Two of a kind 絶対に知られたくない【僕】の秘密…

むらさきおいも

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奏汰にバレた!?

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目が覚めて起き上がりリビングに向かうと、何故かいるはずのない奏汰がソファーで寝てて、俺は寝ぼけながらも昨日自分がしてたことを思い出し、改めてこの状況に血の気が引いた。

よくよく見れば荷物もそのままに、ズボンのベルトはだらし無く外れていて、明らかに使用済みのティッシュのゴミがソファーの下にころがってる。

…は?こいつ…ここで何してた!?

あまりの状況に声をかける事も出来ずぼぉっと眺めてると、目覚めた奏汰とバッチリ目が合った。


「ん…?あっ…俺寝ちゃっ…うわっ!!あっ、
    えっ…!?はるっ!!」


ズボンのチャックを慌てて閉めながら、落ちてるゴミを拾い集めゴミ箱に捨てる奏汰…

その慌てっぷりからして、奏汰がここでシてた事はきっと間違いないんだろうけど、問題はアレを見られたかどうかだ。

バレたのか…!?
バレてたとして、こいつがここでシてたって事は?

こいつまさかまた俺で抜いて…っ、いや、バカ言え、あれは絶対に女の名前で俺じゃない…っ!

でもじゃあ何でこいつ、こんな格好したまま寝てんだよっ!

あぁ、わかんないわかんない…っ!

混乱した俺は、何も問いただせずに突っ立ったまま唖然としていると、奏汰が申し訳なさそうに口を開いた。


「ご、ごめん…また追い出されちゃって…戻って来ちゃって…」

「だっ、だったら連絡くらいしろよ…っ」

「ん…そうだよな…ごめん…っ」


顔が火照ってこれ以上何を話していいかもわからず、俺が洗面所に逃げ込もうとすれば、奏汰もまたソファーから立ち上がり、荷物を抱え歩き出し寝室の襖に手をかけた。


「あっ!!!開けちゃだめぇっ!」


俺は咄嗟に、マズイと思って声を荒らげながら奏汰の背中にしがみついたが時すでに遅し…

襖はガッツリ開けられてしまった。


「あ…っ」


ベットの上には、昨日使ったまま置きっぱなしのおもちゃ…

散乱した使用済みのティッシュのゴミ…

何もかも終わった―――

もう遅いとはわかっていても、一旦止まってしまった体を無理やり振るい立たせ、昨日の残骸に毛布を被せ、無理やりなかった事にしたけれど…

でも、もうだめだ…

こんなの見られて、今まで通り友達でなんていられないだろ…?

だから嫌だったんだよ…
お前と一緒に住むなんてさ。

俺は毛布をギュッと掴み、溢れ出そうになる涙を堪えた。

まだ…まだ、友達でいたかったのに…っ


「はる…か…ごめんっ、俺…っ」

「ふはっ…だよな…?気持ち悪いだろ?こんなやつ…っ、友達だと思いたくないよなっ…」

「ちがっ…そうじゃなくてっ!」

「なに…」

「俺っ…見てた…お前がしてるの…」

「は…?見てたの…?なんでっ…!?」


じゃあ、じゃあやっぱりあの時も!?

奏汰がしてた時に、って言ったのってやっぱり俺の事…!?

え、じゃあ何っ…奏汰は俺の事…いや違う!そんな訳…っ

もしそうだとしたら、今まで俺は何の為にお前との距離を保ってたのかって話になんだろっ!?


「ごめん…はる…っ、それに…初めてじゃない…っ、見たの…」

「えっ…」

「ここに来てから…3回目…っ」

「は…?」


こいつは…一体何を言っているんだ…?

訳が分からなすぎて目の前が揺らぎ、床にへたりこんだ。


「はるっ!」

「どういう…こと…?」

「や…俺にも…わかんない…」


沈黙が余計に2人を気まずくさせる…

分かりやすく落ち込む奏汰の姿に、いっそ気持ち悪いから友達やめよう…とか言ってくれた方がどれだけ楽か。

俺は俯き頭をかかえながら黙ってたって仕方ないと思い、一か八かの問いかけを試みた。


「俺の見て…何してたの…」

「…っ、ぬ、抜いて…た…」


自分で聞いておきながらその返事にかァっと顔が熱くなり、なんなら下半身までもが疼いてくる…

奏汰が、俺で抜く…?あれマジだったの…?こんな事って…


「あは、あははっ…ありえねぇよなぁ!?家燃えちゃってからちょっと可笑しくなったのかもしんねぇ!…あぁ、そうだ!もう三日経ったし出てくから。色々迷惑かけて悪かったな…。今まで…ありがとな…っ」


目も合わさずに荷物を抱え出て行こうとする奏汰に、このまま引き止めなければもう二度と俺の前に現れないんじゃないかなんて不安になって、慌てて立ち上がり奏汰の荷物を掴んだ。


「…っ、待てよっ!」

「えっ…」

「行くとこ…あんのかよ…っ」

「…っ、ねぇけど…」

「友達…やめたり…しないよな?」

「んなわけねぇだろっ…はるだって…っ嫌じゃねぇのかよ…」

「嫌なわけないじゃん…大事だよ。誰よりも…大事…っ////」

「はる…」

「だから行かないでよっ…俺を一人にすんなっ…」


引き止めたはいいけど、この先どうしたらいいの?

この前の火事の時、本当に奏汰が死んだんじゃなかって思って、マジで目の前が真っ暗になったんだ。

今、その時と同じくらい絶望的で苦しい…

俺は…俺は奏汰の事…っ―――
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