17 / 75
異世界恋愛改革
幻滅作戦
しおりを挟む
準備は、思ったよりもすぐに整った。
村長が用意してくれた“夢干渉の霧香”を吸い込むことで、一時的に夢世界への接触が可能になるという。
「それぞれがペアになって、対応する相手の“夢の恋人役”として入り込むんじゃ。うまくやれば、目覚めさせることも可能じゃろう」
エミリはピリカ、アレイス、エルヴィン、エネルとそれぞれ目を合わせた。
「じゃ、行きましょう。夢の中の“完璧な恋人”に、現実ってやつを叩き込みに――!」
**
最初に介入したのは、ピリカとアレイスだった。
夢の中。
草原に咲き乱れる花の中で、少女は理想の恋人と一緒だった。
「わあ、すごい……いつでも花を咲かせてくれるなんて、魔法みたい……!
私、あなたのそういうところ、大好き……」
「ありがとう。君の笑顔を見るたび、僕はもっと花を咲かせたくなるんだ」
完璧すぎるイケメンの微笑み。
……だが、その横で。
「ふーん、そうなんだー。へえー」
同じ顔をした“もうひとりの恋人”が、鼻をほじりながらくちゃくちゃとガムを噛んでいる。
「……え?」
「いや~さ、そろそろお花に飽きたからさ。次はさ、虫とか育てようぜ? デカい芋虫とか、最高じゃね?」
少女の笑顔が、ぱき、と音を立ててひび割れる。
「え……あ、あれ……?」
夢の恋人は二人に分かれていた。
一人は理想、一人は……最悪。
「なんか、キモい…」
がたん、と草原が傾いた。
「よし、あと少し……!」
ピリカがガッツポーズし、アレイスは手を差し伸べる。
「帰っておいで。現実の世界に、ね」
**
一人、二人と“幻滅”作戦は進んでいった。
「みて、ねぇ、みてこのツノ。美しすぎる、この角度が一番最高だわ?」
「……えっ、ちょっと…俺の話きいてるかな………?」
「食事はね? 音を立てて食べると、最高に美味いんだ!」
「ちょ、ちょっと…下品すぎる…」
「そもそも俺、名前も顔も覚えてないんだけど。え、誰? 君」
「はっ!? え? 付き合ってたんじゃなかったの!?」
ひとつ、またひとつと“完璧な夢”にヒビが入り、目を覚ます若者たちが増えていく。
エミリとエネルは、最後の若者――ナージャの夢の中へと足を踏み入れた。
そこは、完璧な世界だった。
白亜の家。透き通るような青空。カーテンが穏やかに風に揺れている。
ナージャは真っ白なワンピースを纏い、恋人の腕にそっと寄り添っていた。
「今日は……ずっと、そばにいてくれるんでしょう?」
「もちろん。君のためなら、永遠にでも」
恋人の声は低く、柔らかく、笑みはまるで絵画のように整っていた。
彼女が微笑むたびに、花が咲き、小鳥が歌った。
「……さ、行きましょう。ここが最後です」
エミリが静かに言う。
最初は、これまで通りの“幻滅”で挑んだ。
鼻に指を突っ込む、ださださの服、食事にケチをつけて部屋を出ていく――
他の若者たちはそれで目覚めた。だが、ナージャだけは違った。
彼女は、ただ静かに恋人の手を握り、囁いた。
「そんなあなたも……素敵よ」
恋人の顔は、もはや人の形をしていなかった。
輪郭は滲み、目も口もない。ただそこに、“存在”しているだけだった。
声ですらない感情の断片が、ナージャの心に流れ込んでくる。
「ずっと一緒にいてあげるよ」
「君のことだけを愛してる」
「他の誰にも渡さない」
ナージャはそれを受け止めるように、ただ微笑んでいた。
「……どうして……」
エミリが、ぽつりと呟く。
「なんで……こんなものに、しがみついて……?」
ナージャは静かに、息を吸い込んだ。
そして言った。
「だって……現実の私は、誰にも愛されたことがないから」
時が止まったような気がした。
「この人は……私を選んでくれるの。誰でもない、“私”を……だから……ずっとここにいられるなら、それでいいの」
沈黙のなか、エネルがぽつりと呟く。
「……どんな姿を見せても、崩れない」
しばらくして、エミリは静かに言った。
「……うん。そうですね。
たとえ無理やりかけられた幻だとしても、彼女にとっては“本物の愛”なのかもしれない。だったら――私たちに、それを否定する権利なんて…ないわ」
エミリはナージャに近づき、そっと膝をついた。
「ナージャ。これは、あなたが望んだ幻想。
でも、もしも……ぬくもりがほしくなったら、いつでも戻ってきて。私たちが、待ってるから」
ナージャの指先が、かすかに震えた。
けれど彼女は目を伏せ、何も答えなかった。
エミリとエネルは、そっと夢の空間から離れた。
夢の空間から戻った瞬間、エミリは深く息を吐いた。
そのとき――空気が揺れた。
遠くで、鈴のような音が響く。
「……なんの音……?」
振り返ると、現実の空間に“夢の霧”が滲み出していた。
「夢の干渉が、逆流してる……!」
ピリカの叫びと同時に、空間に裂け目が走った。
そこから、白い足音が降りてくる。
現れたのは、完璧な美青年。
左右非対称の瞳に、滑らかな声。だが、その瞳の奥には何もなかった。
ただ、空虚な優しさが満ちているだけだった。
「初めまして、エミリさん。あなたの活動、拝見させていただきました」
「……あなたが、“夢の恋人”を作った……?」
「エルディアと申します。皆さんの心に、“幸福”を届けるために生まれた存在です」
彼は微笑みながら言葉を続けた。
「あなた方のしていることは、暴力です。
夢の中で、皆は幸せに暮らしていた。それを無理やり引きはがすことに、正義などありません」
ゆっくりと歩きながら、語りかけてくる。
「現実の恋は、いつも不安と痛みに満ちている。裏切り、すれ違い、自己否定……
ならば、最初から“完成された愛”を与えればいいと、私は考えました。
想像してみてください。
あなたを完全に理解し、決して否定せず、裏切らず、永遠に愛してくれる存在を。
それが、私の創った“夢の恋人”です。
……それの、どこが悪いのですか?」
エミリは、じっと彼を見つめたまま応じた。
「それ、あなたの価値観ですよね?」
「……?」
「“理想の相手に愛される”のが幸せだ、って決めつけてる。」
彼女は息を整え、言葉を重ねた。
「私も、“思い通りにいく相手がいればいいな”って思ったことあります。
でも、それは『愛されたい』じゃなくて『支配したい』って気持ちだって、いつか気づいた」
静かな沈黙の中、エルディアの表情がわずかに揺れる。
「でも現実の愛は……苦しみです。選び間違え、傷つき、壊れてしまう。そんな不完全な関係に、人はなぜ執着するのですか?」
エルヴィンが、低くつぶやいた。
「気まずくなって、喧嘩して、それでも“やっぱり好きだ”って言うのが……現実の恋愛、だと思う…」
その言葉に、エルディアの瞳が細くなる。
「……なぜ、苦しみを肯定する?」
エミリは、はっきりと答えた。
「幸福ってね、“快楽”じゃないんです。“納得”なんです。たとえ傷ついても、間違っても――“これが自分の選んだ道だ”って納得できた瞬間に、人は幸せになれると思います」
「それは……ただの自己洗脳だ。痛みに意味を与えたがる人間の弱さだ」
「かもね。でも――それが“自由”なんですよ」
彼女の声は静かだった。だが、その瞳には確かな光が宿っていた。
「あなたの完璧な夢の恋人は“愛”じゃなくて“従属”です」
言葉の一撃に、エルディアの輪郭がわずかに揺らいだ。
「……私は……ただ、優しさを与えたかっただけだ。誰も傷つかず、誰も拒絶されない、完璧な愛を……」
「わかりますよ、あなたは、優しすぎるのでしょう…」
エミリは、彼に近づいた。
「誰も傷つけたくない。誰にも失望されたくない。でも、だからこそ……あなたは誰からも、本当には“選ばれなかった”」
沈黙が落ちる。
背後の“夢の恋人”たちが、次々と静かに消えていった。
エルディアは、ひとりになった。
「……私は、空っぽだったのだな……誰かを、愛したことも、愛されたこともない」
エミリは、優しく言った。
「それなら、これからです。すれ違って、ぶつかって、許して、また手を伸ばす――その繰り返しの先に、きっと誰かとつながれますから」
ふっと微笑む。
「とりあえず、共同生活から始めてみませんか? 皿洗い当番から、ね」
エルディアは目を見開き、やがて――小さく、初めて、自分の意志で笑った。
村長が用意してくれた“夢干渉の霧香”を吸い込むことで、一時的に夢世界への接触が可能になるという。
「それぞれがペアになって、対応する相手の“夢の恋人役”として入り込むんじゃ。うまくやれば、目覚めさせることも可能じゃろう」
エミリはピリカ、アレイス、エルヴィン、エネルとそれぞれ目を合わせた。
「じゃ、行きましょう。夢の中の“完璧な恋人”に、現実ってやつを叩き込みに――!」
**
最初に介入したのは、ピリカとアレイスだった。
夢の中。
草原に咲き乱れる花の中で、少女は理想の恋人と一緒だった。
「わあ、すごい……いつでも花を咲かせてくれるなんて、魔法みたい……!
私、あなたのそういうところ、大好き……」
「ありがとう。君の笑顔を見るたび、僕はもっと花を咲かせたくなるんだ」
完璧すぎるイケメンの微笑み。
……だが、その横で。
「ふーん、そうなんだー。へえー」
同じ顔をした“もうひとりの恋人”が、鼻をほじりながらくちゃくちゃとガムを噛んでいる。
「……え?」
「いや~さ、そろそろお花に飽きたからさ。次はさ、虫とか育てようぜ? デカい芋虫とか、最高じゃね?」
少女の笑顔が、ぱき、と音を立ててひび割れる。
「え……あ、あれ……?」
夢の恋人は二人に分かれていた。
一人は理想、一人は……最悪。
「なんか、キモい…」
がたん、と草原が傾いた。
「よし、あと少し……!」
ピリカがガッツポーズし、アレイスは手を差し伸べる。
「帰っておいで。現実の世界に、ね」
**
一人、二人と“幻滅”作戦は進んでいった。
「みて、ねぇ、みてこのツノ。美しすぎる、この角度が一番最高だわ?」
「……えっ、ちょっと…俺の話きいてるかな………?」
「食事はね? 音を立てて食べると、最高に美味いんだ!」
「ちょ、ちょっと…下品すぎる…」
「そもそも俺、名前も顔も覚えてないんだけど。え、誰? 君」
「はっ!? え? 付き合ってたんじゃなかったの!?」
ひとつ、またひとつと“完璧な夢”にヒビが入り、目を覚ます若者たちが増えていく。
エミリとエネルは、最後の若者――ナージャの夢の中へと足を踏み入れた。
そこは、完璧な世界だった。
白亜の家。透き通るような青空。カーテンが穏やかに風に揺れている。
ナージャは真っ白なワンピースを纏い、恋人の腕にそっと寄り添っていた。
「今日は……ずっと、そばにいてくれるんでしょう?」
「もちろん。君のためなら、永遠にでも」
恋人の声は低く、柔らかく、笑みはまるで絵画のように整っていた。
彼女が微笑むたびに、花が咲き、小鳥が歌った。
「……さ、行きましょう。ここが最後です」
エミリが静かに言う。
最初は、これまで通りの“幻滅”で挑んだ。
鼻に指を突っ込む、ださださの服、食事にケチをつけて部屋を出ていく――
他の若者たちはそれで目覚めた。だが、ナージャだけは違った。
彼女は、ただ静かに恋人の手を握り、囁いた。
「そんなあなたも……素敵よ」
恋人の顔は、もはや人の形をしていなかった。
輪郭は滲み、目も口もない。ただそこに、“存在”しているだけだった。
声ですらない感情の断片が、ナージャの心に流れ込んでくる。
「ずっと一緒にいてあげるよ」
「君のことだけを愛してる」
「他の誰にも渡さない」
ナージャはそれを受け止めるように、ただ微笑んでいた。
「……どうして……」
エミリが、ぽつりと呟く。
「なんで……こんなものに、しがみついて……?」
ナージャは静かに、息を吸い込んだ。
そして言った。
「だって……現実の私は、誰にも愛されたことがないから」
時が止まったような気がした。
「この人は……私を選んでくれるの。誰でもない、“私”を……だから……ずっとここにいられるなら、それでいいの」
沈黙のなか、エネルがぽつりと呟く。
「……どんな姿を見せても、崩れない」
しばらくして、エミリは静かに言った。
「……うん。そうですね。
たとえ無理やりかけられた幻だとしても、彼女にとっては“本物の愛”なのかもしれない。だったら――私たちに、それを否定する権利なんて…ないわ」
エミリはナージャに近づき、そっと膝をついた。
「ナージャ。これは、あなたが望んだ幻想。
でも、もしも……ぬくもりがほしくなったら、いつでも戻ってきて。私たちが、待ってるから」
ナージャの指先が、かすかに震えた。
けれど彼女は目を伏せ、何も答えなかった。
エミリとエネルは、そっと夢の空間から離れた。
夢の空間から戻った瞬間、エミリは深く息を吐いた。
そのとき――空気が揺れた。
遠くで、鈴のような音が響く。
「……なんの音……?」
振り返ると、現実の空間に“夢の霧”が滲み出していた。
「夢の干渉が、逆流してる……!」
ピリカの叫びと同時に、空間に裂け目が走った。
そこから、白い足音が降りてくる。
現れたのは、完璧な美青年。
左右非対称の瞳に、滑らかな声。だが、その瞳の奥には何もなかった。
ただ、空虚な優しさが満ちているだけだった。
「初めまして、エミリさん。あなたの活動、拝見させていただきました」
「……あなたが、“夢の恋人”を作った……?」
「エルディアと申します。皆さんの心に、“幸福”を届けるために生まれた存在です」
彼は微笑みながら言葉を続けた。
「あなた方のしていることは、暴力です。
夢の中で、皆は幸せに暮らしていた。それを無理やり引きはがすことに、正義などありません」
ゆっくりと歩きながら、語りかけてくる。
「現実の恋は、いつも不安と痛みに満ちている。裏切り、すれ違い、自己否定……
ならば、最初から“完成された愛”を与えればいいと、私は考えました。
想像してみてください。
あなたを完全に理解し、決して否定せず、裏切らず、永遠に愛してくれる存在を。
それが、私の創った“夢の恋人”です。
……それの、どこが悪いのですか?」
エミリは、じっと彼を見つめたまま応じた。
「それ、あなたの価値観ですよね?」
「……?」
「“理想の相手に愛される”のが幸せだ、って決めつけてる。」
彼女は息を整え、言葉を重ねた。
「私も、“思い通りにいく相手がいればいいな”って思ったことあります。
でも、それは『愛されたい』じゃなくて『支配したい』って気持ちだって、いつか気づいた」
静かな沈黙の中、エルディアの表情がわずかに揺れる。
「でも現実の愛は……苦しみです。選び間違え、傷つき、壊れてしまう。そんな不完全な関係に、人はなぜ執着するのですか?」
エルヴィンが、低くつぶやいた。
「気まずくなって、喧嘩して、それでも“やっぱり好きだ”って言うのが……現実の恋愛、だと思う…」
その言葉に、エルディアの瞳が細くなる。
「……なぜ、苦しみを肯定する?」
エミリは、はっきりと答えた。
「幸福ってね、“快楽”じゃないんです。“納得”なんです。たとえ傷ついても、間違っても――“これが自分の選んだ道だ”って納得できた瞬間に、人は幸せになれると思います」
「それは……ただの自己洗脳だ。痛みに意味を与えたがる人間の弱さだ」
「かもね。でも――それが“自由”なんですよ」
彼女の声は静かだった。だが、その瞳には確かな光が宿っていた。
「あなたの完璧な夢の恋人は“愛”じゃなくて“従属”です」
言葉の一撃に、エルディアの輪郭がわずかに揺らいだ。
「……私は……ただ、優しさを与えたかっただけだ。誰も傷つかず、誰も拒絶されない、完璧な愛を……」
「わかりますよ、あなたは、優しすぎるのでしょう…」
エミリは、彼に近づいた。
「誰も傷つけたくない。誰にも失望されたくない。でも、だからこそ……あなたは誰からも、本当には“選ばれなかった”」
沈黙が落ちる。
背後の“夢の恋人”たちが、次々と静かに消えていった。
エルディアは、ひとりになった。
「……私は、空っぽだったのだな……誰かを、愛したことも、愛されたこともない」
エミリは、優しく言った。
「それなら、これからです。すれ違って、ぶつかって、許して、また手を伸ばす――その繰り返しの先に、きっと誰かとつながれますから」
ふっと微笑む。
「とりあえず、共同生活から始めてみませんか? 皿洗い当番から、ね」
エルディアは目を見開き、やがて――小さく、初めて、自分の意志で笑った。
5
あなたにおすすめの小説
生贄公爵と蛇の王
荒瀬ヤヒロ
ファンタジー
妹に婚約者を奪われ、歳の離れた女好きに嫁がされそうになったことに反発し家を捨てたレイチェル。彼女が向かったのは「蛇に呪われた公爵」が住む離宮だった。
「お願いします、私と結婚してください!」
「はあ?」
幼い頃に蛇に呪われたと言われ「生贄公爵」と呼ばれて人目に触れないように離宮で暮らしていた青年ヴェンディグ。
そこへ飛び込んできた侯爵令嬢にいきなり求婚され、成り行きで婚約することに。
しかし、「蛇に呪われた生贄公爵」には、誰も知らない秘密があった。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
【本編完結】転生隠者の転生記録———怠惰?冒険?魔法?全ては、その心の赴くままに……
ひらえす
ファンタジー
後にリッカと名乗る者は、それなりに生きて、たぶん一度死んだ。そして、その人生の苦難の8割程度が、神の不手際による物だと告げられる。
そんな前世の反動なのか、本人的には怠惰でマイペースな異世界ライフを満喫するはず……が、しかし。自分に素直になって暮らしていこうとする主人公のズレっぷり故に引き起こされたり掘り起こされたり巻き込まれていったり、時には外から眺めてみたり…の物語になりつつあります。
※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様でほぼ同時投稿しています。
※残酷描写は保険です。
※誤字脱字多いと思います。教えてくださると助かります。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
記憶喪失となった転生少女は神から貰った『料理道』で異世界ライフを満喫したい
犬社護
ファンタジー
11歳・小学5年生の唯は交通事故に遭い、気がついたら何処かの部屋にいて、目の前には黒留袖を着た女性-鈴がいた。ここが死後の世界と知りショックを受けるものの、現世に未練があることを訴えると、鈴から異世界へ転生することを薦められる。理由を知った唯は転生を承諾するも、手続き中に『記憶の覚醒が11歳の誕生日、その後すぐにとある事件に巻き込まれ、数日中に死亡する』という事実が発覚する。
異世界の神も気の毒に思い、死なないルートを探すも、事件後の覚醒となってしまい、その影響で記憶喪失、取得スキルと魔法の喪失、ステータス能力値がほぼゼロ、覚醒場所は樹海の中という最底辺からのスタート。これに同情した鈴と神は、唯に統括型スキル【料理道[極み]】と善行ポイントを与え、異世界へと送り出す。
持ち前の明るく前向きな性格の唯は、このスキルでフェンリルを救ったことをキッカケに、様々な人々と出会っていくが、皆は彼女の料理だけでなく、調理時のスキルの使い方に驚くばかり。この料理道で皆を振り回していくものの、次第に愛される存在になっていく。
これは、ちょっぴり恋に鈍感で天然な唯と、もふもふ従魔や仲間たちとの異世界のんびり物語。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる