【完結】その少年は硝子の魔術士

鏑木 うりこ

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打倒!元実家!

86 カミダナ文化

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「カミダナって何?」

「えーと?ちっちゃな神殿と言いますか……」

 また俺はギアナ様に追及されている。
 
 教会が大人気になってきて、人混みになり始めてから、俺たちはあんまり行かなくなった。
 だって、兄弟が迷子になりそうなんだもん!一度ジュールとリンがはぐれて大変だった。
 2人で近くのお店に入って待たせて貰ったりしたんだけど、探したこっちは生きた心地がしなかった。カレンとザザとシュルはあの時の事を思い出して真っ青になって倒れそうだった。
 でもカレンはもう神頼みしなかない!と泣きそうだったので、ちっちゃい至高神様の像と、双子神様の像を可愛く作って棚の上に飾ったんだ。
 カレンは毎日、ハニーレモンジュースを捧げて

「合格しますように、試験で緊張しませんように!」

 とお祈りしている。それを見たリンとジュールが

「お姉様をよろしくおねがいしますー」

 と、真似をするもんで、家族全員でやり始めるると、途端にギアナ様に見つかった訳。

「なるほど、可愛いな。で、効果はあるのかな?」

「あれです、信じる者は救われる」

 一瞬ぽかん、と口を開いたが

「一理はあるな!」

 と、笑ってくれた。

「これ、流行らせよう。このチビ神像沢山作れないか?」

「100個くらいですか?」

「あ、うん……頼む……」

 あれっ?!ギアナ様、引いた?!そんなに要らなかった?!?!最初に言ってよー!沢山って言ったのギアナ様にじゃないかーー!ぷん!

「それで効果はあるのか知りませんが、あの教会にある神像を作ったあまりのガラスを混ぜて作りました。ミニ至高神様とミニ双子神さまです」

 二つセットでとっても可愛い!

「それでうちでは人間達より少し高い所にこう、置いて」

 棚の上にそっと置く。

「なるほど神様を見下ろしては不敬だな」

 ジーレンさんがなるほど、と頷いた。

「供物は気持ちで良いと思うんです。美味しいお水とか、お菓子とか。うちは一生懸命カレンが祈っているから、ジュースです」

「お花とかきれいなものも好きかもしれないですね」

 レックスさんが顎に手を当てて考えている。

「そしてなんでも良いと思うんですよね、商売繁盛でも、家内安全でも。神様ありがとうでも。気持ち、なんじゃないかな?って……飾りでもいいと思います」

 祈らなくてもね!

「場所も大してとらねーし、リリー商会の支店と、パン屋のポム・カレンにつけようかな?って思ってよ」

「普通に可愛いしな!」

 フォルターさんがにやっと笑った。

「そう言う事でみんなに配るぜ。今後は売っていくけどな!」

「良いですねー!」

 あっ!やっぱり売るんだ!

 カミダナ文化を広めてしまった……!



「利人!神棚凄い!!祈りの力が集まる!!他の神に嫉妬されて辛いんだけど?!?!」

「えー!俺のせいですかー??」

「他の神様の分も作ってあげて!ほら!商売の神とか旅行の神とか!いるから!」

「……儲かりそうですね!!」

 お、俺も一回言ってみたかったんだ!!


 夢の中で色々な神様を紹介されて、沢山の神様のミニ神像を作っていたら、白い虎が走ってきて、片っ端から持っていってしまった。

 早いよー!!

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