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結婚相手として理想ね
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皆が帰った部屋でひとりで仕事をする。またエイミーが間違えて作った書類を、いつも通り私が残業して片付ける。
「大丈夫よ、予定がないから約束の時間はいいの?お相手を待たせてはいけないわ」
いつものいい人を演じた。
終わって机を片付けてカップを洗おうと給湯室に行って、がっくり来た。全員のカップが残っていた。
当番はエイミー。これまで残していくとは・・・・まぁいいか。とカップを洗っていると事務所に人がはいってきた。
「おや、ベス。残業かい?いつもありがとう」と部長のスミスさんがにっこりと笑って言った。その隣にいる素敵な男性が軽く頭を下げた。
「いえ、もう終わった所です」といいながら私も軽く頭を下げた。
「こちらは甥のフレッド。修行が終わって隣国から戻ってきたんだ。本業の手伝いに呼んだ」
「初めまして、フレッド・ブラウンです。よろしくお願いします」
「エリザベス・ボトムズです。こちらこそよろしくお願いします」『本業ってことは侯爵の執務かな』
「あ・・・・叔父さん・・こちらが?」
「そうだ。エリザベスだ」
フレッドさんは驚いた風で部長をみて、私をみた。
「ちょうど運がいいってことだな。実は僕はベスをフレッドに紹介したかったんだ。それで道すがら君のことを話しながら来たんだ。すると君がひとりでここにいた」
「エリザベス、甥のフレッドだ。身内の俺が言うのも変だが、いいやつだ」
私は顔に血が上るのを感じて頬をおさえた。
「そうだ、これから食事でもどうだ?ベス、予定は?」
私に予定などない。
三人でレストランに行った。私などいけない高級な所だ。
そこでの部長はブラウン侯爵として遇されていた。単なる通勤着の私だったが侯爵の連れとしてふさわしくあるように振舞った。
最初は自分に違和感があったが、昔やっていたことだ、だんだん慣れて自然に振る舞えた。食事も普通においしく頂けた。いや、美味しさは普通以上だった。とても美味しかった。
部長がこう言った。
「ベスには悪いけどフレッドに君のことを一杯話してしまったんだ。だからフレッドが君のことを知っていても許してくれ。私がうわさしてしまって」
「叔父さん、エリザベスさんを見て、叔父さんに感謝しています」とフレッドさんは私と部長を代わる代わる見ながら言った。
部長が私を送るようにフレッドさんに言いつけ、馬車をまわしてくれた。
私の家は無駄に大きい。夜遅く帰っても明かりがついていない寂しい家だ。
心配だからとフレッドさんは門から玄関まで送ってくれ、中で明かりがついたのを確認してから帰るから玄関に鍵をかけてくれと言い、ゆずらなかった。
気遣いに感謝して家にはいり、鍵をがちゃりとかけた。
それから、こっそり窓から見送った。
「大丈夫よ、予定がないから約束の時間はいいの?お相手を待たせてはいけないわ」
いつものいい人を演じた。
終わって机を片付けてカップを洗おうと給湯室に行って、がっくり来た。全員のカップが残っていた。
当番はエイミー。これまで残していくとは・・・・まぁいいか。とカップを洗っていると事務所に人がはいってきた。
「おや、ベス。残業かい?いつもありがとう」と部長のスミスさんがにっこりと笑って言った。その隣にいる素敵な男性が軽く頭を下げた。
「いえ、もう終わった所です」といいながら私も軽く頭を下げた。
「こちらは甥のフレッド。修行が終わって隣国から戻ってきたんだ。本業の手伝いに呼んだ」
「初めまして、フレッド・ブラウンです。よろしくお願いします」
「エリザベス・ボトムズです。こちらこそよろしくお願いします」『本業ってことは侯爵の執務かな』
「あ・・・・叔父さん・・こちらが?」
「そうだ。エリザベスだ」
フレッドさんは驚いた風で部長をみて、私をみた。
「ちょうど運がいいってことだな。実は僕はベスをフレッドに紹介したかったんだ。それで道すがら君のことを話しながら来たんだ。すると君がひとりでここにいた」
「エリザベス、甥のフレッドだ。身内の俺が言うのも変だが、いいやつだ」
私は顔に血が上るのを感じて頬をおさえた。
「そうだ、これから食事でもどうだ?ベス、予定は?」
私に予定などない。
三人でレストランに行った。私などいけない高級な所だ。
そこでの部長はブラウン侯爵として遇されていた。単なる通勤着の私だったが侯爵の連れとしてふさわしくあるように振舞った。
最初は自分に違和感があったが、昔やっていたことだ、だんだん慣れて自然に振る舞えた。食事も普通においしく頂けた。いや、美味しさは普通以上だった。とても美味しかった。
部長がこう言った。
「ベスには悪いけどフレッドに君のことを一杯話してしまったんだ。だからフレッドが君のことを知っていても許してくれ。私がうわさしてしまって」
「叔父さん、エリザベスさんを見て、叔父さんに感謝しています」とフレッドさんは私と部長を代わる代わる見ながら言った。
部長が私を送るようにフレッドさんに言いつけ、馬車をまわしてくれた。
私の家は無駄に大きい。夜遅く帰っても明かりがついていない寂しい家だ。
心配だからとフレッドさんは門から玄関まで送ってくれ、中で明かりがついたのを確認してから帰るから玄関に鍵をかけてくれと言い、ゆずらなかった。
気遣いに感謝して家にはいり、鍵をがちゃりとかけた。
それから、こっそり窓から見送った。
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