマも、さっきまでの明るさから一転、どんよりとした重い空気を漂わせている。
「ネルマ、もう少し待って。まだ、全てを試していないの」
これまでステータス欄に異常があったからこそ、構造編集が出来た。ネルマの病気の場合、その異常が何処にあるのかがわからない。
【3年前の経験】を主体にした捜索を行っているけど、恐らく徒労に終わる。病気の原因となるものが、もっと以前にネルマと接触していた場合もありうる。今の解析方法だと、効率が悪すぎる。
………ならば、検索条件に【病気の効果】を入力してみるか? これまでに試したことのない検索方法だけど、これならば私の見落としている単語も出てくるはずだ。
検索条件【生命力を吸引する】
これでタップだ!
さあ、どうなる!
「え……これが原因なの!?」
検索結果が表示されたと同時に、ネルマの原因が判明したのだけど、それは意外なものだった。私自身、自分の持っているものと相互確認したけど、ネルマの持つものだけが異様な効果へと変質していたのだ!
クディッチス家到着早々、2階の部屋の崩壊事故に巻き込まれるとはね。このままだと、私達は1階へと落下する。もし階下に人がいれば、その人を押し潰してしまう。
「【グラビトン】発動!」
崩落箇所は、ネルマさんの部屋全体か。オーキスとフレヤのいる場所は大丈夫そうだ。こうなった原因は、ネルマさんが部屋に閉じこもったせいだろう。家自体にも、【耐久性】というものがある。おそらく、部屋全体の耐久性能が少しずつ吸収されていたんだ。私達が一気に行ったことで、崩落を加速度的に進めてしまったようだ。
現在、崩壊したネルマさんの部屋全体が空中に浮いている状態である。
「こ…これは浮いている!? どういうことだ?」
ダナンザ様達も、状況変化に対応できていない。
まずは、彼らを落ち着かせよう。
「皆さん、落ち着いてください。これは、私の重力魔法【グラビトン】による効果です。この崩壊した箇所全ての重力を無にしているので、部屋全体が地上に沈まず浮いているのです」
「む…無重力…噂には聞いていましたが、これが重力魔法…」
「あなた…ネルマは窓際にいたようですよ」
ダナンザ様とロザレーヌ様は、落ち着きを取り戻したようだ。アーバンは、1人の女の子の方へもぞもぞと動いている。あの子がネルマさんか。髪色がロザレーヌさんと同じで薄いピンク色、ショートでちょっとウェーブがかった髪質か。服装に関しては薄い赤色のノースリーブを着ており、王都の貴族らしくない軽快なズボンを履いている。
「アーバン兄様、これは何! 何なの!?」
あれ? 家族の雰囲気と、病気を認識して以降部屋から出てこないと言っていたから、もっと暗い人物を想像していたのだけど?
「ネルマ、落ち着け! これはシャーロット様の重力魔法だ! ほら、あそこにいるお方がシャーロット様だ。ネルマの病気を治療するため来てくださったんだ」
ネルマさんと目が合った。
「あ、シャーロット様! 本物だ!?」
なんか凄く活発そうな女の子だ。
無重力の中、必死に私の方へ向かって来ようとしている。
「ネルマ、はしたないですよ! シャーロット様、申し訳ありません」
奇妙な動きだからか、ロザレーヌ様がネルマさんに注意している。
「いえ……お元気そうでなによりです。部屋の崩壊に関しても、原因は病気によるものでしょう。【家の構成材料となる物質の耐久性】がネルマさん自身に吸収されたか、外気に放出されたのだと思います」
私の言葉に、ダナンザ様もロザレーヌ様もハッとする。
家の耐久性のことを忘れていたのだろう。
「それよりもロザレーヌ様、いつまでも無重力状態というのはまずいので、ネルマさんを庭の砂漠化した箇所へ、崩壊した部屋の残骸を庭の端っこの方へ移動しても構いませんか?」
「は…はい、それで構いません」
ネルマさんとアーバンを砂漠化した土地に移動させ、崩壊した部屋の残骸をロザレーヌさんの指示のもと、廃棄処分する物としない物とを分別していき、邪魔のならない庭の壁際へと移動した。
作業時間は約30分程、崩壊した部分に関しては応急処置として、フレヤとオーキスが木魔法で即席の屋根と壁を作製してくれた。これで雨風にも、多少耐えられるだろう。
さて、掃除も終わったところで、ネルマさん本人から事情を聞こうかな。
「シャーロット様、ネルマ・クディッチスです。こちらに来て頂いた早々、私の病気に巻き込んでしまい、誠に申し訳ありませんでした!」
病気で苦しんでいるようには、全然見えないんですけど!?
「シャーロット・エルバランです。ネルマさん、この程度の事故ならハーモニック大陸で頻繁に遭遇していますので問題ありませんよ」
ネルマさんが、驚愕な表情をして私を見る。
「ハーモニック大陸、怖!?」
《パコン》
アーバンの見事なツッコミが、ネルマさんの頭に直撃したよ。
「痛いよ、兄様!」
「口の言い方に気をつけろ! 一応、お前は病人なんだぞ!」
この子……病人には全く見えない。
ネルマさんは叩かれた箇所を両手でさすりながら、涙目でアーバンを見ている。
「はい……シャーロット様、私のことはネルマで構いません」
「あ…うん…」
なんか、調子狂うな。
アーバンもネルマを見て、少しだけ溜息をついている。
「シャーロット様、申し訳ありません。ネルマは病気のこともあって、一時期鬱気味だったのですが、ある時急に吹っ切れたというか……」
「もうアーバン兄様! 何もかもが面倒になっただけだよ! 《治る気配のない私の病気》《家族や使用人達にかけている負担》、《私の生きる意味》、毎日毎日苦しみながら同じ事を考えていたら、なんか急に馬鹿らしくなったの! いつ治るのかもわからない病気に苦しむくらいなら、今を精一杯生きてやると決めたんです!」
病気に対抗するための【彼女なりの答え】を見つけたんだね。ネルマは、家族や使用人達に愛されているからこそ、自分を見失わずにいられたのだろう。
「ネルマ、その病気の制御は出来るの?」
「色々な訓練を積み、スキルもいくつか取得しましたが、現状全く出来ません!」
ハッキリとめっさ明るい顔で即答されたよ!
【制御不可】という事は、現状1番近くにいるアーバンは大丈夫なのかな?
「アーバンは近くにいるけど大丈夫なの?」
「家族も使用人達もネルマの病気と3年向き合ったせいもあって、【吸引耐性】スキルを身につけました。ですから、有効範囲内に入っても3時間程度なら問題ありません」
吸引耐性スキル!?
そのスキルを身につけたということは、皆がネルマの病気に怖がらず、毎日向き合った証拠だ。
「シャーロット様、どうやって私の病気を見つけるの……でしょうか?」
私のスキルを少しだけ説明しておくか。
「普段通りの喋り方でいいよ。私も、そうするから。それで質問の答えだけど、私はオーパーツ【ステータスチェッカー】よりも優秀なユニークスキルを持っているとだけ言っておくね」
全部話すと、情報が全ての貴族に漏洩するかもしれない。
必要最小限に留めておこう。
「おお、凄い! 私の中身を全部見て構いませんから、病気を見つけて下さい!」
……なんか言い方が気になる。
アーバンは溜息をつき、ロザレーヌ様とダナンザ様のコメカミ辺りの血管が浮いている。私がいる手前、怒りを抑えているのは明白だよ。2人の近くにいるフレヤとオーキスは苦笑いだ。病気が完治したら、真っ先に貴族としての再教育を受けるだろうね。
まずは、構造解析スキルでネルマのステータスを表示させよう。
名前 ネルマ・クディッチス
種族 人間/性別 女/年齢 8歳/出身地 エルディア王国
レベル1/HP43/MP164/攻撃35/防御26/敏捷15/器用120/知力152/
魔法適性 光・空間/魔法攻撃62/魔法防御179/魔力量164
回復魔法(光) : イムノブースト・ヒール
幻惑魔法(光) : 幻夢
光魔法: リフレッシュ・ライトシールド・ライトソード・ライトジャベリン
空間魔法 : テレパス・エアストシールド
支援魔法(無属性): マジックトランスファー
ノーマルスキル欄
Lv8 精神耐性
Lv6 魔力感知・魔力操作・魔力循環
Lv5 並列思考・聴力拡大・心眼・先読み・風読み
Lv4 気配察知・視力拡大・短剣術
Lv3 HP自動回復・MP自動回復・弓術
Lv2 洗濯
ユニークスキル:なし
称号 : 努力家
備考:限界突破(250→500)
………凄い。
レベル1で8歳なのに、もう人間の能力限界値を突破している。
しかも、魔力量が164もある。
アッシュさんと同じ称号【努力家】も持っているから、この子を鍛えれば確実にSランクを超える逸材となる。この内容を見れば、ネルマの言った先程の言葉が真実だと信じられるね。
現状のステータスの基本数値から察するに、ネルマは魔力とスキルを重点的に鍛えているのがわかる。【心眼】【風読み】【先読み】のスキルレベルが5もあること、これら3つは相当な訓練を積まないと習得できない。リリヤさんでも、イミアさんに教えられてから習得するまで3~4ヶ月の期間を要したはず。
この病気に対抗しようと必死に努力したことが、ステータスを見てもわかる。
彼女の期待に応えるためにも、病気の原因解明に乗り出そうか!
○○○
ネルマの病気は、スキル【ライフドレイン】に酷似している。皆から事前に聞いた通り、ステータスの名称欄においても気になる箇所がない。【ライフドレイン】と検索しても、何も引っかからない。
だからこそ、おかしい!
何処かに、必ず綻びがあるはずだ!
現在、病気が発覚した3年前付近に焦点を置いて捜索しているけど、手掛かりらしきものがない。気になる点があるとすれば、その頃に風邪を拗らせ40度近い高熱を出し、3日間生死の境を彷徨っていたということ。その風邪を克服したと同時に、《HPとMPの自動回復スキル》を取得したくらいか。この2つのスキルは私も持っているから、病気とは全く関係ないよね。
このままじゃあ、時間だけが過ぎていく。
どうする?
「シャーロット様の力でもダメですか?」
私が20分程思案に老けていたせいか、周囲の雰囲気が暗くなっている。ネルマも、さっきまでの明るさから一転、どんよりとした重い空気を漂わせている。
「ネルマ、もう少し待って。まだ、全てを試していないの」
これまでステータス欄に異常があったからこそ、構造編集が出来た。ネルマの病気の場合、その異常が何処にあるのかがわからない。
【3年前の経験】を主体にした捜索を行っているけど、恐らく徒労に終わる。病気の原因となるものが、もっと以前にネルマと接触していた場合もありうる。今の解析方法だと、効率が悪すぎる。
………ならば、検索条件に【病気の効果】を入力してみるか? これまでに試したことのない検索方法だけど、これならば私の見落としている単語も出てくるはずだ。
検索条件【生命力を吸引する】
これでタップだ!
さあ、どうなる!
「え……これが原因なの!?」
検索結果が表示されたと同時に、ネルマの原因が判明したのだけど、それは意外なものだった。私自身、自分の持っているものと相互確認したけど、ネルマの持つものだけが異様な効果へと変質していたのだ!
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