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プロローグ
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血の匂いと、腐乱臭。
その部屋は死臭で満たされていた。子供たちの悲鳴を吸った壁には陰惨な染みが点在し、日のあたらない空間には、骨髄に染み渡るような冷気が漂っている。
「リウー」
変声期特有の、未成熟な甘さを孕んだ声だった。
陰鬱な空気に波紋を生みながら、リウーの名を呼ぶ。
声音に違わぬ蕩けた笑みを浮かべる少年は、この部屋にはおよそ不釣り合いに清廉で、何より美しかった。
生白い指先が、リウーの唇を這う。唇を這って、耳たぶを擦る。
爛々と血の色に輝く少年の瞳が、うっそりと弧を描く。
リウーは、されるがままに頬を包みこまれながら、赤い唇が三日月型に歪むさまをただ眺めていた。
「リウー、僕のかわいいリウー」
触れた唇は、死人みたいに冷たくて。
「ねぇ、覚えておいて。髪の一本から指先まで。お前のぜんぶは今から僕の物だからね」
その部屋は死臭で満たされていた。子供たちの悲鳴を吸った壁には陰惨な染みが点在し、日のあたらない空間には、骨髄に染み渡るような冷気が漂っている。
「リウー」
変声期特有の、未成熟な甘さを孕んだ声だった。
陰鬱な空気に波紋を生みながら、リウーの名を呼ぶ。
声音に違わぬ蕩けた笑みを浮かべる少年は、この部屋にはおよそ不釣り合いに清廉で、何より美しかった。
生白い指先が、リウーの唇を這う。唇を這って、耳たぶを擦る。
爛々と血の色に輝く少年の瞳が、うっそりと弧を描く。
リウーは、されるがままに頬を包みこまれながら、赤い唇が三日月型に歪むさまをただ眺めていた。
「リウー、僕のかわいいリウー」
触れた唇は、死人みたいに冷たくて。
「ねぇ、覚えておいて。髪の一本から指先まで。お前のぜんぶは今から僕の物だからね」
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