加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護

文字の大きさ
17 / 61

17話 新たに生まれし3人の絆

しおりを挟む
元々、僕はソロで活動しようと思っていた。
何故か、答えは簡単だ。

人は、必ず他者を裏切る。
そこに、これまで築いてきた友達との絆は、一切関係ない。
前世、小学校や中学校での経験で、僕はそれを悟った。

大人子供に関係なく、人の醜悪な部分を見たことで、僕は他人を信じられなくなり、高校以降、友達を作っても、必ず何処かで裏切られることを念頭に入れて行動するようになった。そのおかげで、僕が災難に巻き込まれることも無くなった。

この不信感は、今世でも継続している。

記憶に目醒めて以降、敷地内にいた人間の中で心から信用できた人物は、誰もいない。それ以外は全て敵と思い行動していたこともあって、家族に裏切られても、心の傷は最小限で済んだ。これまでの経験上、同年代の仲間を持つくらいなら、こういった子供たちとチームを作った方が、楽しい冒険者生活を送れるだろう。

それに、この子達は人に裏切られ、絶望した昔の僕と似ている。
この子達には、僕のような末路を辿ってほしくない。

今、3人のチームを結成できたことで、新規の絆が生まれた。
古い絆には、早々に退場してもらおう。

「まずは、リノアを使役するにあたり、この土地との呪縛を断ち切るけどいいかな?」
「はい、お願いします」

この世界の人々は、修練を積めば、全ての魔法を習得することも可能だけど、生まれた場所の環境と、その後の経験次第で、素質が狭まれていく。

僕はその知識を転生前に知り、魔法を使えないことも聞かされていたので、全ての魔法属性を扱えるよう訓練を重ね、身体に付与できるようにしておいた。今ここで必要なのは、光か闇の属性だ。

光属性の魔力を目に付与させると、リノアの両手足には鎖が巻きついており、それが地面へと繋がっているのが見える。土地との因縁が強いほど、この鎖の硬度も増していく。ただ、彼女はここで殺されただけであって、この土地との関係性も薄いのに、鎖自体が妙に強く感じるのは気のせいか? 

まあ、僕にとって、鎖なんて意味のないものに等しい。何故なら、僕自身の概念で生み出した魔術があるからだ。といっても、殆どが日本にいる先生の力を基に作成しているけどね。あの人の力は、仲間の陰陽師と異なり、一線を画したものがあった。今思えば、術の概念そのものが違っていたのかもしれない。

「空間魔術【断絶】」

僕は空間を指定して、右手を横に振り払うと、土地とリノンの因縁となる鎖が断ち切れた。この魔術は、物理面だけでなく、目に見えない呪いや因縁などを断ち切る効果も持っている。先生の得意技で何度も見ているし、理論も僕の頭に入っているから、1発成功だ。

「「え!?」」
「お兄ちゃん、今の何!?」
「私も、聞きたい。そんな、魔法を知りません」

そういえば、まだ僕の事情を何一つ説明していなかった。使役して落ち着いてから話そうと思っていたけど、好奇心に負けたのか、今知りたいようだ。さっきから邸内の気配を探っているけど、全てが完全に途絶えているので、刺客共は死んだようだ。タルパの方も命令通り成仏しているから、この場で説明しても問題ないだろう。

僕は、この場で今世で起きた自分の身に起きたことだけを伝える。僕が元貴族で、ギフト【加工】に関しても驚いてはいたけど、彼女たちにとって衝撃的なことは別にあった。

「お、お兄ちゃん、実戦経験ゼロなの?」

ルティナにとって、僕は一流の冒険者に見えたのかな。

「まあね」
「そんな風には見えないよ。私に差し向けてきた刺客を、簡単に倒しちゃうし」


今世での実戦経験はゼロだけど、前世ではアルバイトとして先生の助手をしていたから、実戦経験はそこそこあると思う。僕自身の身体には、強い霊力が宿っていたけど、それを全然使いこなせていないと先生から指摘されて以降、身体と霊力を徹底的に鍛えられ、攻撃手段なども教わったことで、単独で複数の幽霊を倒せるようになったからね。

「魔法を使えない代わりに、自分で魔術というものを編み出したのですか?」

リノアにとって驚くべき点は、そこにあるようだ。

「そうだよ。女神様の構築した魔法を使えないのなら、新規に開発すればいい」

まあ、僕の魔術理論は先生の術を基に開発しているから、【パクリ】が正解かもしれないけど。
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼
ファンタジー
目覚めると、リビングアーマーだった。 身体は鎧、中身はなし。しかもレベルは1で超弱い。 そんな状態でダンジョンに迷い込んでしまったから、なんとか生き残らないと! これは、いつか英雄になるかもしれない、さまよう鎧の冒険譚。 ※小説家になろう、カクヨム、待ラノ、ノベルアップ+、NOVEL DAYS、ラノベストリート、アルファポリス、ノベリズムで掲載しています。

料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される

向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。 アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。 普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。 白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。 そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。 剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。 だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。 おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。 俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。 ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅

散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー 2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。 人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。 主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜

もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。 ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を! 目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。 スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。 何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。 やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。 「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ! ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。 ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。   2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!

捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~

伽羅
ファンタジー
 物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました

竹桜
ファンタジー
 誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。  その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。  男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。   自らの憧れを叶える為に。

処理中です...