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61 こんな秘密はいらない
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貴族達の心はもうリッツプール大公を国王へかファルク様を王太子にし次期国王へかの二択へと固まりつつある頃だった。油断……確かに油断していたかもしれない。ファルク様やブランシェ様とは仲良くさせていただいているし、ミオさんはいつも通り元気だし、エヴァンお兄様との仲も……こう、少しだけ距離が近くなったような気がしていた。そして王太子殿下は学園をお休みで何の憂いもなく学園での生活を順調にこなしていた。
「最近は体調が悪くなることも少なくて、本当にようございました」
「ええ、ストレスが減ったのが一番だとは思うけれど」
カタリナと一緒に笑いながら寮へ向かう。学園から寮までの短い距離くらいで帰ることなんて造作もないことだったし、今まで何度もそうして帰っていたからまさかそんなことが起るとは思わなかった。
学園の門から出て、ほんの少しだけ外の道路わきを通り寮へ戻る。寮は学園の隣に立っているから、寮の門だってすぐ見える場所なのに。学園の前の道路は馬車が結構走っている。学園への送り迎えがあるからだからそんなに不審に思いもしなかったのに、その馬車は歩いている私の少し前に乱暴に止まった。
「なんでしょう」
私と馬車の間にカタリナが立ち、顔を顰めた。
!、、、!、!!
「え?何かしら?」
カタリナの声以外に何かの警告音のような耳障りな音が聞こえる。不安にさせるようなその音に、そ割と寒気が広がった。
「アリシア、行くぞ!」
「え?」
私の行く手を遮るように馬車のドアが開き、中から男の人の手が伸びてくる。この声は聞いたことがある!
「い、一体何を」
「どけっ」
「きゃっ」
カタリナが突き飛ばされた!私は慌ててカタリナを助け起こそうとしたけれど、腕を掴まれて動けなくなってしまった。
「い、いやですっ……王太子殿下……っ!離して」
「急げ!」
力任せに乱暴に引き上げられる。
「カタリナ、カタリナーー!! 」
私の声は閉まる扉の音と、走り出す車輪の音にかき消されてしまう。い、一体何がどうなっているの!?強く握られて痛む腕をさすりながら狭い馬車の中で身を竦めるしかない……ガラガラと車輪の音が聞こえるからもう走り出している……ここから私一人で逃げ出す術は……ない。
「アリシア……ああ、しばらく見ないうちにきれいになったんじゃない?流石、フェンルースの妖精姫は怯えていても美しい」
「お……王太子殿下……な、何の御用で……」
馬車の中には俯いた護衛の騎士と王太子殿下が乗っていた。な、なんで……どうして。もう接見禁止にしたはずでしょう!?どうしてこんなことをするの……!
「やはり王家にはフェンルースの……妖精の加護が必要だって分かってね……アリシア、君は私と結婚するんだ、今すぐに! 」
「ひっ……! 」
何を言っているか意味が分からなかったが、王太子殿下がまともではないことは理解できた。護衛の騎士も真っ青な顔で俯いて、私から目を反らしている……この騎士は正しくないと分かっていながらも殿下の命令に逆らえなかった、という感じだった。
怖い……今にも気を失ってしまいそうだ……でも、こんな状況で気を失ったら何をされるか、どこに連れていかれるか……恐ろしい考えしか浮かんでこない。私は狭い車内でなるべく殿下から離れるしかない。
「そんなに怖がらなくてもいいよ、アリシア。君は王妃になるんだから……大丈夫私は優しい夫だからね」
……あなたと結婚なんてしません、そうはっきり言ってしまいたかったけれど、ここで殿下を怒らせるのは良くない。私は沈黙を貫く。
カタリナは無事かしら、怪我はしていないかしら……怖い……怖いわ……助けて、エヴァンお兄様!
ーーーーーーー('ω')<作者より
やっちまったよな、うふふ。
絶対にこの場にいるはずの人を書き忘れるというものすごいことをしてしまったまま公開して
しまったので、少しづつ書き直しております……あわわわ……。
「最近は体調が悪くなることも少なくて、本当にようございました」
「ええ、ストレスが減ったのが一番だとは思うけれど」
カタリナと一緒に笑いながら寮へ向かう。学園から寮までの短い距離くらいで帰ることなんて造作もないことだったし、今まで何度もそうして帰っていたからまさかそんなことが起るとは思わなかった。
学園の門から出て、ほんの少しだけ外の道路わきを通り寮へ戻る。寮は学園の隣に立っているから、寮の門だってすぐ見える場所なのに。学園の前の道路は馬車が結構走っている。学園への送り迎えがあるからだからそんなに不審に思いもしなかったのに、その馬車は歩いている私の少し前に乱暴に止まった。
「なんでしょう」
私と馬車の間にカタリナが立ち、顔を顰めた。
!、、、!、!!
「え?何かしら?」
カタリナの声以外に何かの警告音のような耳障りな音が聞こえる。不安にさせるようなその音に、そ割と寒気が広がった。
「アリシア、行くぞ!」
「え?」
私の行く手を遮るように馬車のドアが開き、中から男の人の手が伸びてくる。この声は聞いたことがある!
「い、一体何を」
「どけっ」
「きゃっ」
カタリナが突き飛ばされた!私は慌ててカタリナを助け起こそうとしたけれど、腕を掴まれて動けなくなってしまった。
「い、いやですっ……王太子殿下……っ!離して」
「急げ!」
力任せに乱暴に引き上げられる。
「カタリナ、カタリナーー!! 」
私の声は閉まる扉の音と、走り出す車輪の音にかき消されてしまう。い、一体何がどうなっているの!?強く握られて痛む腕をさすりながら狭い馬車の中で身を竦めるしかない……ガラガラと車輪の音が聞こえるからもう走り出している……ここから私一人で逃げ出す術は……ない。
「アリシア……ああ、しばらく見ないうちにきれいになったんじゃない?流石、フェンルースの妖精姫は怯えていても美しい」
「お……王太子殿下……な、何の御用で……」
馬車の中には俯いた護衛の騎士と王太子殿下が乗っていた。な、なんで……どうして。もう接見禁止にしたはずでしょう!?どうしてこんなことをするの……!
「やはり王家にはフェンルースの……妖精の加護が必要だって分かってね……アリシア、君は私と結婚するんだ、今すぐに! 」
「ひっ……! 」
何を言っているか意味が分からなかったが、王太子殿下がまともではないことは理解できた。護衛の騎士も真っ青な顔で俯いて、私から目を反らしている……この騎士は正しくないと分かっていながらも殿下の命令に逆らえなかった、という感じだった。
怖い……今にも気を失ってしまいそうだ……でも、こんな状況で気を失ったら何をされるか、どこに連れていかれるか……恐ろしい考えしか浮かんでこない。私は狭い車内でなるべく殿下から離れるしかない。
「そんなに怖がらなくてもいいよ、アリシア。君は王妃になるんだから……大丈夫私は優しい夫だからね」
……あなたと結婚なんてしません、そうはっきり言ってしまいたかったけれど、ここで殿下を怒らせるのは良くない。私は沈黙を貫く。
カタリナは無事かしら、怪我はしていないかしら……怖い……怖いわ……助けて、エヴァンお兄様!
ーーーーーーー('ω')<作者より
やっちまったよな、うふふ。
絶対にこの場にいるはずの人を書き忘れるというものすごいことをしてしまったまま公開して
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