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コヨタ

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第24話 こんにちは、リル

第24話・3 擬似個体、接触へ

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「……監視衛星02より緊急検知信号。郊外、物流廃棄場跡地付近。異常波形、2体分。……識別できません!」

 緊張感の走る機関の解析室内。
 複数の解析班職員が動き始める。

「数値はこちら。反応強度は、Aランク級……いや、それ以上かもしれません」

 一際大きく表示されたモニターに、ふたつのシグナルが映し出されていた。

 それは、まるで──。

「……紫苑さんと紅崎さんの……龍因子波形に、似ている……?」

 職員のひとりが思わず漏らした声に、その場にいたセセラが動きを止めた。

「……今、なんつった?」

「い、いえ……ただ似てるだけで、確定じゃ……っ!」

 セセラはすぐに通信端末を取り出し、別室にいるシエリに通信を入れる。

「……先生。来た。厄介なヤツが、ふたつ……。一度に」

 シエリの声はすぐに返ってきた。

『詳細を』

「波形未識別。だが内部一致率は高い。レイラとリル……あいつらに酷似してやがる。つまり擬似レイラと擬似リルだ」

『……来たか』

「ついに明確な反応が出たな。反応地点は廃棄場跡地。周辺に民間人は無し、派遣準備、すぐ始めるか?」

『……そうだな。第一派遣班の出動を。レイラはまだ療養中。リルも、今回は控えさせて』

「了解。……これは、予想以上にめんどくさくなってきたな」

 セセラは低く呟き、モニターに映るふたつの反応をじっと見つめる。

 それはまるで、かつて見てきたふたりの残像が、逆流してきたかのようだった。

(……コピーなんて作りやがってよ……)

(ジキル……テメェ、何を目指してやがる)

 眼鏡越しの赤い眼差しは冷たく、鋭く。

 静かに、戦慄の幕が上がろうとしていた。


 ◇


 作戦ブリーフィングルーム。

 既に数名の戦闘班職員が集められていた。
 機関の精鋭たちの顔に緊張が走る中、セセラが資料を片手に前へ立つ。

「……お前らに通達する。今日、確認された未識別個体は2体。……だが、そいつらはただの新種じゃねえ」

 室内に重い沈黙が流れた。

「観測された波形は、ウチの紫苑と紅崎のものに限りなく近い。……要するに、模倣コピーだ」

「……!」

 ざわ……と、隊員たちの間にざわめきが走る。

「もちろん、本人じゃねえ。だがそれに近い存在が、今ここで動き出してるってことだ。お前らには初動対応班として現地へ向かってもらう」

「了解!」

 若い隊長格のひとりが応える。
 セセラは一瞬だけ資料に視線を落とし、静かに告げた。

「……この任務には、レイラとリルは含まれねえ。西城兄妹もだ」

「えっ……!」

 隊員のひとりが驚くが、セセラは厳しい口調で続ける。

「『えっ』じゃねえ。レイラはまだ腕の治療中。リルは……精神面の安定を優先させる。西城のふたりは同行者でない限り許可できない。一旦、時間を稼ぐ。つまり今回、あいつらは戦わせない」


 ◇


 ──郊外・物流廃棄場跡地。

 寂れた建物群。
 雑草が伸び、鉄骨は朽ち、瓦礫が風に鳴る。

 そこに、数人の戦闘班職員が無音で降り立った。

「……全員、バイタル異常無し。感知波、近いぞ……!」

「視認範囲、南側──建物の影!」

 レーダーを睨む隊員の声と同時に、ひとりの隊員が気配に気づく。

「いた……!」

 そこに立っていたのは──ふたりの少女。

 ひとりは、水色の髪。細身で鋭い眼光。
 もうひとりは、赤髪に近い濃いピンクをラフにまとめた姿。目元には薄い隈。

 その容姿は、まるで紫苑レイラと紅崎リルを抽出・再構成したような異物だった。

「接触する!」

 班長が合図を送ろうとした、そのとき。

 レイ──擬似レイラが、前へ一歩進む。

「──排除開始」

 その言葉と同時に、空気が軋んだ。

 レイの周囲に、淡く蒼白い光の帯が走る。
 それはまるで、レイラが霊体のような瘴気オーラを纏った状態に酷似していた。

「な、なんだ……!?」

 続けて、後ろに控えていたリウ──擬似リルが静かに足を踏み出す。その脚部には、黒く鋭い鱗が広がっていた。

 次の瞬間、リウは瞬間移動したかのようにひとりの隊員の背後に──。

「ぐ、あ゙っ……!?」

 何が起きたかわからないまま、隊員のひとりが吹き飛ばされ、鉄骨に激突。

「囲めッ! 二手ふたてに分かれ──」

「無理だ! 動きが……っ、速すぎる……!」

 レイはまるで無感情の人形のように淡々と敵を分析する。

「観察対象と比較──劣位。除去します」

「…………」

 リウは無言のまま鋭く指先を振ると、禍々しい爪が赤黒く伸びる。
 それは龍因子による武器生成と酷似していた。

「これ……本当に模倣か!? 精度が……」

「精度だけじゃない、本気で殺しにきてる……!」

 戦闘班は一瞬にして半数が負傷。
 撤退命令が下されかけたそのとき、通信が鳴る。

『──こちら本部! 交戦映像を確認。擬似個体の能力は想定以上。戦闘継続は危険と判断。全隊、退避を優先せよ!』

「了解! ……全員、後退!」

 隊員たちが傷を負った仲間を支えながら撤退を開始。

「…………」

「…………」

 その様子を、レイとリウは無言で見つめていた。

「……行動完了」

「命令、終了」

 ふたりはまるでプログラムのように、命令の終了を静かに告げた。

「…………」

 ──しばらくすると。

「任務完了を確認。戻れ」

 彼女たちの背後にはいつの間にか現れたスカルの姿が。

「あ、スカルさん……お疲れさまです」

「オレ、もっとつえー奴がいい」

「……うるさい、余計な言葉は控えろ」

 そんな短いやり取りのあと、3人は陽が沈みかけた空と同じように──静かに空気に溶けるように姿を消していった。


 ◇


 ──接触報告は、即座に機関へと伝えられる。

 レイラとリルの、擬似個体。

 その実力と残虐性、そして容姿、力の異常な一致率。

 シエリとセセラは、ただならぬ表情でモニターを見つめていた──。

「……これが……模倣……か」

 シエリの呟きのあとに静まり返ったモニター室。
 映像の停止ボタンを押したまま、シエリは微動だにしない。

 大画面に映し出されていたのは、既に退避した戦闘班の記録──。
 擬似レイラと擬似リルの圧倒的な強さ、そして容姿の酷似。

「…………っ」

 シエリの横でセセラは両腕を組み、やや苦々しい表情で吐き捨てた。

「想像以上、だったな……時間稼ぎにもならねえ、采配ミスった……」

「キミのミスなどではないよ、想定外なのだ。仕方が無い。戦闘班の中に死者が出なかったのが救いだ」

「くそ……どう見ても、あのふたり……レイラとリルをモデルにしてやがる。癪だな」

「ああ……。ただのデータ盗用では説明がつかない。これはもう、の域を超えている……」

 僅かに震えているシエリの声。

「今まですり抜けられていた龍因子反応、ここで確かに検知できた。だとしても、レイラとリルの能力にここまで近い形で応用されるなんて……」

「……ジキルの仕業だ」

 セセラが小さく呟いた。

「奴は……あいつらの体を通して、全てを記録していたってことだ。調律、再構築、強化。全部……計画されてた」

「……目的が読めない。模倣体を使って、何をしようとしている……?」

「さあな。ただ、見せびらかしにしては、出来が良すぎる。まるで──」

 ここでセセラは一度言葉を切る。

「……本人たちに、今からでもぶつけるつもりだったみてえにな」

「…………」

 眉を寄せるシエリ。

「擬似レイラと擬似リル……この仮称をそのまま呼称として間違いないな」

「妥当だな。けど……」

 セセラは一瞬だけ口を噤む。

「……リルに、この戦闘記録を渡すのは……時期を考えなきゃならねえ。あいつ、前よりちょっとはマシになってきたみたいだったが……これ見せたらどうなるか」

「……そうだね。レイラにも。あの子も今の精神状態では……」

「…………」

 しばらく無言が続いたあと、シエリは端末を閉じながら再び静かに告げる。

「……あの子たちには、時が来るまで待っていてもらおうと思ったが……、案外その時は早くに訪れるのかもしれない」

「…………ッ……」

 セセラは、深く息を吐いて頷いた。

「……だな……」


 ◇


 時刻はすっかり夜。

 今日のリハビリを終えたレイラは医務室で休み、リルは西城家の一室でぼんやりと窓の外を眺めていた。

 月が高く昇り、庭に伸びた影が夜の静けさを縁取る。
 西城家の縁側。薄い湯気が立つ湯呑みが手の中にあったが、リルはそれをほとんど口にしないまま静かに空を見上げていた。

「……気配が変わった」

 誰に言うでもなく、呟く。

 ジキルが生み出した、自分たちに酷似した存在。

(──勝手にオレの真似してんじゃねえよ)

 キッと眉間に皺を寄せ、赤い視線が鋭く夜を貫く。

 静かな怒りではなかった。
 だが、荒れた激情でもない。

 ふつふつと、静かに、それでいて確かに、奥底で沸騰するに似た衝動だった。

 ──その瞬間。

 背後から、足音。

「……アシュラ……なに」

「お前、また月見してるのかと思ったけど……どうも顔つきが違うな」

「…………」

 リルは表情を変えないまま、応える。

「……出る。あのコピー共の討伐、オレが行く」

「……!」

 目を細めるアシュラ。

「……本気か?」

模造品コピーが暴れてるなら、本物オリジナルとしてケジメつけなきゃならねえ。……心のモヤモヤもブッ飛ばしたいしな」

 拳をゆっくりと握るリルの指が、微かに震えていた。
 それでも瞳には、揺るぎない意志がある。

「『勝てるわけねえだろ』って、……あいつらに思われたままなのがムカつく。オレはオレだ。……龍にされても、壊されても、な」

「……自分の状態は自覚してるのか?」

「ああ。だからこそ、もしオレに兆候があったら──」

 その言葉に、アシュラの眼光が鋭くなった。

「構わず殺せよ。……それが一番後腐れねえだろ」

「…………」

 しばし沈黙があった。

 やがてアシュラは、静かに答える。

「……その判断、俺にはできない」

「なら……薊野さんか、所長にでも頼んどいてくれ」

 言い捨てるように、リルは立ち上がる。
 だが背中は、かつてないほど張り詰めていた。

 その場を去るリルの背を見ながら、アシュラは目を伏せる。

「……やっぱり、止まっちゃくれないんだな。お前って奴は」

「…………」

 静かな夜風が、リルの黒く染まった爪先を撫でていく。

 リルの歩む先に待つのは、自分と酷似した“何か”。
 だが、リルの心は今、確かに生きることに向いていた。


 ◇


 ──夜の龍調査機関。
 照明が落ちた廊下を抜け、執務室の奥だけがほのかに灯っている。

 机に頬杖をつきながらモニターを眺めていたセセラの通信端末が震えた。
 画面に浮かぶ名前は──『紅崎リル』。

「……お?」

 通話を繋げた瞬間、スピーカーから無愛想な声が流れる。

『薊野さん……おつかれ』

「よう、お疲れ。なんかあった?」

『……オレ、行く。あの擬似個体ってやつらの』

「…………」

 一瞬、セセラは返答を止めた。
 その声にあったのは、力を求める熱──だが、同時に、危うさだった。

「……マジで言ってんのかよ。お前、今メンタル的には療養中の身だぞ?」

『わかってる。だから、今回は単独でいい。……誰も巻き込まねえ。オレが全部ケリつける』

 モニター越しのセセラは、椅子にもたれ直し、静かに眉をひそめる。

「本当は、お前に無理させたくねえんだけどな」

 しばらく、沈黙。

「……でもまあ、理由がどうあれ……ようやく自分から動いて選んでくれたってのは、悪くねぇか」

 セセラは目を閉じ、深く息を吐いた。
 そしてスピーカーの向こうに向けて、いつもの調子を装って言葉を発する。

「わかった。機関として正式に任務を認可する。ただし条件がある」

『なんだよ』

「絶対に帰ってこい」

『……!』

「……ふっ……怪我の有無、体調の具合、そんなもん全部関係ねえ。帰ってきたら翌日からメッッッッチャ細かい検診ブチ込むからな! もう今からスケジュール組むわ! 拒否んなよ?」

『……おい……!』

 一瞬、通話の向こうで小さく笑ったような気配がした。

『っ、……わかった。ありがと、薊野さん』

「ん」

 通話が切れると同時に、セセラは椅子に深く身を預ける。

(あの模造品に対して単騎任務、か……)

(リルの性格的には、それが最適解かもしんねぇけど……)

 その背中には、どこか信じて送り出す者の覚悟があった。


 ◇


 早朝。
 まだ全体が眠りの気配を残す中、リハビリルームではレイラがゆっくりと準備運動をしていた。

 その表情には、少しずつ回復してきたことへの実感と──どこか、取り残されたような不安も浮かんでいる。

 そこへ、セセラが現れた。

「……おはよ、レイラ」

「おはよう薊野さん……どうしたの?」

「…………」

 セセラは少しだけ黙り、腕を組んだままレイラに目を向ける。

「……リルが出た。今朝、機関から単独で出撃する」

「……ッ、……え?」

 レイラの手が、止まった。

「あいつ、昨夜自分で申し出た。……自分の意思で動くってな」

 驚きと、どこかにざらりとした不安が混ざったような表情が、レイラの顔に浮かぶ。

「……単独……って、それって、あのふたりの討伐に?」

「ああ。さすがに暴走の兆候が見えたら帰還命令出すつもりだけど……本人は、自我は保つって言い切ってた」

「…………ッ」

 レイラは目を伏せ、微かに唇を噛んだ。

(……なにも……なにもできない。あの人に、また……)

「……私、やっぱりまだ行けないの?」

「お前は今療養中の身。いくら気持ちが前に出ても、体が動かなきゃ足を引っ張るだけだろ。リル本人がそれを一番わかってるから、何も言わずに出てったんだよ」

「……っ……」

 セセラの声は決して責めていない。
 ただ、現実を伝えただけ。

「──でもな」

 その声の調子が、少しだけ柔らかくなると──。

「明日の検診が超~楽しみ~! だってさ。あいつ、そう言ってたよ」

 レイラは「それは嘘でしょ」と、ふっと瞳を伏せたまま、震える吐息をひとつ漏らす。

「……リル……」

 その名を呼ぶ声に、いくつもの想いが込められていた。

 その頃──。
 リルは、無言のままロッカールームで手を握ったり開いたりして力の入れ具合を何度も確認していた。

 羽織る赤黒いマントには、龍因子の走る紅の紋様が僅かに脈動している。
 その瞳は虚ろでも、炎のように揺れていた。

「……待ってろよ、偽モン共……」

 ぶつけるべき怒りが、確かにそこにある。
 しかし、それを越えて、もっとが今のリルを突き動かしていた。

(あいつらに、オレは勝つ……)

(勝つ…………)

(……殺す……)

(……ブッ殺してやるよ、もう二度とそんなモン作りたくなくなるくらいにな)

 ──自分自身のために。

 ブーツの底が静かに床を鳴らし、紅黒いシルエットが出撃ゲートの先へと消えていった。



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