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第2章 王女兼冒険者の世界を巡る旅
2 初めての魔物討伐依頼
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翌日、私は再び冒険者ギルド支部を訪れていた。
せっかく冒険者ギルドへ登録したのだから依頼を受けたいと思い、手頃な依頼を探している。
今まで私は、王都から出たこともなく魔物との戦闘経験もなかった。強くなるためにも色々経験したいのだ。
「ねぇデュランさん、いい感じの討伐依頼ありませんか?」
「依頼はいくつかあるが...ソロで受ける気か?」
「当面はそうするつもり。知らない人とパーティを組んでも見縊られて終わりよ。」
私の考えはあながち間違っていないだろう。パーティーを組めば依頼での生還率や成功率は上がるかもしれない。しかしパーティーメンバーや他の冒険者から狙われる可能性が高いと思う。
実際、私のことを客観的に見ると良いカモに見えるだろう。
デュランも内心で同意していて
(まぁ...嬢ちゃんの場合は幼すぎる。下手するとだまそうとする奴がいる可能性は否定できねぇな)
と思っていたりする。それでも慣れないうちはパーティーを組んだ方が安全かと思っての提案だったわけだが、当然私は知る由もない。
他愛もない話をしながら依頼書を見せてもらう。
「ゴブリンとオークだったらゴブリンにするわ。」
この国の場合、領土の境界に魔物除けと侵入検知の結界があって強大な魔物の侵入を防いでいる。侵入されたとしても辺境には有力貴族の領地のため、突破されることはあまりない。
また、王都周辺となれば比較的弱い魔物しかいなかった。各都市にも防御用の結界があり都市を守っているため、王都近くまで強力な魔物が移動してくることは稀らしい。
今回選んだゴブリンは、魔物の中で一番弱いがたくさんの群れをなす。逆にオークはゴブリンより強いが数匹でしか行動しないらしい。なお、魔物と動物の差は魔力を扱うかどうかの違いだ。
「ソロだとゴブリンのほうが難しいぞ?囲まれると厄介だからな。」
それでも問題ないと伝えて依頼を受ける。1人で大勢を相手取る戦闘にも慣れておきたいからちょうどいいだろう。
注意事項を確認しつつ王都の外へ向かう。王都の検問は冒険者用のプレートか住民登録証を持っていれば簡単に通れる。身分証明がない人と商隊などは検査が厳しい。
今の私は髪を茶色に変え、目の色も黒に変えている。検問の騎士のなかには私を見たことがある人もいるだろうが、早々ばれないだろう。
そうして無事に王都外の森にたどり着いた。
しばらくの間森の中を歩き回って探していると、10匹くらいのゴブリンの群れを見つける。
今回、戦闘で試したいのは魔装と呼ばれる技術で、魔力を体全体や武器に纏わせるものだ。体に魔装を使うと鎧をつけているかのようになるため、防御力が見込める。拳や蹴りにも強度が増すため打撃の威力向上にも繋がるだろう。
私は魔力を纏ったまま、ゴブリンの群れの中に入った。今の状態ならゴブリンの攻撃を受けても傷つくことはないだろう。
群れに囲まれたまま短剣を振るって、1匹ずつ丁寧に倒していった。ゴブリンが全滅するまで時間はあまりかからない。
とはいえ、全ての攻撃を交わすと言うことはできなかった。
(倒せたのはいいけど、被弾が10回...やっぱり視野の外からの攻撃には対応が遅れるわね。ゴブリンは気配を隠さないから音でも気がつくことができるはず...目に頼らない回避を練習して、いずれは気配を消している相手へも対処できるようにしたいわ。)
内心で今後の課題を考える。今はゴブリンだから問題ないがこれが強力な魔物や人間相手になると、魔装を使っていても被弾は避けなければならない。強力な攻撃を前に、魔装だけで無傷でやり過ごすのはとても難しいからだ。
その後、試行錯誤しながら5回ほどゴブリンとの戦闘を行なった。5回とも群れを全滅させると報告のため、王都に戻ることにした。
せっかく冒険者ギルドへ登録したのだから依頼を受けたいと思い、手頃な依頼を探している。
今まで私は、王都から出たこともなく魔物との戦闘経験もなかった。強くなるためにも色々経験したいのだ。
「ねぇデュランさん、いい感じの討伐依頼ありませんか?」
「依頼はいくつかあるが...ソロで受ける気か?」
「当面はそうするつもり。知らない人とパーティを組んでも見縊られて終わりよ。」
私の考えはあながち間違っていないだろう。パーティーを組めば依頼での生還率や成功率は上がるかもしれない。しかしパーティーメンバーや他の冒険者から狙われる可能性が高いと思う。
実際、私のことを客観的に見ると良いカモに見えるだろう。
デュランも内心で同意していて
(まぁ...嬢ちゃんの場合は幼すぎる。下手するとだまそうとする奴がいる可能性は否定できねぇな)
と思っていたりする。それでも慣れないうちはパーティーを組んだ方が安全かと思っての提案だったわけだが、当然私は知る由もない。
他愛もない話をしながら依頼書を見せてもらう。
「ゴブリンとオークだったらゴブリンにするわ。」
この国の場合、領土の境界に魔物除けと侵入検知の結界があって強大な魔物の侵入を防いでいる。侵入されたとしても辺境には有力貴族の領地のため、突破されることはあまりない。
また、王都周辺となれば比較的弱い魔物しかいなかった。各都市にも防御用の結界があり都市を守っているため、王都近くまで強力な魔物が移動してくることは稀らしい。
今回選んだゴブリンは、魔物の中で一番弱いがたくさんの群れをなす。逆にオークはゴブリンより強いが数匹でしか行動しないらしい。なお、魔物と動物の差は魔力を扱うかどうかの違いだ。
「ソロだとゴブリンのほうが難しいぞ?囲まれると厄介だからな。」
それでも問題ないと伝えて依頼を受ける。1人で大勢を相手取る戦闘にも慣れておきたいからちょうどいいだろう。
注意事項を確認しつつ王都の外へ向かう。王都の検問は冒険者用のプレートか住民登録証を持っていれば簡単に通れる。身分証明がない人と商隊などは検査が厳しい。
今の私は髪を茶色に変え、目の色も黒に変えている。検問の騎士のなかには私を見たことがある人もいるだろうが、早々ばれないだろう。
そうして無事に王都外の森にたどり着いた。
しばらくの間森の中を歩き回って探していると、10匹くらいのゴブリンの群れを見つける。
今回、戦闘で試したいのは魔装と呼ばれる技術で、魔力を体全体や武器に纏わせるものだ。体に魔装を使うと鎧をつけているかのようになるため、防御力が見込める。拳や蹴りにも強度が増すため打撃の威力向上にも繋がるだろう。
私は魔力を纏ったまま、ゴブリンの群れの中に入った。今の状態ならゴブリンの攻撃を受けても傷つくことはないだろう。
群れに囲まれたまま短剣を振るって、1匹ずつ丁寧に倒していった。ゴブリンが全滅するまで時間はあまりかからない。
とはいえ、全ての攻撃を交わすと言うことはできなかった。
(倒せたのはいいけど、被弾が10回...やっぱり視野の外からの攻撃には対応が遅れるわね。ゴブリンは気配を隠さないから音でも気がつくことができるはず...目に頼らない回避を練習して、いずれは気配を消している相手へも対処できるようにしたいわ。)
内心で今後の課題を考える。今はゴブリンだから問題ないがこれが強力な魔物や人間相手になると、魔装を使っていても被弾は避けなければならない。強力な攻撃を前に、魔装だけで無傷でやり過ごすのはとても難しいからだ。
その後、試行錯誤しながら5回ほどゴブリンとの戦闘を行なった。5回とも群れを全滅させると報告のため、王都に戻ることにした。
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