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第十六話……鋼鉄の巨人ゴーレム
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「よし! これでしばらく大丈夫だろう!」
「有難うございます」
老人ジャブローは貴重な部品を分けてくれるだけでなく、ディーのメンテナンスまで丁寧に行ってくれた。
ディーは青色のランプを点灯させて喜ぶ。
「うんうん、懐かしい形式のロボットだな。昔はこのタイプのロボットが沢山いてな。小さいころよく遊び相手になってもらったもんだよ……」
「……へぇ、そうなんですね」
「……あと、俺様が人間だってことを他人に言うなよ! なにしろ人間の生き残りは少ない。お前も気を付けて生きろよ」
「は、はい」
人間だとバレてしまうと何かあるのだろうか。
老人に言われ、晴信は少し怖くなった……。
☆★☆★☆
「お前、結構お金持っているな!」
「……ええ」
部品代の支払いの段になって、老人ジャブローは晴信の所持金の多さに驚く。
事実、晴信はディーのお陰もあって結構貯めていたのだ。
「じゃあお前、あれも買ってみないか?」
「あれってなんですか?」
老人ジャブローが指さした先にあったのは、鋼の巨人を思わせる戦闘用兵器だった。
全高は20mもあり、どうやら中にパイロットが乗って操縦するシステムらしかった。
「古の人間たちが使った地上用兵器ゴーレムだよ。先日、地中より掘り出したんだ。安くしとくぜ!」
「じゃあ、それも【タテナシ】に積んでください」
「毎度あり!」
老人ジャブローはお金を貰ってニコニコ顔だ。
きっと彼は商人が天職なのだろう。
他にもいろいろなものを晴信に勧めては購入させた。
その点、ディーは晴信の散財に少し不満顔であったが……。
「また欲しいものがあったらうちに来い、安くしてやるぞ!」
「ありがとうございます」
晴信とディーは老人に御礼を言って別れ、この星の中心街へと戻った。
そして夕食を街のレストランでとった時に、情報用の端末で地上用兵器のゴーレムについて調べたのだった。
☆★☆★☆
太古より、古の人間たちは惑星を攻撃する際、衛星軌道上からの攻撃を禁止していた。
宇宙戦艦の強大な火力で惑星を攻撃すれば、惑星上の貴重な資源を壊滅させてしまうからであり、それは今の文明においても守られている不文律だ。
よって惑星占領戦は、降下させた兵器群や兵士たちによって担われた。
地上用戦車や気圏戦闘機、装甲服を纏った歩兵たちの出番であった。
その時分、最新鋭の地上兵器として作られたのがゴーレムだった。
ゴーレムは小型核融合炉を心臓に持ち、複合セラミックの鎧をまとった戦場の巨人だった。
巨大な体は敵の格好の的となると考えられたが、多様な電子装備や防御用電磁バリアなどで攻撃を跳ね返し、逆に高火力で敵を蹂躙するに至った。
さらには強力な手足によって、飛行場用の整地や陣地構築も出来た。
とりわけ入り組んだ地形や敵陣地など、大型の戦車が入れない地域においてゴーレムは活躍していった。
……まさにその姿は戦場の勇姿たる風格だった。
人間たちがこの世から去った後も、その後に文明を立ち上げた者たちがゴーレムを運用。
期待通りの多大な戦果を挙げた。
しかし、その生産手段は古の人間たちしか持ち得ず、よって整備も満足にできずにゴーレムは戦場にて次々に数を減らしていった。
そのため、今も動いているゴーレムは希少な兵器であり、むしろ貴族階級の嗜好用の兵器となることも多かった。
☆★☆★☆
「へぇ、ゴーレムって凄いんだね!」
晴信は喜び、ディーに話しかける。
「……でも、空は飛べませんよ」
「なーんだ。詰まんないなぁ」
「……さらに、足も遅いですよ」
「えー」
晴信は地球のアニメにあるような万能感のある無敵ロボットを思い浮かべたが、どうやらそれは違ったようだ。
その後、晴信は【タテナシ】に乗り込み、この資源惑星を後にしたのだった。
【タテナシ】は航行を順調に行い、準惑星ディーハウスへと接近。
着陸の為に交信を行う。
「着陸用意!」
『誘導ビーム照射。OK!』
準惑星ディーハウスは、古の人間たちの造船工場だったこともあり、いかなる宇宙航路図にもその場所は記されていなかった。
さらには、その工場を守るために、視覚的にも電磁波的にもカモフラージュされており、その星の姿は主たる晴信たちにしか見えないようになっていた。
つまり、他の宇宙船から見れば、レーダーにも映らない何もない空間であったのだ。
準惑星ディーハウスは、まさに秘密の工場であるとともに、忍者屋敷のようなシステムで守られていたのであった。
『天頂ドームオープン! 港湾用ハッチ開きます!』
「了解! 降下開始!」
【タテナシ】の巨大な艦影は、誘導ビームに導かれ、漆黒の宇宙へと吸い込まれるように姿を消したのだった……。
「着陸完了! 接舷用意!」
『OK!』
晴信はゴーレムの他、資源惑星で買いこまれた製品たちを、次々に工場の倉庫に運び込んだ。
よって倉庫のロボットたちは整理に追われた。
……そんな折、
『緊急通信入ります!』
通信士のお掃除ロボットが叫ぶ。
晴信が通信室に急ぐと、映像モニターに映ったのはアルキメデス中将の姿だった。
「有難うございます」
老人ジャブローは貴重な部品を分けてくれるだけでなく、ディーのメンテナンスまで丁寧に行ってくれた。
ディーは青色のランプを点灯させて喜ぶ。
「うんうん、懐かしい形式のロボットだな。昔はこのタイプのロボットが沢山いてな。小さいころよく遊び相手になってもらったもんだよ……」
「……へぇ、そうなんですね」
「……あと、俺様が人間だってことを他人に言うなよ! なにしろ人間の生き残りは少ない。お前も気を付けて生きろよ」
「は、はい」
人間だとバレてしまうと何かあるのだろうか。
老人に言われ、晴信は少し怖くなった……。
☆★☆★☆
「お前、結構お金持っているな!」
「……ええ」
部品代の支払いの段になって、老人ジャブローは晴信の所持金の多さに驚く。
事実、晴信はディーのお陰もあって結構貯めていたのだ。
「じゃあお前、あれも買ってみないか?」
「あれってなんですか?」
老人ジャブローが指さした先にあったのは、鋼の巨人を思わせる戦闘用兵器だった。
全高は20mもあり、どうやら中にパイロットが乗って操縦するシステムらしかった。
「古の人間たちが使った地上用兵器ゴーレムだよ。先日、地中より掘り出したんだ。安くしとくぜ!」
「じゃあ、それも【タテナシ】に積んでください」
「毎度あり!」
老人ジャブローはお金を貰ってニコニコ顔だ。
きっと彼は商人が天職なのだろう。
他にもいろいろなものを晴信に勧めては購入させた。
その点、ディーは晴信の散財に少し不満顔であったが……。
「また欲しいものがあったらうちに来い、安くしてやるぞ!」
「ありがとうございます」
晴信とディーは老人に御礼を言って別れ、この星の中心街へと戻った。
そして夕食を街のレストランでとった時に、情報用の端末で地上用兵器のゴーレムについて調べたのだった。
☆★☆★☆
太古より、古の人間たちは惑星を攻撃する際、衛星軌道上からの攻撃を禁止していた。
宇宙戦艦の強大な火力で惑星を攻撃すれば、惑星上の貴重な資源を壊滅させてしまうからであり、それは今の文明においても守られている不文律だ。
よって惑星占領戦は、降下させた兵器群や兵士たちによって担われた。
地上用戦車や気圏戦闘機、装甲服を纏った歩兵たちの出番であった。
その時分、最新鋭の地上兵器として作られたのがゴーレムだった。
ゴーレムは小型核融合炉を心臓に持ち、複合セラミックの鎧をまとった戦場の巨人だった。
巨大な体は敵の格好の的となると考えられたが、多様な電子装備や防御用電磁バリアなどで攻撃を跳ね返し、逆に高火力で敵を蹂躙するに至った。
さらには強力な手足によって、飛行場用の整地や陣地構築も出来た。
とりわけ入り組んだ地形や敵陣地など、大型の戦車が入れない地域においてゴーレムは活躍していった。
……まさにその姿は戦場の勇姿たる風格だった。
人間たちがこの世から去った後も、その後に文明を立ち上げた者たちがゴーレムを運用。
期待通りの多大な戦果を挙げた。
しかし、その生産手段は古の人間たちしか持ち得ず、よって整備も満足にできずにゴーレムは戦場にて次々に数を減らしていった。
そのため、今も動いているゴーレムは希少な兵器であり、むしろ貴族階級の嗜好用の兵器となることも多かった。
☆★☆★☆
「へぇ、ゴーレムって凄いんだね!」
晴信は喜び、ディーに話しかける。
「……でも、空は飛べませんよ」
「なーんだ。詰まんないなぁ」
「……さらに、足も遅いですよ」
「えー」
晴信は地球のアニメにあるような万能感のある無敵ロボットを思い浮かべたが、どうやらそれは違ったようだ。
その後、晴信は【タテナシ】に乗り込み、この資源惑星を後にしたのだった。
【タテナシ】は航行を順調に行い、準惑星ディーハウスへと接近。
着陸の為に交信を行う。
「着陸用意!」
『誘導ビーム照射。OK!』
準惑星ディーハウスは、古の人間たちの造船工場だったこともあり、いかなる宇宙航路図にもその場所は記されていなかった。
さらには、その工場を守るために、視覚的にも電磁波的にもカモフラージュされており、その星の姿は主たる晴信たちにしか見えないようになっていた。
つまり、他の宇宙船から見れば、レーダーにも映らない何もない空間であったのだ。
準惑星ディーハウスは、まさに秘密の工場であるとともに、忍者屋敷のようなシステムで守られていたのであった。
『天頂ドームオープン! 港湾用ハッチ開きます!』
「了解! 降下開始!」
【タテナシ】の巨大な艦影は、誘導ビームに導かれ、漆黒の宇宙へと吸い込まれるように姿を消したのだった……。
「着陸完了! 接舷用意!」
『OK!』
晴信はゴーレムの他、資源惑星で買いこまれた製品たちを、次々に工場の倉庫に運び込んだ。
よって倉庫のロボットたちは整理に追われた。
……そんな折、
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晴信が通信室に急ぐと、映像モニターに映ったのはアルキメデス中将の姿だった。
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