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第708話 いきなりウェディングへ!!
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レイアとの生活もだいぶ馴染んできた頃に、彼女が作業室にいる私の部屋をノックしたところから始まった。
「ヴィンクスさん、少しいいですか?」
「構わないが?」
ちょうど味の調整をしていたポーションが出来上がったので、作業はひと段落ついていた。中に入るように告げたのだが、彼女の手にある『招待状』がやけに重々しいものに見えた。陛下から招集を受けるにしては、仰々しいものに見えたからだ。
「今、騎士様みたいな方がこれを」
「……私宛にしては、変だな」
「え? いつもと違うんですか?」
「貸してみなさい」
陛下からなら、封蝋の色が違うのだ。彼がお忍びでも地毛のままでいるあの紫。これは、緑なので貴族のどっかの連中にしては……仰々しい手の込んだ招待状に見える。受け取ってから、罠に注意して開けたのはいいのだが。
ぽんっ。
と音が立ったかと思えば、私をレイアを煙で包み込んだ!? レイアの影を探して引き寄せようとしたが……手にいつのまにか、触り心地のいい手袋がはめられていた??
「はぁい! 着せ替え完成!!」
さっきから見ないと思っていたジェイドが部屋に入ってきた? つまり、これはなにか催し物へのスタートラインを切ったということか? わざわざなんのために?? 今日は自分たちの誕生日でもなんでもないはずなのだが。
「え? あ? えぇえ??」
煙が消えて、お互いの装いが見れたのだが……レイアは美し過ぎる花嫁姿でいたんだ。体の曲線が美しいマーメイドラインのドレス。色は基本的に白だが、裾は青とかのグラデーションが鮮やかだった。
「……ということは」
自分が着ている服を見れば、3ピースの黒と赤二色を使ったシックなタキシード。着替えさせたのがジェイドであれば、演出をわざわざこんなご丁寧にするということは!!?
「ほーらほら、外で皆準備しているはずだから!! 花嫁と花婿は行かなくちゃだね!!」
「……花嫁??」
「……おそらく、ロイズとケントらが仕組んだんだろう。同棲もわざわざそのために!!」
「そゆこと!! 行こう行こう~」
まだ詳細をうまく呑み込めていないレイアを連れ、転げないようにとゆっくり玄関の方に向かったのだが。待機していたのは、ケントとエリーだった。
「いや~。今日まで頑張りましたよ、いろいろ」
「こっちもねー? 衣裳の補正大変だったし」
「……いつから、だ?」
「「そこそこ前からです」」
「……そう、か」
「わ、わたし……けっこ、ん??」
「レイアさんのご両親にも協力してもらっているし、お庭にもいるんだよ~?」
「ドレスのサイズはおばさんに聞いたから」
「……はぁ~」
ここまで気づかずに用意周到など……ロイズも関わっていなければ、おそらく無理だ。仕方がないが、もともと嫁にするつもりで同棲も始めたのだから……今更、引き返すつもりは毛頭ない。レイアの肩を軽く叩き、ぽかんとしていた彼女へ言葉をかけてやることにした。
「……ヴィンクス、さん」
「レイア。皆の協力あってこそだが……今日、花嫁になってくれないか?」
「は……は、い」
「ありがとう。……ケント、師である私へのウェディングケーキは準備万全だろうな?」
「もちろんですよ!!」
結婚に急ぎ足になりかけたが、それくらいの用意をしてくれたのなら受け取らねばな!!
「ヴィンクスさん、少しいいですか?」
「構わないが?」
ちょうど味の調整をしていたポーションが出来上がったので、作業はひと段落ついていた。中に入るように告げたのだが、彼女の手にある『招待状』がやけに重々しいものに見えた。陛下から招集を受けるにしては、仰々しいものに見えたからだ。
「今、騎士様みたいな方がこれを」
「……私宛にしては、変だな」
「え? いつもと違うんですか?」
「貸してみなさい」
陛下からなら、封蝋の色が違うのだ。彼がお忍びでも地毛のままでいるあの紫。これは、緑なので貴族のどっかの連中にしては……仰々しい手の込んだ招待状に見える。受け取ってから、罠に注意して開けたのはいいのだが。
ぽんっ。
と音が立ったかと思えば、私をレイアを煙で包み込んだ!? レイアの影を探して引き寄せようとしたが……手にいつのまにか、触り心地のいい手袋がはめられていた??
「はぁい! 着せ替え完成!!」
さっきから見ないと思っていたジェイドが部屋に入ってきた? つまり、これはなにか催し物へのスタートラインを切ったということか? わざわざなんのために?? 今日は自分たちの誕生日でもなんでもないはずなのだが。
「え? あ? えぇえ??」
煙が消えて、お互いの装いが見れたのだが……レイアは美し過ぎる花嫁姿でいたんだ。体の曲線が美しいマーメイドラインのドレス。色は基本的に白だが、裾は青とかのグラデーションが鮮やかだった。
「……ということは」
自分が着ている服を見れば、3ピースの黒と赤二色を使ったシックなタキシード。着替えさせたのがジェイドであれば、演出をわざわざこんなご丁寧にするということは!!?
「ほーらほら、外で皆準備しているはずだから!! 花嫁と花婿は行かなくちゃだね!!」
「……花嫁??」
「……おそらく、ロイズとケントらが仕組んだんだろう。同棲もわざわざそのために!!」
「そゆこと!! 行こう行こう~」
まだ詳細をうまく呑み込めていないレイアを連れ、転げないようにとゆっくり玄関の方に向かったのだが。待機していたのは、ケントとエリーだった。
「いや~。今日まで頑張りましたよ、いろいろ」
「こっちもねー? 衣裳の補正大変だったし」
「……いつから、だ?」
「「そこそこ前からです」」
「……そう、か」
「わ、わたし……けっこ、ん??」
「レイアさんのご両親にも協力してもらっているし、お庭にもいるんだよ~?」
「ドレスのサイズはおばさんに聞いたから」
「……はぁ~」
ここまで気づかずに用意周到など……ロイズも関わっていなければ、おそらく無理だ。仕方がないが、もともと嫁にするつもりで同棲も始めたのだから……今更、引き返すつもりは毛頭ない。レイアの肩を軽く叩き、ぽかんとしていた彼女へ言葉をかけてやることにした。
「……ヴィンクス、さん」
「レイア。皆の協力あってこそだが……今日、花嫁になってくれないか?」
「は……は、い」
「ありがとう。……ケント、師である私へのウェディングケーキは準備万全だろうな?」
「もちろんですよ!!」
結婚に急ぎ足になりかけたが、それくらいの用意をしてくれたのなら受け取らねばな!!
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