【完結】転生悪役っぽい令嬢、家族巻き込みざまぁ回避~ヒドインは酷いんです~

鏑木 うりこ

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18 なんでこうなるの?!

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「なんで誰も来ないのよ!」

 学園の門の前で待っていたのに、王子様どころかエイミアやカリンまで現れなかった。

「そこの女生徒! 早く教室へ行きなさい!」
「……はぁい」

 私は先生に叱られて渋々一年生の下位クラスに戻った。
 そして休み時間に同じ下位クラスの女の子に声をかける。

「ねーねー。今日カリン見なかった?」
「ひぃっ! ニーナ・ハヴェル!」

 その子の名前は覚えていなかったけれど、走って廊下に逃げて行ってしまった。な、なによあれ!

「な、なんなの……」

 別の子に話しかけようと教室をぐるりと見渡すと、皆椅子から立ち上がって青い顔でどこかへ行ってしまう。

「え? え?」

 教室の中には私が一人、ポツンと残された。

「な、なんなの! 一体」

 そのまま休憩時間が終わり、次の授業の時間になってもクラスメイトは誰も戻って来なかった。私しかいない教室に先生がやって来てため息をつく。

「今日は授業にならないため、君も帰りなさいニーナ・ハヴェル。そして君は君の父親から来ている手紙を読んだ方が良い」
「どういうことですか!」

 先生はそれに答えてはくれず、すぐにいなくなってしまう。こんな時間帯では他のクラスはまだ授業中。外で待っていても誰も出てこない。
 別のクラスの様子を特に三年生の王子様のいるクラスを見に行きたかったけれど、最近守衛の数がめちゃくちゃ増えていて全然通れない。

「もう! どうなってんのよ」

 仕方がないから、私は寮の部屋に渋々戻ることにした。机の上にはお父様からの手紙。さっきも新しく手紙を渡された。

「ニーナへだって」

 今までニーナ・ハヴェル宛だったのにとうとう名前だけに? やっぱり相当怒ってるのかなぁ?

「仕方がない」

 私はその安物の白い封筒を乱暴に開けて驚いた。

「え? え? う、嘘でしょ……?」

 中にはお父様とお母様が離婚したことが書かれていた。しかも追い出されるのはお母様と、わ、私?! どういうことなの?!

「つきましては荷物をまとめて出て行くように、期日は……今日じゃない!!」

 私は慌てて寮の部屋を飛び出して、王都にあるハヴェル家のタウンハウスに走った。
 途中辻馬車に乗り、小さな屋敷に着くと、メイドが私の顔をみて面倒くさそうな顔をする。

「ご主人様、元お嬢様がお着きです」
「お父様! 離婚なんて一体どういうおつもりで?!」

 お父様とお母様はお見合いだったけれど、仲違いせず仲良くやって来ていたはずでは?
 お父様は私の顔を見るなり、疲れた顔に怒りをいっぱいにたたえて大声で怒鳴り散らした。

「出て行け! この疫病神が! お前のせいでハヴェル家は風前の灯火だ! お前の、お前なんかの妄想のせいでほとんどすべてを失った!!」
「な、なんの、こと?」

 私は意味が分からなかったが、恐怖に震えた。

「もう何もかも売り払ってもこのざまだ! お前の妄言に踊らされた馬鹿な女も要らん!」
「妄言などではありません! ニーナちゃんは王子様と結婚するのです」

 床に泣き崩れるお母様がお父様の足に縋りつき、追い払われる。

「するわけがない! 私は殿下ご自身に呼ばれたのだぞ! そしてきっちり言われたわ。ニーナ・ハヴェルと婚約する意志も結婚する未来もない。エイミア嬢やカリン嬢に迷惑をかけるのを止めろとな!」

 な、なんで? わたしが作ったゲームで、私は王子様と幸せになるのに、その王子様がなんでそんなこと言うのよ、言うわけないじゃない! お父様の嘘つき!

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