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10話 優斗の未練 《視点:優斗》
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食材を買い込み、3人で光希の誕生日プレゼントを購入してから家に辿り着いたものの、自分の家なのに、何故か緊張してしまう。だが、姉さんは間違いなく、家にいる。
「2人とも、覚悟はいいか?」
「は、はい。(『一層の事、優斗君に告白しちゃいな』、お母さんがあんな事を言うせいで緊張する)」
「だ、大丈夫です。(『大河は、光希ちゃんを気に入っているようだな。まずは友達になれるよう、信頼関係を築いてこい』、父さんが変な事を言うから緊張してきた)」
気のせいか、俺とは違う緊張感を持っていないか? 気を引き締めて、俺はインターホンを押すと、光希の声が聞こえてくる。
「メールで聞いてまーす。舞香さん、大河くん、家へどうぞ~~【記憶に残る体験ができますよ~】」
最後の一言、必要か? しかも、なんか声のトーンを落として言ってるぞ。俺たちは玄関扉を開けると、光希が待ち構えていた。
「初めまして。舞香さん、大河君。優斗お兄ちゃんの妹の光希です。そして…」
光希からの自己紹介、まだ何かあるのか?
「じゃ~ん、15年前に亡くなった優斗の姉の彩奈で~す。お盆の時期なので、神様からの特別な計らいで、24時間だけ現世に戻ってきました~」
な!? 2階に通じる螺旋階段に隠れていたのか、あの女の子が急に俺たちの前に現れた!!
「ゆ、幽霊…ってあれ? 身体が透けていない」
「そう…ね。どこからどう見ても、普通の女の子だわ」
大河や舞香が驚くのも無理ない。
俺の目から見ても、この子は幽霊なんかに見えない。
「ほ…本当に姉さんなのか?」
「あ~その疑いの眼差し、信じてないでしょ?」
いや、信じろという方が無理あるだろ。
「ていうか、光希から写真を見せてもらえなかったら、優斗とは気づかなかったよ。こんなかっこいい男性に成長するなんてね~。6歳のおねしょとお漏らし、7歳の初恋からの即失恋……」
「わかった、わかったから!! それ以上、俺の黒歴史をさらさないでくれ~~~」
姉さん、確定だ。旅行に行く2ヶ月前、姉さんにしか相談していないことを知っているのだからな。ふと視線を感じたので、そっちを見ると、3人がニヤニヤしながら俺を見ている。
「お兄ちゃんが初恋、しかも即失恋、そんなお茶目な一面が」
「初恋か、羨ましい。僕は、まだですよ」
「優斗さん、ちなみにお相手は?」
こいつら…。
「相手はね…」
「姉さん、言わんでいい!! ほら、上がるぞ」
全く、おちおち悲しんでもいられない。
正直、このテンションで迎えてくれて、俺としても助かるが。
○○○
俺たちは購入した食材を冷蔵庫に入れてからリビングへ移動し、それぞれがテーブルの椅子やソファー、自分の好む場所へと座ると、姉さんが何故この場にいるのか、彼女自身から事情を聞かされ、皆が驚きを隠せないでいる。
《あの災害後、家族がどうなったのか?》
それが未練となり、異世界へ転生しても、俺たちとの繋がりが絶たれていなかったとはな。普通であれば、そんな荒唐無稽な話を信じないが、死んだ姉さん本人が語っているのだから、俺だけでなく、舞香や大河も全てを信じ、現世の家族の仕打ちに憤る。ただ、気になるのは、ルウリというフェアリーバードの存在だ。こちらの事情に精通しているかのような気の回し方、まさかとは思うが…。
「優斗、お父さんとお母さんは元気なの?」
姉さんに質問され、俺は一旦思考を中断する。
「元気だよ。ただ、あの災害直後は、姉さんの死もあって、元気をなくしていたけどね。喪が明けても、家全体が暗かったけど、父さんが僕と母さんを鼓舞してくれたことで、活気が復活し、1年後に光希が生まれたんだ」
俺は7歳だったけど、姉さんの死もあって、当時の記憶は、今でも鮮明に残っている。
「私の場合、お兄ちゃんたちからお姉ちゃんの話を散々聞かされていたの。私だけ会えないから、すっごく悔しかった」
そうだったな。
小さい時、その話でよく泣いていたもんな。
「姉さん、右手を握っても良いかな?」
「どうしたの、突然? 別に良いけど」
俺は、姉さんの右手を握る。
ああ…この感覚だ。
あの時、俺はこの感覚を手放したんだ。
この悲しみを、もう抑えきれない。
「お兄ちゃん…」
「優斗、どうして泣いているの?」
俺は俯き、今の気持ちを吐露する。
「そりゃあ、泣くさ。あの時…俺はこの右手の温もりを手放した。そして…2日後になって発見された姉さんの遺体を見て、取り返しのつかない過ちを犯した事に気づいた。あの時点で、俺は両親に詳細を伝えていなかった。《自分が姉さんの手を掴み続けていれば》と何度も心に思い、それを両親に言わなければと思っても、怖くて言えずにいた」
皆が、俺の次の言葉を待つ。
「俺の精神が罪悪感に押し潰されようとした時、両親が俺を優しく抱きしめて、《どんなことであろうと、私たちはお前を嫌わん。自分の抱えている思いを全部吐き出しなさい》と言われ、俺は大泣きして洗いざらい言ったよ。両親は、俺を責めなかった。むしろ、《彩奈が、優斗を生かすために選び抜いた行動だ。お前は自分を責めず、姉の分まで生きろ》と鼓舞されたよ。この15年、色んな人たちが俺を支えてくれた」
周囲からは、《7歳の子供なのだから自分を責めるな》とよく言われたが、これは大人とか子供とかそういう問題じゃない。大人だろうが、子供だろうが、俺がこの温もりを手放したからこそ、姉さんは死んだ。それだけは、事実なんだ。神妙な雰囲気の中、ふと温かさを感じたので、俺は前を向くと、姉さんが俺を抱きしめている。
「馬鹿だね。私は、あなたを恨んでいないし、責めもしない。あの時、何も行動を起こさなければ、2人共死んでいたわ。優斗、《自分を責めるな。前を向いて生きろ!》、死んだ私との約束ね」
その言葉が、胸の奥深くに突き刺さる。
そうか…俺は……この言葉をずっと本人から聞きたかったのか。
「ああ、約束する。俺は、2度と自分を責めない」
他人から同じことを言われても、何処か納得できない自分がいた。姉から直接言われたことで、自分の中にある呪縛が、全て氷解したとわかる。
神様、ありがとう。
姉を連れてきてくれて、本当にありがとう。
「あ…あの、優斗さんはその経験があったからこそ、私と大河を誘拐犯から救ってくれたんです!」
「え、誘拐犯!?」
どうやら、今度は舞香と大河の番のようだ。2人は、2年前に自分たちの身に何が起きたのかを伝えると、今度は姉さんが驚きを隠せないでいる。
「相手は、ナイフを持ってたんでしょ? それを難なく倒すって…優斗って、そんなに強かったの?」
「あの災害以降、俺は柔術道場に通い、身体を鍛えに鍛えた。緊急事態にも対応できるよう、武器を所持させた門下生や格上の先生たちと何度も戦い、戦闘感覚を養い続けてきた。緊急事態に立ち会ったのは、あれが初めてだけど、2人を救えて良かったよ」
俺の話を聞き終えると、姉さんは舞香を見てニヤニヤと笑っており、2人揃って少し離れた場所へとヒソヒソと話し合い、舞香の表情が急に明るくなると、2人はがっしりと握手し合う。何を話し合っているんだ?
「光希ちゃんも、強い男を好むのかな?」
「私? そりゃあ、強い男性の方がいいけど……」
「けど?」
大河は光希の好みを知りたいため、変にぼかすことなく、ストレートに質問している。
「容姿とか関係なく、お兄ちゃんのように、心と身体の両方が強くて、土壇場でも力強く引っ張ってくれる人が好きかな」
「なるほど、覚えておくよ」
お前、それはある意味告白しているようなものだぞ?
まあ、光希が理解していないからいいが。
「みんな、そろそろお昼ご飯の準備したいけど、何を食べたい?」
「お姉ちゃんが作ってくれるの?」
「当然だよ。なんせ、今日1日しかいられないからね。と言っても、あまり凝ったものはで出来ないかな」
姉さんの料理か。
やはり、食べたいものと言えば…。
「それなら、私はカレーを食べたい!」
光希の大好物でもあり、俺の大好物でもある。
「さっき、そのカレーの食材を購入してきたよ」
「お兄ちゃん、さすが!」
「それなら、舞香さんと光希と私の3人で作ろうよ。色々と教えてあげるよ…色々とね」
「やりましょう!」「やろう!」
舞香と光希は何か察したのか、すぐに台所へと移動する。
父さんと母さんにも見せてあげたいから、動画で撮影しておこう。
2人共、早く帰ってこい。
「2人とも、覚悟はいいか?」
「は、はい。(『一層の事、優斗君に告白しちゃいな』、お母さんがあんな事を言うせいで緊張する)」
「だ、大丈夫です。(『大河は、光希ちゃんを気に入っているようだな。まずは友達になれるよう、信頼関係を築いてこい』、父さんが変な事を言うから緊張してきた)」
気のせいか、俺とは違う緊張感を持っていないか? 気を引き締めて、俺はインターホンを押すと、光希の声が聞こえてくる。
「メールで聞いてまーす。舞香さん、大河くん、家へどうぞ~~【記憶に残る体験ができますよ~】」
最後の一言、必要か? しかも、なんか声のトーンを落として言ってるぞ。俺たちは玄関扉を開けると、光希が待ち構えていた。
「初めまして。舞香さん、大河君。優斗お兄ちゃんの妹の光希です。そして…」
光希からの自己紹介、まだ何かあるのか?
「じゃ~ん、15年前に亡くなった優斗の姉の彩奈で~す。お盆の時期なので、神様からの特別な計らいで、24時間だけ現世に戻ってきました~」
な!? 2階に通じる螺旋階段に隠れていたのか、あの女の子が急に俺たちの前に現れた!!
「ゆ、幽霊…ってあれ? 身体が透けていない」
「そう…ね。どこからどう見ても、普通の女の子だわ」
大河や舞香が驚くのも無理ない。
俺の目から見ても、この子は幽霊なんかに見えない。
「ほ…本当に姉さんなのか?」
「あ~その疑いの眼差し、信じてないでしょ?」
いや、信じろという方が無理あるだろ。
「ていうか、光希から写真を見せてもらえなかったら、優斗とは気づかなかったよ。こんなかっこいい男性に成長するなんてね~。6歳のおねしょとお漏らし、7歳の初恋からの即失恋……」
「わかった、わかったから!! それ以上、俺の黒歴史をさらさないでくれ~~~」
姉さん、確定だ。旅行に行く2ヶ月前、姉さんにしか相談していないことを知っているのだからな。ふと視線を感じたので、そっちを見ると、3人がニヤニヤしながら俺を見ている。
「お兄ちゃんが初恋、しかも即失恋、そんなお茶目な一面が」
「初恋か、羨ましい。僕は、まだですよ」
「優斗さん、ちなみにお相手は?」
こいつら…。
「相手はね…」
「姉さん、言わんでいい!! ほら、上がるぞ」
全く、おちおち悲しんでもいられない。
正直、このテンションで迎えてくれて、俺としても助かるが。
○○○
俺たちは購入した食材を冷蔵庫に入れてからリビングへ移動し、それぞれがテーブルの椅子やソファー、自分の好む場所へと座ると、姉さんが何故この場にいるのか、彼女自身から事情を聞かされ、皆が驚きを隠せないでいる。
《あの災害後、家族がどうなったのか?》
それが未練となり、異世界へ転生しても、俺たちとの繋がりが絶たれていなかったとはな。普通であれば、そんな荒唐無稽な話を信じないが、死んだ姉さん本人が語っているのだから、俺だけでなく、舞香や大河も全てを信じ、現世の家族の仕打ちに憤る。ただ、気になるのは、ルウリというフェアリーバードの存在だ。こちらの事情に精通しているかのような気の回し方、まさかとは思うが…。
「優斗、お父さんとお母さんは元気なの?」
姉さんに質問され、俺は一旦思考を中断する。
「元気だよ。ただ、あの災害直後は、姉さんの死もあって、元気をなくしていたけどね。喪が明けても、家全体が暗かったけど、父さんが僕と母さんを鼓舞してくれたことで、活気が復活し、1年後に光希が生まれたんだ」
俺は7歳だったけど、姉さんの死もあって、当時の記憶は、今でも鮮明に残っている。
「私の場合、お兄ちゃんたちからお姉ちゃんの話を散々聞かされていたの。私だけ会えないから、すっごく悔しかった」
そうだったな。
小さい時、その話でよく泣いていたもんな。
「姉さん、右手を握っても良いかな?」
「どうしたの、突然? 別に良いけど」
俺は、姉さんの右手を握る。
ああ…この感覚だ。
あの時、俺はこの感覚を手放したんだ。
この悲しみを、もう抑えきれない。
「お兄ちゃん…」
「優斗、どうして泣いているの?」
俺は俯き、今の気持ちを吐露する。
「そりゃあ、泣くさ。あの時…俺はこの右手の温もりを手放した。そして…2日後になって発見された姉さんの遺体を見て、取り返しのつかない過ちを犯した事に気づいた。あの時点で、俺は両親に詳細を伝えていなかった。《自分が姉さんの手を掴み続けていれば》と何度も心に思い、それを両親に言わなければと思っても、怖くて言えずにいた」
皆が、俺の次の言葉を待つ。
「俺の精神が罪悪感に押し潰されようとした時、両親が俺を優しく抱きしめて、《どんなことであろうと、私たちはお前を嫌わん。自分の抱えている思いを全部吐き出しなさい》と言われ、俺は大泣きして洗いざらい言ったよ。両親は、俺を責めなかった。むしろ、《彩奈が、優斗を生かすために選び抜いた行動だ。お前は自分を責めず、姉の分まで生きろ》と鼓舞されたよ。この15年、色んな人たちが俺を支えてくれた」
周囲からは、《7歳の子供なのだから自分を責めるな》とよく言われたが、これは大人とか子供とかそういう問題じゃない。大人だろうが、子供だろうが、俺がこの温もりを手放したからこそ、姉さんは死んだ。それだけは、事実なんだ。神妙な雰囲気の中、ふと温かさを感じたので、俺は前を向くと、姉さんが俺を抱きしめている。
「馬鹿だね。私は、あなたを恨んでいないし、責めもしない。あの時、何も行動を起こさなければ、2人共死んでいたわ。優斗、《自分を責めるな。前を向いて生きろ!》、死んだ私との約束ね」
その言葉が、胸の奥深くに突き刺さる。
そうか…俺は……この言葉をずっと本人から聞きたかったのか。
「ああ、約束する。俺は、2度と自分を責めない」
他人から同じことを言われても、何処か納得できない自分がいた。姉から直接言われたことで、自分の中にある呪縛が、全て氷解したとわかる。
神様、ありがとう。
姉を連れてきてくれて、本当にありがとう。
「あ…あの、優斗さんはその経験があったからこそ、私と大河を誘拐犯から救ってくれたんです!」
「え、誘拐犯!?」
どうやら、今度は舞香と大河の番のようだ。2人は、2年前に自分たちの身に何が起きたのかを伝えると、今度は姉さんが驚きを隠せないでいる。
「相手は、ナイフを持ってたんでしょ? それを難なく倒すって…優斗って、そんなに強かったの?」
「あの災害以降、俺は柔術道場に通い、身体を鍛えに鍛えた。緊急事態にも対応できるよう、武器を所持させた門下生や格上の先生たちと何度も戦い、戦闘感覚を養い続けてきた。緊急事態に立ち会ったのは、あれが初めてだけど、2人を救えて良かったよ」
俺の話を聞き終えると、姉さんは舞香を見てニヤニヤと笑っており、2人揃って少し離れた場所へとヒソヒソと話し合い、舞香の表情が急に明るくなると、2人はがっしりと握手し合う。何を話し合っているんだ?
「光希ちゃんも、強い男を好むのかな?」
「私? そりゃあ、強い男性の方がいいけど……」
「けど?」
大河は光希の好みを知りたいため、変にぼかすことなく、ストレートに質問している。
「容姿とか関係なく、お兄ちゃんのように、心と身体の両方が強くて、土壇場でも力強く引っ張ってくれる人が好きかな」
「なるほど、覚えておくよ」
お前、それはある意味告白しているようなものだぞ?
まあ、光希が理解していないからいいが。
「みんな、そろそろお昼ご飯の準備したいけど、何を食べたい?」
「お姉ちゃんが作ってくれるの?」
「当然だよ。なんせ、今日1日しかいられないからね。と言っても、あまり凝ったものはで出来ないかな」
姉さんの料理か。
やはり、食べたいものと言えば…。
「それなら、私はカレーを食べたい!」
光希の大好物でもあり、俺の大好物でもある。
「さっき、そのカレーの食材を購入してきたよ」
「お兄ちゃん、さすが!」
「それなら、舞香さんと光希と私の3人で作ろうよ。色々と教えてあげるよ…色々とね」
「やりましょう!」「やろう!」
舞香と光希は何か察したのか、すぐに台所へと移動する。
父さんと母さんにも見せてあげたいから、動画で撮影しておこう。
2人共、早く帰ってこい。
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