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36 素晴らしい体験でした(ルストバーン家執事
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「こ、これが妖精の魔歌……」
「凄い……」
このパーティに出席した誰もがその光景に目を奪われました。なんとフェンルース家の合奏が始まり、相当渋っておられたご様子のアリシア様が曲に乗せて声を出した瞬間です。
「あ~……」
アリシア様の歌は……歌以前の声を出しただけ、なのにどことからもなくふわりと光の玉が現れたのです。
「よ、妖精……妖精だ!」
それはふわりふわりと揺れて、とても楽し気に飛び回り、ご一家の演奏を楽しく聴いているようでした。
「ああ、本当だったんだ。フェンルース家は妖精に愛された一族なのは」
「おお……素晴らしい!妖精の姿を見た者はこの先幸運が舞い込むという!」
「国王でも見ることができないんでしょう?」
「流石、ルストバーン公の夜会ですわ!来て良かった……」
「う、うう……う」
「アリシア!?」
歌っていたアリシア様が辛そうに呻き、お隣にいたエヴァン様に支えられました。こ、これはどうしたことでしょう!確かにアリシア様はあまり乗り気ではなかった様子でした。しかしあんなにも妖精に囲まれ、とても楽し気だったのに……。
「歌なんて……だいっきらい……」
小さくつぶやいてアリシア様は気を失ってしまったのです。
「アリシア!?アリー!!」
「アリシア!!」
会場は騒然となり、先ほどまでの幻想的な雰囲気とは打って変わって緊張がみなぎりました。
「申し訳ございません。娘が体調を崩してしまったようで、本日は失礼させていただきます」
「ああ、こちらこそすまなかった。フェンルース候」
「いえ!体調が万全の時にまたお邪魔させてください、ルストバーン公」
青い顔で震えるアリシア様を抱え、フェンルース侯爵は帰路につかれました。アリシア様は大丈夫でしょうか、とても心配です。
「アリシア嬢は大丈夫だろうか」
「無事であることを祈ろう」
そう口にしつつも、お客様の大半は先ほど見せられた幻想のような美しい妖精たちの姿を思い出しているようでした。
「ああ、それにしても本当に素晴らしいものを見せていただいた」
「そうだな、アリシア嬢がお元気になられたらまた歌ってくださるかな?」
アリシア様を囲むように楽しく舞い踊る妖精たち。妖精達の声は私共には聞こえませんが、きっとアリシア様の歌に聞きほれて、口々に賛辞を述べているのでしょう。
私達はそれほど素晴らしい体験をさせていただいたのでした。
「凄い……」
このパーティに出席した誰もがその光景に目を奪われました。なんとフェンルース家の合奏が始まり、相当渋っておられたご様子のアリシア様が曲に乗せて声を出した瞬間です。
「あ~……」
アリシア様の歌は……歌以前の声を出しただけ、なのにどことからもなくふわりと光の玉が現れたのです。
「よ、妖精……妖精だ!」
それはふわりふわりと揺れて、とても楽し気に飛び回り、ご一家の演奏を楽しく聴いているようでした。
「ああ、本当だったんだ。フェンルース家は妖精に愛された一族なのは」
「おお……素晴らしい!妖精の姿を見た者はこの先幸運が舞い込むという!」
「国王でも見ることができないんでしょう?」
「流石、ルストバーン公の夜会ですわ!来て良かった……」
「う、うう……う」
「アリシア!?」
歌っていたアリシア様が辛そうに呻き、お隣にいたエヴァン様に支えられました。こ、これはどうしたことでしょう!確かにアリシア様はあまり乗り気ではなかった様子でした。しかしあんなにも妖精に囲まれ、とても楽し気だったのに……。
「歌なんて……だいっきらい……」
小さくつぶやいてアリシア様は気を失ってしまったのです。
「アリシア!?アリー!!」
「アリシア!!」
会場は騒然となり、先ほどまでの幻想的な雰囲気とは打って変わって緊張がみなぎりました。
「申し訳ございません。娘が体調を崩してしまったようで、本日は失礼させていただきます」
「ああ、こちらこそすまなかった。フェンルース候」
「いえ!体調が万全の時にまたお邪魔させてください、ルストバーン公」
青い顔で震えるアリシア様を抱え、フェンルース侯爵は帰路につかれました。アリシア様は大丈夫でしょうか、とても心配です。
「アリシア嬢は大丈夫だろうか」
「無事であることを祈ろう」
そう口にしつつも、お客様の大半は先ほど見せられた幻想のような美しい妖精たちの姿を思い出しているようでした。
「ああ、それにしても本当に素晴らしいものを見せていただいた」
「そうだな、アリシア嬢がお元気になられたらまた歌ってくださるかな?」
アリシア様を囲むように楽しく舞い踊る妖精たち。妖精達の声は私共には聞こえませんが、きっとアリシア様の歌に聞きほれて、口々に賛辞を述べているのでしょう。
私達はそれほど素晴らしい体験をさせていただいたのでした。
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