2 / 5
中編
しおりを挟むヒートが近くなると、ディランは毎日抑制剤を飲む。
いつヒートが来てもフェロモンの発生を抑えるためで、実際この備えのおかげで助かった事は何度もあった。
しかしこの薬を処方してくれる医師からは、あまり飲み過ぎないようにと釘を刺されている。本来ならヒートは番と過ごすのが一番良いのだと。
ディランは、その話をされるたびに憂鬱な気持ちになった。
この国のオメガ達は、実は他国よりも恵まれている。
形骸的な差別意識は消えていないにしても、オメガを虐げることは法律で禁止されているからだ。これは数十年前、王族にオメガの王子が生まれた時に定められた法律だった。
当時の王は息子のオメガを守ろうとして作ったのだろうが、その法律は今生きているオメガ達の希望だ。隣国などから逃げてくるオメガも勿論手厚く保護されている。
法律の主軸は三つ。
オメガを不当に差別せず能力に見合った評価をすること。
アルファやベータはオメガを害するのではなく守ること。
我が国に住むオメガにかかる医療費は全て国庫から出すこと。
この主軸から連なる細かな法律が定められてから、国民の中でも少数派なオメガはようやく人権を得ることが出来た。
その頃、平民に生まれたオメガは医者にかかれず、抑制剤さえ手に入らないでヒートを迎え、強姦事件が多発していた。しかもそれを国民は仕方のないこととして、『事件』ではなく『事故』で処理していた。襲った側であるアルファやベータには罪がないと。悪いのは全て、フェロモンを放つオメガであるというのが、その頃の認識だった。
そこに生きているだけで、誰に害されても文句は言えない。たとえその強姦事件が起きたとき、オメガ側がヒートでなかったと証言しても、証明ができなければ罪はオメガに被せられる。
王子の1人がオメガであると診断された時、王は恐らくそれを危惧していた。王子である前にオメガだ。どこで誰に犯されようとも、文句の言えない立場になってしまった。
実際、かの王子はオメガらしくとても美しい見た目をしていたそうなので、貴族令息や護衛騎士に襲われかけた事も何度かあったらしい。
オメガ性は、身分差さえも覆してしまう。
今は法律で守られているだけマシだ。法律の出来る前に生きていた老人達やその子供など、根強く選民意識を持つアルファがまだいるのだとしても。
ディランは何度も自分にそう言い聞かせて、毎日を過ごしてきた。
「……浮かない顔だな?」
手元の書類を眺めながら少しぼうっとしていたディランは、かけられた声にハッと顔を上げた。仕事中になにをしていたのだろう。集中しなければならないのに。
焦ったディランは眼鏡の奥の瞳を揺らして、エリオットを見た。
「茶でも入れて休憩しよう」
「そんなっ……あの、申し訳ありません。大丈夫です」
「いや、休憩だ」
執務机から立ち上がってしまったエリオットを目で追って、ディランは慌てて席を立った。この部屋に揃えられている茶器は、いつもディランが使っているものだ。エリオットの分と自分の分、そして稀に客人の分の茶をいれるためにある。
「座っていろ。茶くらい俺でもいれられるぞ。心配するな」
「あの、……はい」
項垂れてソファに腰掛けたディランは、小さくため息をついて俯いた。ヒートが近いせいなのか、思考がまとまらず何処かふわふわとしている。
風邪の初期症状のように、背がぞわぞわとして落ち着かない気持ちになった。今日は暖かくして眠ったほうがいいかも知れない。
「はちみつを入れてみた。熱いから気をつけろ」
「ありがとうございます」
カップを前のテーブルに置かれ、ディランは礼を言ってソーサーを手に取った。一口飲むと、じんわりとした温かさとはちみつの香りが喉を滑り落ちていく。
「それで?……何に悩んでるんだ」
「えっ……ええと」
エリオットはたまにこうしてディランを気に掛け、声をかけてくれる。しかし今、明確な悩み事があるわけではない。
ただ、あの心地良い謎の夢を見て、おぼろげに内容を思い出してから頭がふわふわし通しのような気がする。本当に、『気がする』だけだ。自分でも言葉にできないものを表現するのはとても難しい。困ったように眉を寄せたディランに、エリオットは首を竦めて自分用のカップを手に取った。
「まあ、言いたくないならそれでもいいが。ヒート休みはちゃんと取れよ。お前の権利で、義務でもある」
「……はい」
ディランは、昔からヒートでの休暇取得を嫌っていた。
いくら嫌がろうとも変わらずヒートはくるが、それを認められなくてディランは苦しむ。ヒート休暇を取ることによってオメガである事を自覚するのが、堪らなく苦しかった。
そんなディランに、エリオットはいつもこう言う。
これはオメガの権利であり、義務だと。
確かに、オメガがヒート状態になったまま抑制剤を服用して仕事をする事は、不可能ではない。しかし効率は下がるし、本人の疲労も並大抵ではなかった。だから休むのは罹患の時と同様に正当であり、『権利』だ。
しかもヒート中のフェロモンが少しでも漏れ出れば、仕事場は騒然となるだろう。少し厳しい言い方をすれば、他者の安全と職場全体の仕事の効率を考えた結果、休むのは『義務』である。
そうディランを説得したのが、あの頃まだ副団長だったエリオットだった。
エリオットのこのスタンスは今も変わらず、少しでもディランが無理をしようとすると、すぐに見抜いて声をかけてくる。
まだ身体のコンプレックスを知られる前でも、エリオットは遠くから、それとなくディランを気に掛けてくれた。それは騎士団で初めて『オメガの騎士』を受け入れたからだろうと、ディランははじめ、思っていたのだが。
「リトランド団長、あの……また相談を、いいですか」
「……ん?」
頷いたエリオットは、促すように少し首を傾げた。またざわつく胸を抑え込みながら、決心したディランが口を開いた――刹那、執務室の戸が乱暴に叩かれた。
『ここを開けろ!予算案の話だ!』
ガチャガチャと金色のノブが何度か回される。いつの間に鍵などかけたのだろうとディランが感心していると、すぐにエリオットが立ち上がって戸口に向かった。
「その書類は既に通っているはずだが?」
「っ……」
「ならばもう『案』ではない。騎士団の予算に何か文句があるのか?」
「私ではない、宰相から指摘が入ったのだ!リトランド団長、すぐに出頭を命ずる」
戸口でわめいているのは、ディランの書類を却下したあの貴族令息だった。チラチラと執務室の中を気にしていたが、居丈高な様子で言い放つ。宰相本人ならまだしも、この男が騎士団長のエリオットに命令することなどあり得ないのだが。
どうしてディランでも判る当然のことが、判らないのだろうか。案の定、エリオットは不愉快そうに眉を跳ね上げ、目の前の男を睨み付けた。
アルファの威圧の気配を感じ、ディランは一瞬背筋を緊張させる。
「リトランド団長。行ってみれば判ることです」
「だが……」
「大丈夫です。『確認』できれば、どちらにしても結果は悪くなりようがありません」
「……。判った」
ディランに促され、エリオットは部屋を出た。
――数時間後、ディランはこみ上げる笑いを堪えながら騎士団の始末書を書いていた。
結果として、あの貴族令息は警邏隊に捕まり連行された。
エリオットが去った後、再びディランを侮辱し、あまつさえその身体を害そうとしたからだ。予測の範囲内の行動だったので、ディランの対応は冷静だった。
貴族令息はどうやらディランと同じ時期学園に通っていた後輩だったらしいが、ディランの記憶に彼の姿はない。彼は勝手に憤り、勝手に理不尽を突きつけると、全てオメガであるディランのせいだと言って掴みかかってきた。ソファにそのまま押し倒され、服を乱雑に破られてボタンが幾つか飛んだところで、ディランは頃合いだなと思った。
膝で相手の股間を蹴り上げ怯ませてから、さらにブーツの踵で男の顎を蹴り飛ばした。見事に吹っ飛んだ男は無様にソファから落ちて床に転がったが、顔を怒りで赤黒くしながら立ち上がった。――と、そこへエリオットと宰相が、近くを巡回していた警邏隊を連れて執務室に戻ってきた。服を破かれソファに横になっていたディランと、床から慌てて起き上がっている男。何が起きていたのかは一目瞭然だった。
そしてここでの貴族令息の反応も、ディランの予想の範囲内だった。彼はヒートに入ったディランにフェロモンで誘われたのだと訴え、自分は悪くないと主張した。
どうも彼の言い分は、古くさいオメガ差別のにこごりのようで、まるで頭の硬い老人の妄想だった。そういう風に教育され、差別を植え付けられて大人になってしまったのかもしれないが。
しかし、それで犯罪を犯すかどうかは本人のモラルの問題だ。その面で言えばこの男には思慮深さが足りない。宰相はすぐさま男を捕らえるように警邏隊に命じた。
しかしそこで真っ先に飛び出したのがエリオットだった。彼は床から起き上がったばかりの男の襟首を掴み、怒鳴りつけた。
『アルファならば発情抑制剤を当然持っているはずだ!ないのか?使う必要がないと?そんなアルファはクズだ!恥を知れ!』
ディランからはエリオットの大きな背中が見えた。角度的に、恐怖に歪む貴族の男の顔もよく見える。
『貴族のアルファであろうとも、今のオメガ保護法ではお前は有罪確定だろう。覚悟しておけよ。……連れて行け』
エリオットは警邏隊の1人にその男を引き渡すと、すぐに執務室入口にある映像記録の魔道具に手を伸ばした。戸口にいた宰相に、その魔道具に収められていた魔石を取り外し手渡す。
『防犯のため設置している魔道具です。ここに犯行の一部始終は収められているかと。……裁判の資料として使って頂いて構いませんが、見る者は限定して頂けますか』
『心得た。すまないなリトランド団長』
『いえ。それば俺ではなく……』
エリオットが、ソファにいるディランに視線を移した時……廊下の向こうで、大きな声が上がった。ワアァ、と数十人の若者が一斉に騒ぎ立てているような声だ。何事かと慌てて廊下の窓から外を見ると、騎士団の新人達が警邏隊に捕まった男を口々に冷やかしながら毛虫やミミズを投げつけていた。アルファであるあの男を嘲笑する言葉は、何処かで耳にしたような内容で、どうも男がオメガに日常的に投げつけている侮蔑に似ていた。
目には目を、歯に歯を。どうやら窓の外の面々は、無様に引っ立てられていく男を同じような侮蔑に晒してやろうというつもりらしい。投げつけている虫はおそらく、手で殴れば問題になるので精一杯の嫌がらせだ。
一瞬、子供の喧嘩かと思いポカンとしてしまったエリオットと宰相だったが、ディランは咄嗟に窓を開けて叫んだ。
『止めなさい!悪戯は許しません!』
『は、ハイッ!副団長!』
ぴしりと固まった騎士団の新人達は、年齢で言えば15やそこらの少年だった。その近所の悪ガキと母親のようなやりとりに、堪らず宰相が吹き出して笑う。
しかし騎士団の彼らがディランの仇討のためこんな事をしているというのも、宰相には判っていた。捕まったアルファの男は王宮でも有名なオメガ差別主義者だったので。
――こうして、一応形式的に騎士団は始末書の提出となった。かの貴族令息はそれだけでは済まないだろうが。
今回はディランも新人達の気持ちが判っていたので、その書類作成と提出は、微笑みながら請け負ったのだった。
「まだ残っていたのか」
「すみません、団長。書類の提出は終わっています。今は少し……昼間の遅れを取り戻していたところで」
夕暮れが過ぎ、茜色だった空が半分群青に支配され始めた頃に、エリオットは執務室に戻ってきた。あの男の裁判は、証拠も揃っているため数日中に決着するだろうということだった。
『それと、』と言葉を切ったエリオットは、側に立ってディランの手を軽く握りしめた。急に触れた他人の体温にドキリとしたが、ディランはその手を振りほどけなかった。少し高めのその体温に、心地良さを感じていたからだ。
「相談事というのを聞き忘れていた」
「あ――あれは」
言い淀むディランに、エリオットは目元を和らげて促すように沈黙する。唇をはくはくと躊躇いがちに動かすディランを見つめながら、エリオットはその手を引いてソファへ導いた。
向かいではなく隣に座ったエリオットは、じっとディランの言葉を待っている。
「わ、私の……身体の、欠陥の、ことなのですが」
「ディラン、それは欠陥ではないと……。いや、これは後でいいか」
思わずと言った様子で口を挟んでしまったエリオットは、難しい顔をして口を閉ざした。ひとまずディランの話しを聞くことに集中しようとしている。ディランはいつもエリオットがこの事を否定してくれるのを、少し嬉しく思っていた。
「その、私はこの乳首が元に戻る事はないと思っていたのですが。……実は先日夢のような、うつつのような、そんな時にここを弄られて普通の人のように乳首が露出しているのを見てから……もしかしたら私の乳首は治る可能性があるのだろうか?と、考えてしまって。どう思われますか、エリオット団長」
ディラン、エリオット団長、と呼ぶのは二人きりの仕事外の時だけだった。仕事から外れたのなら『団長』も外してくれないかと言われたが、ディランはそれだけは無理だと言って名前呼びまでで勘弁して貰っている。
「弄って乳首が出てくるのは、治っているのではないな。……愛撫に反応して性器のように乳首が勃起しているから、露出しているだけだ」
「……ええと」
冷静に考えると、何てことを質問しているのだろう。ディランは、冷静過ぎるエリオットの言葉を聞いて、内容と口調の落差に赤面してしまった。
乳首が勃起する、とは。どういう事なのだろうか。
聞きたいが、どうにも口にするにははしたない事のように思えて言い淀む。
「どういう事なのか、知りたいか?」
「……え」
「お前が嫌でなければ」
実際に見せてやろう、といつも通りに笑うエリオットを見上げ、ディランは気圧されたように口を噤む。
ゾクゾクと背を這い上がったのは、紛れもなく、期待だった。
ボタンの飛んでしまったディランの服は、応急処置だけしてピンで留めていた。それを外され、ソファの上でエリオットの膝に抱き上げられたまま、ゆったりと胸を揉まれる。
向かい合わせに座り、最初は服の上から、やんわりと大きな手のひらが胸全体を揉み上げていくような感じだった。それから、エリオットの手は制服の中に入ってきて、薄いシャツの上から乳輪をすりすりと押しつぶす。
ぴくん、と身体が跳ねてしまったディランは、耳まで赤くなって顔を伏せた。
「緊張しなくていい」
「む、無理です……!」
「よく見えるように、服を少し脱がしてもいいか」
「は、……はい」
確かに、勃起した乳首というのを見せるのならば、服は脱がなくてはならない。
促されて上着を脱いだディランは、シャツのボタンも一つずつ外されて、まるで子供の着替えのような状態にさらに居たたまれなくなる。
だんだんと無意識に腰が引けてしまっていたディランは、エリオットに腰を引き寄せられて息を飲んだ。温かい手が薄いシャツ越しに触れて、背筋の窪みをなぞるようにされると身体から力が抜けてしまう。
「ディラン、よく見ているといい」
「は、……ぃっ」
目の前で、エリオットの指がディランの陥没乳首をくにくにと揉み始めた。人差し指の先端が少しだけ穴をくじるように動き、くりっと刺激されるとディランの腰がビクンと跳ねた。宥めるように抱き締められ、はっはっと息を乱しながらディランは自分の胸を見下ろす。
エリオットは親指と人差し指で乳輪を摘まみ、手のひらではディランの胸筋を器用に揉みしだき始めた。円を描くように持ち上げられては引っ張られ、くりくりと指の先で鋭く刺激される。『ひぅっ』と小さく喘いだディランは、エリオットの膝の上で無意識に身体を捩った。それでも、釘付けになったように視線はそこから外れない。
「はぁ、はぁ、……ん、ぁっ……あぅ、あ、あっ……エリオット、団長っ」
「もう少しだ」
「んっ、んっ、……ぁ、うっ……ひ、んっ」
刺激され少し色の濃くなった乳輪から、乳首が顔を出していた。それを見つけるとエリオットは目元を緩め、そこに顔を近付けていく。
ぺろ、と分厚い舌が乳首の先端に触れた。
「――や、ぁあッ!」
「このまま乾いた手で刺激し続けると痛いだろう?剥けてしまうかも知れない。少し濡らさないと駄目だ」
笑顔でもっともらしいことを言いながら、エリオットはもう片方の乳首にも舌を這わせた。びく、びく、と震えるディランの身体は熱をもっていて、目もとろんとしてきている。
反論がないのを確認してから、エリオットはディランの小さな乳首にしゃぶりついた。唾液を絡め、ちゅうちゅうと吸い上げて肥大させ唇で摘まみ上げる。小さすぎて指では摘まみ難いが、そうして濡らしてから交互に指できゅっきゅとひねっていった。
「やぁっ、あ、ぁ、ひっ……ひ、んっ!いや、ぁ、あんっ、あ、ああぁ!」
「もう少しだ。大丈夫だからな、ディラン」
「ふ、ぅっ……うう、……んっ、んぅっ……も、す、すこ、し?」
無意識なのか、ディランはしっとりと濡れはじめたアナルを服越しにエリオットに擦り付けはじめていた。腰を抱いていなくても、もうディランは力が抜けてくったりとエリオットにもたれ掛かっている。
ぷるぷるとした桜色の可愛らしい乳首が両方現れると、エリオットは『じゅうううぅぅっ』と強く吸い上げてからちゅぽんっと唇を離した。もちろん、それは両方の乳首に与えられた刺激だった。散々弄られたディランの胸はエリオットの唾液でてらてらと光り、乳輪は妖しく濃い色に変わっている。
ヒク、ヒク、と強すぎる快感に身体を震わせていたディランは、最後の乳首フェラに意識が飛びかけて、下半身はズボンの中でびしょ濡れになっていた。
「ディラン」
「ふ、ぁ、……だんちょ、う……」
「エリオットだ。なァ、ディラン?もっと気持ちいいことしたくねェか?」
「ん、も、もっと?……きもちい?」
ディランが腰を揺らす度、エリオットの膝の上でズボン越しにアナルがひくついている。片手でディランのむっちりとした尻を撫でていたエリオットは、ふと口元に雄臭い笑みを浮かべた。ディランの耳元に唇を近付け、低く囁く。
「そうだ。今日は、タマが空になるまで乳首でイかせてやるよ」
「あ、ぁ、……ふ、……っ」
「……実はまだまだ舐め足りない。ずっとお預け食らってたからなァ、ディラン」
だからこっちは今度な。
エリオットの普段より砕けた口調にも気付かず、何を言われているのかも理解していないディランは、子供のようにコクリと頷いた。すりすりとアナルを撫でていた指が離れても、きゅんとした穴の求めるモノが判らない。
何も判らないまま、ディランはソファに押し倒される。
不思議そうに見上げるディランの紫の瞳に、獰猛に舌なめずりをする壮年の男が映る。硬そうな黒い髪を乱雑に掻き上げたエリオットは、ギラギラした欲でその瞳を光らせていた。
それからディランがイキ過ぎて気を失うまで、エリオットの乳首フェラは終わらなかった。
ディランが泣き叫んでもアナルから洪水のように愛液を零すのも構わず、勃起した性器からたらたらと薄い白濁が出なくなっても、エリオットは止まらない。喘ぎ過ぎたディランの声が掠れ、強すぎる快感に気を失ってようやくそれは終わった。
吸われすぎた乳首は真っ赤に腫れて、陥没乳首なのが判らないほど肥大し尖りきっていた。
『次はクンニだけで空になるまでイかせるのもいいな』
朦朧とした意識の中、ディランはそんな悪魔のような呟きを聞いた気がしたが、もう何も判らずただ目を瞑るしか、できなかった。
439
あなたにおすすめの小説
大工のおっさん、王様の側室になる
くろねこや
BL
庶民のオレが王様の側室に?!
そんなのアリかよ?!
オレ男だけど?!
王妃様に殺されちまう!
※『横書き』方向に設定してお読みください。
※異母兄を『義兄』と表記してしまっておりました。『兄』に修正しました。(1/18・22:50)
記憶喪失になったら弟の恋人になった
天霧 ロウ
BL
ギウリは種違いの弟であるトラドのことが性的に好きだ。そして酔ったフリの勢いでトラドにキスをしてしまった。とっさにごまかしたものの気まずい雰囲気になり、それ以来、ギウリはトラドを避けるような生活をしていた。
そんなある日、酒を飲んだ帰りに路地裏で老婆から「忘れたい記憶を消せる薬を売るよ」と言われる。半信半疑で買ったギウリは家に帰るとその薬を飲み干し意識を失った。
そして目覚めたときには自分の名前以外なにも覚えていなかった。
見覚えのない場所に戸惑っていれば、トラドが訪れた末に「俺たちは兄弟だけど、恋人なの忘れたのか?」と寂しそうに告げてきたのだった。
トラド×ギウリ
(ファンタジー/弟×兄/魔物×半魔/ブラコン×鈍感/両片思い/溺愛/人外/記憶喪失/カントボーイ/ハッピーエンド/お人好し受/甘々/腹黒攻/美形×地味)
アルファの双子王子に溺愛されて、蕩けるオメガの僕
めがねあざらし
BL
王太子アルセインの婚約者であるΩ・セイルは、
その弟であるシリオンとも関係を持っている──自称“ビッチ”だ。
「どちらも選べない」そう思っている彼は、まだ知らない。
最初から、選ばされてなどいなかったことを。
αの本能で、一人のΩを愛し、支配し、共有しながら、
彼を、甘く蕩けさせる双子の王子たち。
「愛してるよ」
「君は、僕たちのもの」
※書きたいところを書いただけの短編です(^O^)
騎士隊長が結婚間近だと聞いてしまいました【完】
おはぎ
BL
定食屋で働くナイル。よく食べに来るラインバルト騎士隊長に一目惚れし、密かに想っていた。そんな中、騎士隊長が恋人にプロポーズをするらしいと聞いてしまって…。
「大好きです」と言ったらそのまま食べられそうです
あまさき
BL
『「これからも応援してます」と言おうと思ったら誘拐された』のその後のお話
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
リクエストにお答えしましてその後のお話🔞を書きました。
⚠︎
・行為に必要な色んな過程すっ飛ばしてます
・♡有り
BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。
佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる