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虎
31 素敵な大人
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俺は手紙を書いた。いる場所と、怪我の様子、俺しか知らないエピソード。カレンのおねしょの事でも書いておこうかな?……ギアナ様のこともね。
まだ怪我が痛むのでそっちに向かえないこと。みんなちゃんと爺ちゃまの家までたどり着いてると良いけど……。
お母様とリンは大丈夫かな。書いていると本当に呑気にしていた自分に腹が立つ。
「でも、出来ることも無かったか……」
神様、俺の家族をよろしくお願いします!
「リト、出来たか?」
「あ、はい!」
書いた手紙を封筒に入れ持って行く。宛先はウィシュバーグのルシリア伯爵。差出人にはリトのみだが、ギアナ様が封蝋してくれる。マークはギアナ様の商会でフォレストーン商会と言う。
「ここから船に乗せ、となりの国へ行き……かなり遠いからつかない可能性もある」
「はい」
郵便が発達している訳じゃないからね。荷物に紛れていくのだし。
「うちの商会のマークがあるから、そこそこ大切には取り扱ってもらえるだろう」
「はい、期待してます」
ぜひ、お母様達に知らせたい。俺は無事だよって。きっとみんな不安だろうし、俺は死んだと思われていると思う。
だってこんなにざっくり切られて、川に落とされたんだから。
普通なら、死んでる。精霊達の助けがあったから、命がけ繋がった。
「リト」
「あ、はい!」
目の前にいるギアナ様に声をかけられた。目の前でぼーっとされたら、ギアナ様だって困るよね!
「良いんだな?リト」
「?何がですか?」
「俺の物になるんだな?」
「はえっ!」
変な声と一緒に顔からぼん!と湯気が出た……間違いなく出た!おおおおお俺のもの?!な、なんて男前なセリフ!
「ん?」
念を押すように言われるが
「あの……実はよく分からないんです……」
言ってしまった……!
「分からないとは?」
「俺は男です。こないだまで結婚するのは女の人だと思ってました……だから、よく分からないんです」
正直にこころの内を伝えてみた。嘘はつきたくない、その一心だけで。
「リトは俺のことが嫌いじゃないか?」
「嫌いじゃないです!好きです……多分。一緒に居たいです」
「なら、良い」
2人の間にあった物理的な距離をすっと詰める。
「大丈夫、納得させてみせるよ」
ふふっと笑ってつむじの辺りにキスさもれた。ううっ!スマートでズルい!カッコいい!
「今日は相談役はどうした?」
頭の上にいないサラやんのことかな?
「サラやんなら、ゴミ焼却の仕事に行ってます」
裏手のゴミ捨て場で紙類を燃やす仕事を見つけてきていた。サラやんはかなり逞しい。
「それは完璧な書類の廃棄方法だな!俺も要らない書類を頼んでこよう」
「俺も行きます!」
ギアナ様は無茶を言わない。話を聞いてくれる。本当に素敵な大人だ。そんなの誰だって好きになるでしょっ!もう!
まだ怪我が痛むのでそっちに向かえないこと。みんなちゃんと爺ちゃまの家までたどり着いてると良いけど……。
お母様とリンは大丈夫かな。書いていると本当に呑気にしていた自分に腹が立つ。
「でも、出来ることも無かったか……」
神様、俺の家族をよろしくお願いします!
「リト、出来たか?」
「あ、はい!」
書いた手紙を封筒に入れ持って行く。宛先はウィシュバーグのルシリア伯爵。差出人にはリトのみだが、ギアナ様が封蝋してくれる。マークはギアナ様の商会でフォレストーン商会と言う。
「ここから船に乗せ、となりの国へ行き……かなり遠いからつかない可能性もある」
「はい」
郵便が発達している訳じゃないからね。荷物に紛れていくのだし。
「うちの商会のマークがあるから、そこそこ大切には取り扱ってもらえるだろう」
「はい、期待してます」
ぜひ、お母様達に知らせたい。俺は無事だよって。きっとみんな不安だろうし、俺は死んだと思われていると思う。
だってこんなにざっくり切られて、川に落とされたんだから。
普通なら、死んでる。精霊達の助けがあったから、命がけ繋がった。
「リト」
「あ、はい!」
目の前にいるギアナ様に声をかけられた。目の前でぼーっとされたら、ギアナ様だって困るよね!
「良いんだな?リト」
「?何がですか?」
「俺の物になるんだな?」
「はえっ!」
変な声と一緒に顔からぼん!と湯気が出た……間違いなく出た!おおおおお俺のもの?!な、なんて男前なセリフ!
「ん?」
念を押すように言われるが
「あの……実はよく分からないんです……」
言ってしまった……!
「分からないとは?」
「俺は男です。こないだまで結婚するのは女の人だと思ってました……だから、よく分からないんです」
正直にこころの内を伝えてみた。嘘はつきたくない、その一心だけで。
「リトは俺のことが嫌いじゃないか?」
「嫌いじゃないです!好きです……多分。一緒に居たいです」
「なら、良い」
2人の間にあった物理的な距離をすっと詰める。
「大丈夫、納得させてみせるよ」
ふふっと笑ってつむじの辺りにキスさもれた。ううっ!スマートでズルい!カッコいい!
「今日は相談役はどうした?」
頭の上にいないサラやんのことかな?
「サラやんなら、ゴミ焼却の仕事に行ってます」
裏手のゴミ捨て場で紙類を燃やす仕事を見つけてきていた。サラやんはかなり逞しい。
「それは完璧な書類の廃棄方法だな!俺も要らない書類を頼んでこよう」
「俺も行きます!」
ギアナ様は無茶を言わない。話を聞いてくれる。本当に素敵な大人だ。そんなの誰だって好きになるでしょっ!もう!
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