背徳の恋のあとで

ひかり芽衣

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23:スカイの正体

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スカイが帰った後、アリーナは母ティーナの元へ行った。

「私とスカイ様が結婚すれば良いとお思いですか?」

執務室で書類に目を通していた母は、視線をアリーナへ移した。

「……そうね。あなたを助けてくれたりと、あなたへの本気の気持ちを感じるわ。あなたが希望するのなら、応援するわ。ただ……」

「ただ?」

「ちょっと身分差がありすぎて苦労するかもしれないな……とは少し懸念してしまうわ。娘を想う親心として」

「未分差?」

苦笑いで言うティーナに、アリーナは目を丸くする。

「え、アリーナあなた、彼の実家のことは知っているわよね?」

「いいえ……。ただ図書館を管理していて週2日だけ図書館を開けていることと、他に仕事をしていることしか……」

「なんてことなの!!! 今まで失礼はなかったわよね!?」

母のこれほど驚いた顔は初めて見るかもしれない。

「国王陛下に仕えているクラーク公爵家の三男様よ!」

「えっ……」

アリーナはまたしても目を真ん丸にした。

クラーク公爵家は国王側近のもっとも力のある貴族だ。

「まさか、そんな……」

「長男と次男は父親と国政に携わっていて顔も知られていて有名だけれど、三男もいるのよ。表舞台に出て来ないから顔はあまり知られていないけいれど。私もアリーナの医者のお礼に挨拶に伺った時に初めて会ったの」

アリーナは目の前が真っ白になった……———





アリーナは自室で呆然としていた。

「なんてこと、スカイ様がクラーク公爵家の三男だったなんて……」

このように真実を知れば関係が変わってしまいそうで、今まで敢えて尋ねないようにしてたのだ。
知っていればクリスマスのあの日、訪ねて行ったりはしなかっただろう……

そうなると、スカイの誠実さをとても感じる。
”外堀から埋める”なんて言っておいて、全然だ。
それならば、正式に公爵家から申し込めば良いのだ。
そうすれば、しがない男爵家が断れるはずがない。

そんなことは当然分かっているであろうスカイは、そうはしなかった。

「私に選択させてくれるのね……」

母にはプロポーズされたことは言わなかった。
恐れ多すぎて、本当は今すぐに断ってしまいたい。
しかし、きちんと考えるとスカイと約束したのだ。

取り敢えず、画家のことが気にならなくなり、心の整理ができるまでは保留のままにさせてもらうこととしたのだった……

(画家が周りをうろついている今、スカイに迷惑はかけられないわ)

画家のことが片付くのも自分の心の整理がつくのも、そう長くはかからならないことをアリーナは期待して、一旦スカイのプロポーズのことは考えないこととしたのだった。






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