スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ

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第566話 試してみたら

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 ケントがまたとんでもないポーションパンを生み出した。

 正確には、意思を持ち出した魔導具であるスインを使用したことによる……ハイスペック過ぎるポーションパンが出来上がってしまった。

 治癒や回復どころか、元素付与や魔法会得って規格外過ぎるだろ!?


「……素晴らしいですな」


 爺も鑑定眼鏡を使用して効能を確認したが、当然目を丸くしたぜ。しまいには、痙攣に近いくらい震え上がっていたしよ。


「マジで規格外だな……」


 四大元素を付与されたポーションパン。

 そんな代物……生きて二十歳そこそこの俺ですら、今まで目にしたことがないぞ? 親父らに見せたかったが、ケントの養子縁組の諦めを早いことつけるのにさっさと旅立ってしまったから……相談が出来ん。ケントが転生者の秘密を知っているが、吹聴する親父らじゃないしそこは安心している。

 だが、こう言うタイミングでいなくなったのは、少し残念だ。この問題を俺とかで解決しなくちゃなんないのは頭が痛い。


「魔法実験するとは決めたが……リリアは喜んで試したがるだろうな」

「そうですな。……リリア様は、誠にお強くなられましたから」


 爺にちょっと偵察してもらったが、リリアの腕前は下手すると暗部。普通程度で近衛騎士くらい。あの可愛らしい見た目以上に、腕前は一級品ときた。だったら、武王並みな称号を与えてもいいかと言うくらいの王妃になるだろうと、爺は断言したしな。


「……とりあえずは俺で試す」

「よろしいので?」

「爺も試すか?」

「はっ。せっかくですので」


 場所を執務室から演習場に移し、それぞれ試したい元素を含んだポーションパンをその場で食うことにした。

 味は相変わらずケントのパンだから最高に美味く、空腹だったこともあり余計に美味く感じた。

 ただ一点違ったことは。


『付与……付与。

 元素、【火】をエリシオン=ヒーディアに付与。

 元素を付与されたことにより、魔法レベルが大幅にアップ。

 中級から上級へアップ。

 上級への完了。付与の余白があるため、さらに超級へアップ。

 炎魔法のほとんどを使用可能』



 とかなんとか、天からのアナウンスが届いたんだが!?

 しかも、内容がえげつねぇぞ!?


「爺」

「私めにも聞こえましたぞ。風の元素を取り込んだことにより……超級が超弩級になると」

「爺でそのレベルかよ!?」


 ってことは、俺の特性を活かした付与でその域に到達する可能性も高い。

 とりあえず、当初の目的通りに火魔法で的を射抜くのを実践してみたんだが。

 繰り出したら、燃え上がったと思ったら瞬時に消し炭になりやがった!?

 このポーションパン、使い方次第じゃ禁術並みの代物になるぞ!? スインの使い方ひとつでここまで高等魔法を簡単に扱えるパンに仕上がるのかよ!?
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