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第10章 元王族の囚われ生活
11 巫女と精霊
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「私はティア。今まで捕まっていたけど、ここから逃げる予定なの。あなたは?」
「え!?女の子!?」
紫色の髪の少女は驚いた声を上げて目を開いた。
よく見ると手足が拘束されているだけでなく血や魔力を抜かれているようだった。傷こそないがかなりやつれている。今まで目を瞑っていたのも体が辛いからみたいだ。
「とりあえず拘束具を外したいが……」
エナの言う通りまずは助けることが先決だろう。だけど私たちにつけられていた物のように自爆する機能が仕掛けられている可能性もある。
二人の拘束具に順番に触れて、ほんの少しだけ魔力を流す。
するとどちらからも変な反応はなく、術式などが刻まれているわけではなかった。
「壊しても大丈夫みたい。エナはそっちの子をお願い」
私が紫髪の少女を助けてエナが黒髪の少女を助ける。二人を解放すると床に寝かせてから、治癒魔術を施した。
黒髪の少女は意識を失っているが、紫髪の子は「ありがとう」と弱々しい声でお礼を言った。
「あなたたちは一体……?彼らの話では巫女が囚われていると聞いたけど……」
「わたしは……桜華皇国からきた紫陽と申します。巫女というのはわたしのことで間違いないでしょうね」
「桜華皇国……初めて聞く名前だけど……」
私が知っている国はこの大陸と東の大陸、北の大陸のみだ。もちろん私の死後に作られた国である可能性もあるが、おそらくは私の知らない大陸にある国だろう。
エナやディオ、アイラやサナたちも知らないようだった。
「ここから少し西にある島国ですから……巫女というのは皇族とは別の特別な家系なのです。精霊と人生をともにし皇族を支える家。ただ直臣とは異なるものだと思ってください」
紫陽から簡単に説明を受けると巫女は精霊に愛されている家系らしい。精霊と契約を結び皇帝を支える存在となるようだが、いくつかのしきたりがあるそうだ。
その中の一つには、成人前に精霊の力を引き出せるようになること。そのためにも周囲の国を見て回ることというものがある。
紫陽はもう一人の黒髪の少女、黒羽と共に船で海に出たそうだ。いくつかの国を周り最後にこの大陸に寄ろうとして襲撃を受け、囚われたらしい。
「なので……わたしは、なんとしても、国に帰らないとっ!」
紫陽は鬼気迫るように叫ぶとケホケホと咳き込んだ。
「ずっと話していなかったのでしょう?少し休んだ方がいいと思う」
声が掠れていることからも喉を痛めていそうだ。それに捕まってからは長い間話すこともなかったのだろう。
少なくともこの環境が最悪に近いことだけは確かだ。
「でも……」
「治癒魔術でも落ちた体力は戻らない。私たちも休む必要があるし……」
治癒魔術でも体力は回復できる。でもそれは運動する前の状態に戻すようなもの。ずっと衰弱していて体力がない人を元気な状態にするものではない。
「ティアの言う通りだな。一度食事にして休んだ方がいいだろう。誰か準備をしてくれないか?」
「私が準備するわ!サナさんも……」
「ええ。お任せください!」
食事の準備はアイラとサナに任せることにした。子どもたちのことはエナとディオ以外の男の子たちに面倒を見てもらう。
「ごめんなさい……助かります。あと、一つお願いがあるのですが……」
紫陽の話では二つの水晶にはそれぞれ精霊が閉じ込められているそうだ。紫陽の精霊は紫陽の中にいて無事だが、黒羽と契約している精霊と契約せずに力を借りている精霊が水晶に封じられているらしい。
「助けるのはいいけど壊して大丈夫なの?精霊にも影響があるんじゃ……」
「精霊は実体化していなければ干渉できません。……申し訳ありませんがお願いします」
どうやら水晶には実体化していない精霊の動きを封じるのと、精霊の実体化を封じる効果があるようだった。
申しわけなさそうにしている紫陽に対して笑みを浮かべると、立ち上がって剣を抜く。
試しに魔力を纏って斬りつけてみた。だが、あまりの硬さに刃が通らずに弾かれてしまう。
「へぇ~なかなか硬いのね……」
私が知っている水晶とは別格の硬さだ。通常の水晶よりも純度が高く、魔力を包有できる量が多い。しかも全属性の魔力で満たされていて水晶の強度を上げる仕掛けがあるらしい。
だけど一度触れれば魔力の質を理解することができる。あとは魔力を斬る技術を応用すれば良い。
私は再度魔力を纏わせた。さらに魔力をいつも以上に練って属性を付与する。全ての属性を併せ持つ虹色の全属性の魔力だ。
「ふっ!」
虹色の魔力を纏った剣を振るう。剣が水晶に触れた瞬間、干渉されて弾かれそうになる。それを無理やり波長を合わせて、身体強化に任せて力一杯振り下ろした。
するとぱりんとガラスが割れるような音と共に水晶が砕け散る。
続けてもう一振りした。もう一つの水晶も同じように斬って砕く。
「まだ……届かないね」
斬ることはできたが半分以上は力任せで押し倒したようなもの。魔力を斬る技術だけでみればフレアやカレナにはまだ及ばない。
それに剣にかかる負担が大きすぎて、もう一度同じことを使えば剣が消し飛ぶだろう。全属性の魔力も纏わせることができただけで制御が甘かった。
「ありがとう、ございます……」
紫陽は弱弱しい笑みを浮かべて嬉しそうにお礼を告げると力が抜けたかのように瞼を閉じた。
気を失ったのかと焦るが、耳を澄ませるとすぅすうと寝息が聞こえる。どうやら眠っているだけのようだ。
「眠ったか……ここで一晩明かしてから動き出したほうが良いかもしれないな」
紫陽の寝顔を眺めているとエナが隣にやってきた。エナも紫陽と黒羽のことを心配しているのだろう。二人を見つめる目は兄として妹を見るような目だった。
「そうだね。この部屋は広さ的にも丁度良いし。どっちにしても簡単にはこの島から出られないだろうし」
島の大きさが分からないが敵の人数に限りがあるのは大きい。この魔力を通さない建物も守るほうが有利になる。
無理して脱出するよりは数日間の戦闘を考慮して安全に立ち回るほうが無難だろう。
食事をとったあと、このまま睡眠をとることにした。
そしてしばらく経った頃。
私は仕掛けていた時限魔術による衝撃で目が覚めた。外が見えないため正確な時間が読めないが、普段であれば起床する時間だ。
「目が覚めましたか?」
「おはようディオ。特になにもなかった?」
「ええ。意外なことに平和でしたね」
睡眠をとっている間、私とエナとディオの三人交替で寝ずの番をしていた。私たちの動向は敵にもばれているはずで、寝ている間に何もなかったのは驚きを隠せない。
その後、水魔術を使って汗を流していると皆が起きたようだった。
アイラとセナが用意してくれた朝食を食べて準備をしていると紫陽と黒羽が近付いてきて声を掛けてきた。
「改めまして……助けていただきありがとうございます」
「昨日は挨拶できずに済まなかった。そして助けてくれてありがとう」
「二人とも無事でよかった。それに少しは元気になったみたいで安心した」
紫陽も黒羽も顔色が昨日よりもよくなっている。まだやつれてはいるが久しぶりのきちんとした食事と睡眠は大きかったのだろう。
二人の姿にうんうんと頷いていると紫陽が笑みを消して真面目な顔で口を開いた。
「ティアさんこそ……体は大丈夫なのですか?」
いきなり大丈夫かと聞かれても心当たりがない。戦闘でも怪我は負ってなく体調も問題ないはずだ。
「怪我も病気もしてないと思うけど……」
「えっと……そういう意味ではなくてですね。多分他の人は分からないと思いますが、ティアさんの魂と体が上手くかみ合っていなかったので」
紫陽は精霊と視覚を同調することができるらしく魂を見ることができるそうだ。
そして私に宿っている魂が一部欠けているらしく、普通は魔力が暴走したり体が持たずに寝込んでしまうらしい。
「そう言われてみると体力がなくて成長も遅いけど……それは魂の欠損が原因だと?」
「はい。それに精霊の話ではティアさんは前世の記憶を持ってますよね?」
「っ!?」
紫陽の言葉には驚きが隠せなかった。
前世のことを他人に指摘されるのは初めてだ。
「私が契約しているのは上位精霊だから……魂の中にある記憶の大きさを感じ取るくらいはできるのです。ティアさんの場合だと、その歳でその記憶の積み重ねは不自然だそうですから」
「なるほど……」
「それでですね。正直、その状態で普通に動くことができて戦えることには驚きましたが……魂を安定させるために精霊と仮契約してみませんか?」
紫陽は驚きの提案を持ちかけてきたのだった。
「え!?女の子!?」
紫色の髪の少女は驚いた声を上げて目を開いた。
よく見ると手足が拘束されているだけでなく血や魔力を抜かれているようだった。傷こそないがかなりやつれている。今まで目を瞑っていたのも体が辛いからみたいだ。
「とりあえず拘束具を外したいが……」
エナの言う通りまずは助けることが先決だろう。だけど私たちにつけられていた物のように自爆する機能が仕掛けられている可能性もある。
二人の拘束具に順番に触れて、ほんの少しだけ魔力を流す。
するとどちらからも変な反応はなく、術式などが刻まれているわけではなかった。
「壊しても大丈夫みたい。エナはそっちの子をお願い」
私が紫髪の少女を助けてエナが黒髪の少女を助ける。二人を解放すると床に寝かせてから、治癒魔術を施した。
黒髪の少女は意識を失っているが、紫髪の子は「ありがとう」と弱々しい声でお礼を言った。
「あなたたちは一体……?彼らの話では巫女が囚われていると聞いたけど……」
「わたしは……桜華皇国からきた紫陽と申します。巫女というのはわたしのことで間違いないでしょうね」
「桜華皇国……初めて聞く名前だけど……」
私が知っている国はこの大陸と東の大陸、北の大陸のみだ。もちろん私の死後に作られた国である可能性もあるが、おそらくは私の知らない大陸にある国だろう。
エナやディオ、アイラやサナたちも知らないようだった。
「ここから少し西にある島国ですから……巫女というのは皇族とは別の特別な家系なのです。精霊と人生をともにし皇族を支える家。ただ直臣とは異なるものだと思ってください」
紫陽から簡単に説明を受けると巫女は精霊に愛されている家系らしい。精霊と契約を結び皇帝を支える存在となるようだが、いくつかのしきたりがあるそうだ。
その中の一つには、成人前に精霊の力を引き出せるようになること。そのためにも周囲の国を見て回ることというものがある。
紫陽はもう一人の黒髪の少女、黒羽と共に船で海に出たそうだ。いくつかの国を周り最後にこの大陸に寄ろうとして襲撃を受け、囚われたらしい。
「なので……わたしは、なんとしても、国に帰らないとっ!」
紫陽は鬼気迫るように叫ぶとケホケホと咳き込んだ。
「ずっと話していなかったのでしょう?少し休んだ方がいいと思う」
声が掠れていることからも喉を痛めていそうだ。それに捕まってからは長い間話すこともなかったのだろう。
少なくともこの環境が最悪に近いことだけは確かだ。
「でも……」
「治癒魔術でも落ちた体力は戻らない。私たちも休む必要があるし……」
治癒魔術でも体力は回復できる。でもそれは運動する前の状態に戻すようなもの。ずっと衰弱していて体力がない人を元気な状態にするものではない。
「ティアの言う通りだな。一度食事にして休んだ方がいいだろう。誰か準備をしてくれないか?」
「私が準備するわ!サナさんも……」
「ええ。お任せください!」
食事の準備はアイラとサナに任せることにした。子どもたちのことはエナとディオ以外の男の子たちに面倒を見てもらう。
「ごめんなさい……助かります。あと、一つお願いがあるのですが……」
紫陽の話では二つの水晶にはそれぞれ精霊が閉じ込められているそうだ。紫陽の精霊は紫陽の中にいて無事だが、黒羽と契約している精霊と契約せずに力を借りている精霊が水晶に封じられているらしい。
「助けるのはいいけど壊して大丈夫なの?精霊にも影響があるんじゃ……」
「精霊は実体化していなければ干渉できません。……申し訳ありませんがお願いします」
どうやら水晶には実体化していない精霊の動きを封じるのと、精霊の実体化を封じる効果があるようだった。
申しわけなさそうにしている紫陽に対して笑みを浮かべると、立ち上がって剣を抜く。
試しに魔力を纏って斬りつけてみた。だが、あまりの硬さに刃が通らずに弾かれてしまう。
「へぇ~なかなか硬いのね……」
私が知っている水晶とは別格の硬さだ。通常の水晶よりも純度が高く、魔力を包有できる量が多い。しかも全属性の魔力で満たされていて水晶の強度を上げる仕掛けがあるらしい。
だけど一度触れれば魔力の質を理解することができる。あとは魔力を斬る技術を応用すれば良い。
私は再度魔力を纏わせた。さらに魔力をいつも以上に練って属性を付与する。全ての属性を併せ持つ虹色の全属性の魔力だ。
「ふっ!」
虹色の魔力を纏った剣を振るう。剣が水晶に触れた瞬間、干渉されて弾かれそうになる。それを無理やり波長を合わせて、身体強化に任せて力一杯振り下ろした。
するとぱりんとガラスが割れるような音と共に水晶が砕け散る。
続けてもう一振りした。もう一つの水晶も同じように斬って砕く。
「まだ……届かないね」
斬ることはできたが半分以上は力任せで押し倒したようなもの。魔力を斬る技術だけでみればフレアやカレナにはまだ及ばない。
それに剣にかかる負担が大きすぎて、もう一度同じことを使えば剣が消し飛ぶだろう。全属性の魔力も纏わせることができただけで制御が甘かった。
「ありがとう、ございます……」
紫陽は弱弱しい笑みを浮かべて嬉しそうにお礼を告げると力が抜けたかのように瞼を閉じた。
気を失ったのかと焦るが、耳を澄ませるとすぅすうと寝息が聞こえる。どうやら眠っているだけのようだ。
「眠ったか……ここで一晩明かしてから動き出したほうが良いかもしれないな」
紫陽の寝顔を眺めているとエナが隣にやってきた。エナも紫陽と黒羽のことを心配しているのだろう。二人を見つめる目は兄として妹を見るような目だった。
「そうだね。この部屋は広さ的にも丁度良いし。どっちにしても簡単にはこの島から出られないだろうし」
島の大きさが分からないが敵の人数に限りがあるのは大きい。この魔力を通さない建物も守るほうが有利になる。
無理して脱出するよりは数日間の戦闘を考慮して安全に立ち回るほうが無難だろう。
食事をとったあと、このまま睡眠をとることにした。
そしてしばらく経った頃。
私は仕掛けていた時限魔術による衝撃で目が覚めた。外が見えないため正確な時間が読めないが、普段であれば起床する時間だ。
「目が覚めましたか?」
「おはようディオ。特になにもなかった?」
「ええ。意外なことに平和でしたね」
睡眠をとっている間、私とエナとディオの三人交替で寝ずの番をしていた。私たちの動向は敵にもばれているはずで、寝ている間に何もなかったのは驚きを隠せない。
その後、水魔術を使って汗を流していると皆が起きたようだった。
アイラとセナが用意してくれた朝食を食べて準備をしていると紫陽と黒羽が近付いてきて声を掛けてきた。
「改めまして……助けていただきありがとうございます」
「昨日は挨拶できずに済まなかった。そして助けてくれてありがとう」
「二人とも無事でよかった。それに少しは元気になったみたいで安心した」
紫陽も黒羽も顔色が昨日よりもよくなっている。まだやつれてはいるが久しぶりのきちんとした食事と睡眠は大きかったのだろう。
二人の姿にうんうんと頷いていると紫陽が笑みを消して真面目な顔で口を開いた。
「ティアさんこそ……体は大丈夫なのですか?」
いきなり大丈夫かと聞かれても心当たりがない。戦闘でも怪我は負ってなく体調も問題ないはずだ。
「怪我も病気もしてないと思うけど……」
「えっと……そういう意味ではなくてですね。多分他の人は分からないと思いますが、ティアさんの魂と体が上手くかみ合っていなかったので」
紫陽は精霊と視覚を同調することができるらしく魂を見ることができるそうだ。
そして私に宿っている魂が一部欠けているらしく、普通は魔力が暴走したり体が持たずに寝込んでしまうらしい。
「そう言われてみると体力がなくて成長も遅いけど……それは魂の欠損が原因だと?」
「はい。それに精霊の話ではティアさんは前世の記憶を持ってますよね?」
「っ!?」
紫陽の言葉には驚きが隠せなかった。
前世のことを他人に指摘されるのは初めてだ。
「私が契約しているのは上位精霊だから……魂の中にある記憶の大きさを感じ取るくらいはできるのです。ティアさんの場合だと、その歳でその記憶の積み重ねは不自然だそうですから」
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