2 / 28
2話 生き返らせなさいよ!
しおりを挟む
しかし、蓋を開けてみたら、会議では満場一致で私が女王になることが決まった。
どうやらこの国は私が打ち出した改革に賛同してくれている人が多いようだ。
それにアーベルの根回しも効いているのだろう。
私は男女年齢身分関係なしに力のあるものが適材適所で働ける国にしたい。もちろん危機管理は大事。自国は自国で守れるように騎士団も強化した。
我が国は大昔に魅了の魔法を禁忌にして以来、魔法など使わなくてもいいという風潮だったので他国よりも魔法についてかなり遅れていた。それを取り戻すために、以前に私が留学していた魔法大国であるクラウベルク王国の協力を得て魔法を学ばせ、使える者を増やした。
しかし、他国から指導者を招いたことや、平和主義の父が国王をやっていた時に、悪事を働き私服を肥やしていた者達を一斉に処分したことにより、私を快く思っていない者も沢山いた。
いわゆる逆恨みというやつだ。改革を行う時には痛みを伴うものだ。だから反対する者が多数いて、私が女王になどなるわけがないと思っていた。
仕方ない。約束だし、満場一致であるならばもう逃げられない。私は腹を括って国のために奔走した。
そして女王になり1年。今日の記念式典とあいなった。
◇◇◇
今日は朝から大忙しだ。侍女達にいつも以上に念入りに磨きあげられる。髪はアップにし、化粧も念入りにはほどこされる。
コルセットで思いっきり絞められて、いかにも女王というような真っ白な生地にゴールドの薔薇の刺繍が刺されたマーメイドラインの豪華なドレスを着せられた。
式典ではバルコニーでの挨拶のあとはオープン馬車でパレードもあるそうだ。
身分を問わず実力があれば良い仕事につけるようになったことで私は平民から人気があるらしい。
パレードで生の私をひとめ見ようと、朝早くから大通り脇の歩道には沢山の人達が並んでいるという。
今日も女王の仮面を被り頑張るしかないな。
今日は恋人のライムントも来てくれている。
ライムントは私がクラウベルク王国に留学していた時に知り合い恋に落ちた。4歳年下なのだが飛び級で王立魔法学校に入った実力者だ。
天才魔導士と呼ばれ、どんな魔法も自在に操り、頭もキレる。苛烈な私に比べるといつも冷静沈着で頼りになり、まるでライムントの方が年上のように思える。
ライムントはクラウベルク王国の第2王子で、私の弟のアーベルが我が国の国王になったら、私はクラウベルク王国に渡り、ライムントと結婚しようと約束していた。
それなのに私が女王になったばかりにクラウベルク王国に嫁ぐことは無理になってしまった。
私の王配になって、我が国に定住して欲しいのだが、ライムントも王弟として兄を支える立場、なかなか愛だけでは決められない。
あ~も~、アーベルめ、人の幸せを奪いやがって! 自分だけ幸せになるなんてとんでもない奴だわ。
◇◆◆
即位1周年式典は恭しく行われた。
大司教の『バウムガルテン王国並びにエデルガルト女王陛下に神より加護を! 永遠の幸せを!』との言葉に見に来ている民達は盛り上がる。
私は民達に向かって挨拶をする。
「私はこれからも全ての人が住みやすい、全ての人に優しい、バウムガルテン王国になるように頑張ります。どうか皆さん私にチカラを貸してください。一緒にこの国を素晴らしい国にしていきましょう!」
ウォ~!!
民からは歓声が上がる。やっぱり女王でいるしかないのね。
「陛下、次はパレードです。これで終わりですので頑張ってください」
「わかってるわ。頑張るわね」
宰相の言葉に頷き、護衛騎士のエスコートでステップに片足をかけ、馬車に乗り込もうとした。
「天誅!」
馬車のそばにいたお仕着せを着た女が急に叫んだ?
え? 何? どうしたの?
私は脇腹に熱さを感じた。そこに目をやると私の脇腹にはナイフが差し込まれている。
お仕着せを着た女はヘラヘラ笑っていた。
「あんたのせいであたしは王妃になれなかったのよ。死ねばいいわ。あんたなんか死ねばいいのよ。アハハハハハハハ」
この女見たことあるような? 誰だったかしら? そうだ。魅了の魔法をかけた女……名前は??? ミア、そうミアだわ。
みんな何が起こったのか一瞬分からず固まっている。
まだまだ危機管理が足りないわね。もっと素早く対応ができるように訓練しなくちゃダメね。これじゃあ護衛騎士じゃなくてただの役立たずだわ。
ミアは私の脇腹に刺さっていたナイフを引き抜いた。
真っ白なドレスが赤い色に染まる。
「女王陛下!」
「その女を捕えろ!」
遅いわよ。もっと早く動かなきゃ。ナイフを抜いたせいで血が止まらないわ。
「エデル!」
ライムントが私に駆け寄り、回復魔法を掛けてくれている。
「ライ、大丈夫よ。ありがとう」
「姉上!」
「アーベル、危機管理がまだまだね。何故あの女がここにいるの? 死罪になったのじゃないの? 護衛騎士の動きも悪いわ。明日から鍛え直さなくちゃね」
「はい。姉上」
捕らえられ、騎士に押さえつけられているミアは高らかに笑う。
「アハハハハハ、このナイフには回復魔法無効の魔法を付与しているから付けた傷には魔法は効かない。つまりその女の傷は回復魔法では治らないのよ。ざまぁみろ!」
手に持ったナイフを高く掲げ、笑っている。
凄い魔法を付与しているのね。ということは私は出血多量で死ぬわけね。
私も危機管理不足だったわ。こんなことならドレスの下に鉄板でも入れておくのだった。
だから、私は女王になんかなりたくなかったのよ。ライムントと結婚してクラウベルク王国で幸せに暮らしたかったのに。こんな中途半端な時に死ぬなんて。
神様! こき使うばかりで私にご褒美はないの!
私、色々がんばったのに、こんな仕打ちはないんじゃない?
生き返らせなさいよ!
奇跡とやらを起こしなさいよ!
神様! 聞いているの?
「エデル! エデル!」
ライムントが私を抱きしめている。
「ライ、この国を、アーベルを頼むわ。お願い」
「姉上!」
「アーベル、ローザとライと一緒にこの国を強い、良い国にして頂戴。次の国王はあなたよ! しっかりしなさい」
「姉上~」
アーベル、何を泣いているの。国王なんだからしっかりしなさい。
「ライ、愛してるわ。私が死んだら私のことなんか忘れて幸せになってね」
「馬鹿なことを言うな! 私にはエデルだけだ!」
馬鹿ね。ライはまだ若いのだから素敵な人と幸せにならなきゃ。でも、私だけだなんて言ってくれて嬉しいわ。
あぁ、だんだん目の前が暗くなってきた。そろそろ逝くのね。眠いわ。
『お主の願いはしかと聞いたぞ』
ん? 誰の声? ライかしらね。ちょっと変な喋り方だけど……。
この国はライがいればなんとかなるわ。天才魔導士だもの。
ライ、この国を、アーベルをお願い……。
◇◆◇
「王妃様、お生まれになりましたよ。美しい姫様ですよ。陛下にもお知らせいたしましょうね」
「姫、女の子なのね。この子はきっとエデルお義姉様の生まれ変わりだわ」
ん? どういうこと? 王妃様? エデルお義姉様?
まさか? ローザなの?
まさか私、アーベルとローザの娘に生まれ変わっちゃったの?
どうやらこの国は私が打ち出した改革に賛同してくれている人が多いようだ。
それにアーベルの根回しも効いているのだろう。
私は男女年齢身分関係なしに力のあるものが適材適所で働ける国にしたい。もちろん危機管理は大事。自国は自国で守れるように騎士団も強化した。
我が国は大昔に魅了の魔法を禁忌にして以来、魔法など使わなくてもいいという風潮だったので他国よりも魔法についてかなり遅れていた。それを取り戻すために、以前に私が留学していた魔法大国であるクラウベルク王国の協力を得て魔法を学ばせ、使える者を増やした。
しかし、他国から指導者を招いたことや、平和主義の父が国王をやっていた時に、悪事を働き私服を肥やしていた者達を一斉に処分したことにより、私を快く思っていない者も沢山いた。
いわゆる逆恨みというやつだ。改革を行う時には痛みを伴うものだ。だから反対する者が多数いて、私が女王になどなるわけがないと思っていた。
仕方ない。約束だし、満場一致であるならばもう逃げられない。私は腹を括って国のために奔走した。
そして女王になり1年。今日の記念式典とあいなった。
◇◇◇
今日は朝から大忙しだ。侍女達にいつも以上に念入りに磨きあげられる。髪はアップにし、化粧も念入りにはほどこされる。
コルセットで思いっきり絞められて、いかにも女王というような真っ白な生地にゴールドの薔薇の刺繍が刺されたマーメイドラインの豪華なドレスを着せられた。
式典ではバルコニーでの挨拶のあとはオープン馬車でパレードもあるそうだ。
身分を問わず実力があれば良い仕事につけるようになったことで私は平民から人気があるらしい。
パレードで生の私をひとめ見ようと、朝早くから大通り脇の歩道には沢山の人達が並んでいるという。
今日も女王の仮面を被り頑張るしかないな。
今日は恋人のライムントも来てくれている。
ライムントは私がクラウベルク王国に留学していた時に知り合い恋に落ちた。4歳年下なのだが飛び級で王立魔法学校に入った実力者だ。
天才魔導士と呼ばれ、どんな魔法も自在に操り、頭もキレる。苛烈な私に比べるといつも冷静沈着で頼りになり、まるでライムントの方が年上のように思える。
ライムントはクラウベルク王国の第2王子で、私の弟のアーベルが我が国の国王になったら、私はクラウベルク王国に渡り、ライムントと結婚しようと約束していた。
それなのに私が女王になったばかりにクラウベルク王国に嫁ぐことは無理になってしまった。
私の王配になって、我が国に定住して欲しいのだが、ライムントも王弟として兄を支える立場、なかなか愛だけでは決められない。
あ~も~、アーベルめ、人の幸せを奪いやがって! 自分だけ幸せになるなんてとんでもない奴だわ。
◇◆◆
即位1周年式典は恭しく行われた。
大司教の『バウムガルテン王国並びにエデルガルト女王陛下に神より加護を! 永遠の幸せを!』との言葉に見に来ている民達は盛り上がる。
私は民達に向かって挨拶をする。
「私はこれからも全ての人が住みやすい、全ての人に優しい、バウムガルテン王国になるように頑張ります。どうか皆さん私にチカラを貸してください。一緒にこの国を素晴らしい国にしていきましょう!」
ウォ~!!
民からは歓声が上がる。やっぱり女王でいるしかないのね。
「陛下、次はパレードです。これで終わりですので頑張ってください」
「わかってるわ。頑張るわね」
宰相の言葉に頷き、護衛騎士のエスコートでステップに片足をかけ、馬車に乗り込もうとした。
「天誅!」
馬車のそばにいたお仕着せを着た女が急に叫んだ?
え? 何? どうしたの?
私は脇腹に熱さを感じた。そこに目をやると私の脇腹にはナイフが差し込まれている。
お仕着せを着た女はヘラヘラ笑っていた。
「あんたのせいであたしは王妃になれなかったのよ。死ねばいいわ。あんたなんか死ねばいいのよ。アハハハハハハハ」
この女見たことあるような? 誰だったかしら? そうだ。魅了の魔法をかけた女……名前は??? ミア、そうミアだわ。
みんな何が起こったのか一瞬分からず固まっている。
まだまだ危機管理が足りないわね。もっと素早く対応ができるように訓練しなくちゃダメね。これじゃあ護衛騎士じゃなくてただの役立たずだわ。
ミアは私の脇腹に刺さっていたナイフを引き抜いた。
真っ白なドレスが赤い色に染まる。
「女王陛下!」
「その女を捕えろ!」
遅いわよ。もっと早く動かなきゃ。ナイフを抜いたせいで血が止まらないわ。
「エデル!」
ライムントが私に駆け寄り、回復魔法を掛けてくれている。
「ライ、大丈夫よ。ありがとう」
「姉上!」
「アーベル、危機管理がまだまだね。何故あの女がここにいるの? 死罪になったのじゃないの? 護衛騎士の動きも悪いわ。明日から鍛え直さなくちゃね」
「はい。姉上」
捕らえられ、騎士に押さえつけられているミアは高らかに笑う。
「アハハハハハ、このナイフには回復魔法無効の魔法を付与しているから付けた傷には魔法は効かない。つまりその女の傷は回復魔法では治らないのよ。ざまぁみろ!」
手に持ったナイフを高く掲げ、笑っている。
凄い魔法を付与しているのね。ということは私は出血多量で死ぬわけね。
私も危機管理不足だったわ。こんなことならドレスの下に鉄板でも入れておくのだった。
だから、私は女王になんかなりたくなかったのよ。ライムントと結婚してクラウベルク王国で幸せに暮らしたかったのに。こんな中途半端な時に死ぬなんて。
神様! こき使うばかりで私にご褒美はないの!
私、色々がんばったのに、こんな仕打ちはないんじゃない?
生き返らせなさいよ!
奇跡とやらを起こしなさいよ!
神様! 聞いているの?
「エデル! エデル!」
ライムントが私を抱きしめている。
「ライ、この国を、アーベルを頼むわ。お願い」
「姉上!」
「アーベル、ローザとライと一緒にこの国を強い、良い国にして頂戴。次の国王はあなたよ! しっかりしなさい」
「姉上~」
アーベル、何を泣いているの。国王なんだからしっかりしなさい。
「ライ、愛してるわ。私が死んだら私のことなんか忘れて幸せになってね」
「馬鹿なことを言うな! 私にはエデルだけだ!」
馬鹿ね。ライはまだ若いのだから素敵な人と幸せにならなきゃ。でも、私だけだなんて言ってくれて嬉しいわ。
あぁ、だんだん目の前が暗くなってきた。そろそろ逝くのね。眠いわ。
『お主の願いはしかと聞いたぞ』
ん? 誰の声? ライかしらね。ちょっと変な喋り方だけど……。
この国はライがいればなんとかなるわ。天才魔導士だもの。
ライ、この国を、アーベルをお願い……。
◇◆◇
「王妃様、お生まれになりましたよ。美しい姫様ですよ。陛下にもお知らせいたしましょうね」
「姫、女の子なのね。この子はきっとエデルお義姉様の生まれ変わりだわ」
ん? どういうこと? 王妃様? エデルお義姉様?
まさか? ローザなの?
まさか私、アーベルとローザの娘に生まれ変わっちゃったの?
188
あなたにおすすめの小説
傾国の王女は孤独な第一王子を溺愛したい
あねもね
恋愛
傾国の王女と評判のオルディアレス王国の第一王女フィオリーナが、ラキメニア王国の第一王子、クロードに嫁ぐことになった。
しかし初夜にクロードから愛も華やかな結婚生活も期待しないでくれと言われる。第一王子でありながら王太子ではないクロードも訳ありのようで……。
少々口達者で、少々居丈高なフィオリーナが義母である王妃や使用人の嫌がらせ、貴族らの好奇な目を蹴散らしながら、クロードの心をもぎ取っていく物語。
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。
橘ハルシ
恋愛
ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!
リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。
怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。
しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。
全21話(本編20話+番外編1話)です。
残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……
必要ないと言われたので、私は旅にでます。
黒蜜きな粉
ファンタジー
「必要ない」
墓守のリリアはある日突然その職を失う。
そう命令を下したのはかつての友で初恋相手。
社会的な立場、淡い恋心、たった一言ですべてが崩れ去ってしまった。
自分の存在意義を見失ったリリアに声をかけてきたのは旅芸人のカイだった。
「来る?」
そうカイに声をかけられたリリアは、旅の一座と共に世界を巡る選択をする。
────────────────
2025/10/31
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞をいただきました
お話に目を通していただき、投票をしてくださった皆さま
本当に本当にありがとうございました
【完結】王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく
たまこ
恋愛
10年の間、王子妃教育を受けてきた公爵令嬢シャーロットは、政治的な背景から王子妃候補をクビになってしまう。
多額の慰謝料を貰ったものの、婚約者を見つけることは絶望的な状況であり、シャーロットは結婚は諦めて公爵家の仕事に打ち込む。
もう会えないであろう初恋の相手のことだけを想って、生涯を終えるのだと覚悟していたのだが…。
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる