チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中

文字の大きさ
723 / 811
第3章 アレクを狙って

第873話 甘さゼロのパスクにアレクは逆らえない!

しおりを挟む
アレクは、パスクからお説教を受けてから一度ラーメン屋に戻って店を開ける。そして、閉店を迎えてから昼まで睡眠を取り、また魔物の国の城にやってきた。

「アレク陛下、デストロイとノックスにお会いになられてはいかがですか?」

城に戻り、パスクから最終決定の判を押すよう言われた書類を片付けていると新しい書類を持って現れたパスクが二人に会うよう促した。

「そう言えば、二人にお礼と謝罪がまだだったよ。二人がいたから、大和ノ国の件が簡単に解決出来たしね。でも......その書類も追加されたら日が暮れちゃうよ」

アレクは、二人のところに向かおうと決めたが、パスクが抱えてきた大量の書類を見て恐怖する。

「こちらの書類は、急ぎではないので、今すぐというわけではございません。ということで、残った書類が片付きましたら、お二人のところに向かいましょう」

「あちゃあ、やっぱり残りは片付けないとダメかぁ。うまく逃げられるんじゃないかと思ったんだけどさ」

パスクが抱えてきた書類と一緒に後回しにできるのではと淡い期待を抱いていたが、そうは問屋がおろさなかった。

「逃げられないとわかっていながら言わないでください。それに、今やらないと、夜やることになりますよ。はいはい、時間は有限ですから、手を動かしてください」

言葉は丁寧であるが、言い方は陛下にするような感じではない。だが、アレクは言い返す様子もなく渋々残りの書類を片付けるのだった。





アレクは、久々の書類仕事を終えると、机に這いつくばって伏せた。

「アレク陛下、休んでいる暇はありませんよ。夜には、ラーメン屋に戻るのですよね?キビキビ動いて、二人の待つ訓練場に向かいますよ」

「パスク......今日はなんだかいつもより厳しくない?もっと甘やかしてくれていいんだよ」

いつもであれば、机に伏せていても、少しの間は見て見ぬ振りをしてくれるのだが、今日に限っては、一切許してはくれない。

「当たり前です。日頃から弛んでいるせいで、ナハスさんに怒られたのです。はい!四の五の言ってないで行きますよ」

「ちょ、わかったから。それは、もう反省してるから言わない約束でしょ。って、聞いてないよ」

アレクのいい加減さが引き起こしていると感じたパスクは、当分の間、厳しく接することを考えた。
そして、アレクは全く聞く耳を持たないパスクを見て、これ以上言われないように素直に従おうと決めた。

「パスクに何を言っても勝てそうにないから、言われた通り気を引き締めて行くね。それで、デストロイと師匠は、なんで闘技場じゃなくて訓練場にいるの?」

普段であれば、デストロイとノックスは、小さい訓練場では、まともに戦えないと言って闘技場を使うにも関わらず、訓練場にいるのを不思議に感じた。

「ライくんとティアさんを覚えておりますか?」

「ライくんとティアちゃん覚えてるよ。ティアちゃんの方は、デストロイのことをパパって慕ってたからわかるけど、なんでライくんもいるの?」

ティアは、デストロイの側にいたいと付いてきただろうと考えられるが、ライがいる理由が思い付かない。

「それがですね。ライくんもティアさんも、強くなりたいとデストロイさんとノックスさんに弟子入りを志願したのですよ。ですから、最近は訓練場でお二人の訓練をしています」

「え!?ライくんとティアちゃん無事なの?」

パスクから、ライとティアが訓練を受けていることよりも、まさか弟子入りしたのが、この国いやこの世界最強で容赦のないデストロイとノックスだということに驚愕する。

「それが......いや、私が話すより、事実を見て頂いた方が早いと思います」

「え?なになに?なんか凄い怖くなってきたんだけど」

アレクは、ノックスから様々な修行を受けてきた中で、小さい頃、死を何度も体験したので、ライのことが心配になる。更に、パスクが教えてくれないことで余計怖くなるのだ。

「アレク陛下は、ある意味驚愕すると思いますよ。楽しみにしていてほしいです」

パスクにしては珍しくニヤッとして、含みのある笑みと言葉をアレクに言って訓練場の中に入って行くのだった。
しおりを挟む
感想 2,239

あなたにおすすめの小説

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。