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想像以上の大問題
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「騎士たちよ、こいつらを捉え「その必要はないよ」」
その言葉を聞いた瞬間、第二王子殿下とマリアさん以外は臣下の礼をとります。声の主はこの国の王太子である、カイン様です。ですが、カイン様は今留学中だと聞いていたのですが。
「みんな楽にしてくれていい。まあ、一部常識を知らない愚か者もいたが、咎めるつもりはないよ。まあ、まさか君のわがままを聞いて帰って来てみたら、こんなことになっているなんて驚いたよ」
「ああ、まさか僕もこんなことになっているとは思わなかったよ。だけど、知らなかったよ、カイン。君の国では僕のこの黒髪は呪い持ちらしいよ」
「やめてくれよラッド。俺も初耳なんだから。この国がアイジス帝国と事を構えることができるわけないだろう。あのバカを処分するからそれで許してくれないか、アイジス帝国第三王子様?」
「…まあ、それでいいよ。カインがそう考えていないことはわかっているし、彼女たちの言葉から、そう思っているのはほんとにごく少数みたいだしね。……誤魔化したら知らないよ」
「わかっている。ほんと、久しぶりの実家帰りだと思ったのに、こんな国際問題に巻き込まれるとはとんだ災難だ。いや、早めに鎮火できると考えればよかったのか?」
カイン様の楽にしていいという言葉に皆が顔をあげます。そこには、カイン様の他にもう一人、カイン様と同等の風格がある、黒髪の男の人がいた。お二人の会話から、彼がアイジス帝国第三王子殿下なのでしょう。
それに、国際問題、確かにそうですよね。オスカー様と二人で他国のことも調べた時、王族で黒髪の人は複数人いた記憶があります。それに、この国では珍しい髪色ですが、他の国では特に黒髪は珍しくありません。白髪は珍しいですが…
それに、アイジス帝国の王子様が聞いてしまった時点で、もうこの国の、私たちだけに対する問題ではなくなってしまいました。だって、この国の王族が、黒は呪い持ちだと言ってしまっているのですから。
「兄上!どうして邪魔をするのですか!」
「騎士たちよ、この罪人二人を捕らえよ!」
「な、貴様ら何をする。俺はこの国の第二王子だぞ!離せ!」
「なんなんですか、あなたは、このかたは第二王子殿下ですよ。無礼じゃないですか!」
「俺か?俺はその愚弟が言っていたと思うが、それの兄であり、この国の第一王子だ」
「…お義兄様なら、どうして!実の弟にこのようなひどいことをするのですか!」
「君たちは本当に頭が足りないな。お前たちがしたことは国際問題になると言っているだろう。今だけでもアイジス帝国に喧嘩を売っていることになるのに、他の国も敵にまわすつもりか?冗談じゃない」
「兄上!どうしてそのような話になるのですか!」
「はあ、お前が言っていた、『白髪は悪魔付き、黒髪は呪い持ち』だったか?他国の王族にどれだけ白髪や黒髪の方がいらっしゃると思っているのだ。それに、お前の発言を証明するようなものは何もないにも関わらず、だ」
「なっ、そ、それは…」
「もうお前に日の目は当たることはないと思っておけ!連れていけ!」
「私は違います!殿下に白髪と黒髪が目障りだから、この国にいられなくするために、罪を作る手伝いをしろと言われただけで、私は髪のことに関しては何もしていません!」
「なるほど、君は彼女たちに冤罪を作りだしたという訳だ。連れて行け」
「ちが、違うんです!待ってください」
王太子殿下の掛け声で、第二王子とマリア様が騎士様に連れて行かれます。それを見送った後に王太子殿下とアイジス帝国第三王子殿下がこちらに歩いてきます。
その言葉を聞いた瞬間、第二王子殿下とマリアさん以外は臣下の礼をとります。声の主はこの国の王太子である、カイン様です。ですが、カイン様は今留学中だと聞いていたのですが。
「みんな楽にしてくれていい。まあ、一部常識を知らない愚か者もいたが、咎めるつもりはないよ。まあ、まさか君のわがままを聞いて帰って来てみたら、こんなことになっているなんて驚いたよ」
「ああ、まさか僕もこんなことになっているとは思わなかったよ。だけど、知らなかったよ、カイン。君の国では僕のこの黒髪は呪い持ちらしいよ」
「やめてくれよラッド。俺も初耳なんだから。この国がアイジス帝国と事を構えることができるわけないだろう。あのバカを処分するからそれで許してくれないか、アイジス帝国第三王子様?」
「…まあ、それでいいよ。カインがそう考えていないことはわかっているし、彼女たちの言葉から、そう思っているのはほんとにごく少数みたいだしね。……誤魔化したら知らないよ」
「わかっている。ほんと、久しぶりの実家帰りだと思ったのに、こんな国際問題に巻き込まれるとはとんだ災難だ。いや、早めに鎮火できると考えればよかったのか?」
カイン様の楽にしていいという言葉に皆が顔をあげます。そこには、カイン様の他にもう一人、カイン様と同等の風格がある、黒髪の男の人がいた。お二人の会話から、彼がアイジス帝国第三王子殿下なのでしょう。
それに、国際問題、確かにそうですよね。オスカー様と二人で他国のことも調べた時、王族で黒髪の人は複数人いた記憶があります。それに、この国では珍しい髪色ですが、他の国では特に黒髪は珍しくありません。白髪は珍しいですが…
それに、アイジス帝国の王子様が聞いてしまった時点で、もうこの国の、私たちだけに対する問題ではなくなってしまいました。だって、この国の王族が、黒は呪い持ちだと言ってしまっているのですから。
「兄上!どうして邪魔をするのですか!」
「騎士たちよ、この罪人二人を捕らえよ!」
「な、貴様ら何をする。俺はこの国の第二王子だぞ!離せ!」
「なんなんですか、あなたは、このかたは第二王子殿下ですよ。無礼じゃないですか!」
「俺か?俺はその愚弟が言っていたと思うが、それの兄であり、この国の第一王子だ」
「…お義兄様なら、どうして!実の弟にこのようなひどいことをするのですか!」
「君たちは本当に頭が足りないな。お前たちがしたことは国際問題になると言っているだろう。今だけでもアイジス帝国に喧嘩を売っていることになるのに、他の国も敵にまわすつもりか?冗談じゃない」
「兄上!どうしてそのような話になるのですか!」
「はあ、お前が言っていた、『白髪は悪魔付き、黒髪は呪い持ち』だったか?他国の王族にどれだけ白髪や黒髪の方がいらっしゃると思っているのだ。それに、お前の発言を証明するようなものは何もないにも関わらず、だ」
「なっ、そ、それは…」
「もうお前に日の目は当たることはないと思っておけ!連れていけ!」
「私は違います!殿下に白髪と黒髪が目障りだから、この国にいられなくするために、罪を作る手伝いをしろと言われただけで、私は髪のことに関しては何もしていません!」
「なるほど、君は彼女たちに冤罪を作りだしたという訳だ。連れて行け」
「ちが、違うんです!待ってください」
王太子殿下の掛け声で、第二王子とマリア様が騎士様に連れて行かれます。それを見送った後に王太子殿下とアイジス帝国第三王子殿下がこちらに歩いてきます。
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