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第16話 オクテな二人
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これは…ユキと相談案件だな。
「それはそうとCEO。このたまった資料に決済してくださいね」
鬼…俺は心の中でそう思う。今日は定時に帰宅できるだろうか?
今日は大雄さんがちょっと早めに帰宅した。
「「「「お帰りなさいやしっ、三代目ぇ!」」」」
「おう」
「おかえり、あんた」
「ユキはこんな時間まで起きてて体調大丈夫なのか?先生!」
「大丈夫ですよ。姐さんは三代目と話したいことがあるみたいで起きて待っていたみたいです」
「全く…。健気なやつだなぁ。妊娠してなきゃ、思いっきり可愛がってやるところだ」
組員もいるのに堂々の溺愛宣言?!
今日は夕食もご一緒できて、二人きりで話すことができた。
「蘭さんと新橋は付き合ってるらしいのよ。でも、二人の関係は全くのプラトニックな関係って。これってやっぱ私たちが後押しするべき問題なのかしら?」
「なぁ…。なんだか恥ずかしいんだが、プラトニックってなんだ?学がないのを晒してるみたいで恥ずかしいな」
「そうねぇ、精神的に付き合ってるって言うのかな?体の関係はない清い関係みたいな?」
「おいおい、それじゃあ俺とユキが汚い関係みたいじぇねーか!」
まぁ、始まりが現金25億だし…。
「でもまぁ、今はお互い精神的にもつながってるんだからいいんじゃない?」
「ユキがそう言うなら」
「新橋が「スマホの連絡先も知らない」とか言いやがってさ。俺の手が早いのか、新橋がオクテなのか」
多分両方だと思うけど……。
「あ、同じこと蘭さんも言ってた。「スマホの連絡先も知らない」って」
「それじゃあ、まずあの二人連絡先の交換から始めてもらうか?」
「そうだね。なんか合コンの出会いみたい。二人とも相当のオクテなんじゃない?」
「ユキもやっぱりそう思うか?」
翌日、新橋と蘭さんはスマホの連絡先を交換していた。それだけなのに、二人とも赤面しまくり、初心なのね。二人とも美形でそれなりに恋愛経験積んでそうなのに…。
「ユキさん~!」
いきなり蘭さんに抱き着かれてビックリ。
「三代目と話して決めたの?」
「うんまぁ。いきなり二人を部屋に押し込めるよりいいでしょ?スマホの連絡先を知って、連絡を取り合うようになったらいいなぁ。って」
「どうしよう。緊張しちゃう。どんな文章がいいんだろう?『拝啓 新橋龍二様』からやっぱスタートするべきかなぁ?」
それは一体どこの取引先の人と連絡を取るんだろう?お堅いメールの書き始め。久しぶりに見た気がする…。続きは『桜も咲き始めた頃ですがいかがお過ごしですか?』とかになるの?同じ屋敷で暮らしてるのにそれはなくない?
「もっと、フランクに『スマホの連絡先がわかって嬉しいです』とかさぁ。『これからはスマホで連絡が取れるんですね』とか?」
「あ、お仕事中に連絡をしちゃったら迷惑かなぁ?」
「そう言うのも本人に聞けばいいじゃない?」
*******
「CEO…。これは昨日姐さんとお話して決めたことですか?あ、手は動かしてくださいね?」
「まあ、そうなんだけどよぉ。これでいいか?」
「蘭さんに一体何とメールを送ったらよいものか…」
「そんなことは自分で考えろ!ほら、連絡だろう?スマホの音だ!」
スマホを落としそうになりながらも、ワタワタと操作しようとしている新橋が面白い。
「えーっと、『簡単に連絡が取れるようになって嬉しいです。ところで、今時間はお仕事中かと思いますが、時間に制限なんかありますか?』ということです」
「俺に報告するな!お前に来たメールだろう?」
「かなり動揺してしまって……。えーと、「蘭さんに限り、24時間年中無休で歓迎します」と」
「ちゃんと自分で返事ができるじゃないか!」
「『恋愛初心者のメール100選』を読み込みました!」
「なんだそれは!『恋愛初心者メール失敗例100選』じゃないだろうなぁ」
「これですが?あ、手を休ませずに!」
「かなり読み込んでるな。『中学生日記』か?イマドキの中学生の方がお前より手が早そうだけどな」
「それはそうとCEO。このたまった資料に決済してくださいね」
鬼…俺は心の中でそう思う。今日は定時に帰宅できるだろうか?
今日は大雄さんがちょっと早めに帰宅した。
「「「「お帰りなさいやしっ、三代目ぇ!」」」」
「おう」
「おかえり、あんた」
「ユキはこんな時間まで起きてて体調大丈夫なのか?先生!」
「大丈夫ですよ。姐さんは三代目と話したいことがあるみたいで起きて待っていたみたいです」
「全く…。健気なやつだなぁ。妊娠してなきゃ、思いっきり可愛がってやるところだ」
組員もいるのに堂々の溺愛宣言?!
今日は夕食もご一緒できて、二人きりで話すことができた。
「蘭さんと新橋は付き合ってるらしいのよ。でも、二人の関係は全くのプラトニックな関係って。これってやっぱ私たちが後押しするべき問題なのかしら?」
「なぁ…。なんだか恥ずかしいんだが、プラトニックってなんだ?学がないのを晒してるみたいで恥ずかしいな」
「そうねぇ、精神的に付き合ってるって言うのかな?体の関係はない清い関係みたいな?」
「おいおい、それじゃあ俺とユキが汚い関係みたいじぇねーか!」
まぁ、始まりが現金25億だし…。
「でもまぁ、今はお互い精神的にもつながってるんだからいいんじゃない?」
「ユキがそう言うなら」
「新橋が「スマホの連絡先も知らない」とか言いやがってさ。俺の手が早いのか、新橋がオクテなのか」
多分両方だと思うけど……。
「あ、同じこと蘭さんも言ってた。「スマホの連絡先も知らない」って」
「それじゃあ、まずあの二人連絡先の交換から始めてもらうか?」
「そうだね。なんか合コンの出会いみたい。二人とも相当のオクテなんじゃない?」
「ユキもやっぱりそう思うか?」
翌日、新橋と蘭さんはスマホの連絡先を交換していた。それだけなのに、二人とも赤面しまくり、初心なのね。二人とも美形でそれなりに恋愛経験積んでそうなのに…。
「ユキさん~!」
いきなり蘭さんに抱き着かれてビックリ。
「三代目と話して決めたの?」
「うんまぁ。いきなり二人を部屋に押し込めるよりいいでしょ?スマホの連絡先を知って、連絡を取り合うようになったらいいなぁ。って」
「どうしよう。緊張しちゃう。どんな文章がいいんだろう?『拝啓 新橋龍二様』からやっぱスタートするべきかなぁ?」
それは一体どこの取引先の人と連絡を取るんだろう?お堅いメールの書き始め。久しぶりに見た気がする…。続きは『桜も咲き始めた頃ですがいかがお過ごしですか?』とかになるの?同じ屋敷で暮らしてるのにそれはなくない?
「もっと、フランクに『スマホの連絡先がわかって嬉しいです』とかさぁ。『これからはスマホで連絡が取れるんですね』とか?」
「あ、お仕事中に連絡をしちゃったら迷惑かなぁ?」
「そう言うのも本人に聞けばいいじゃない?」
*******
「CEO…。これは昨日姐さんとお話して決めたことですか?あ、手は動かしてくださいね?」
「まあ、そうなんだけどよぉ。これでいいか?」
「蘭さんに一体何とメールを送ったらよいものか…」
「そんなことは自分で考えろ!ほら、連絡だろう?スマホの音だ!」
スマホを落としそうになりながらも、ワタワタと操作しようとしている新橋が面白い。
「えーっと、『簡単に連絡が取れるようになって嬉しいです。ところで、今時間はお仕事中かと思いますが、時間に制限なんかありますか?』ということです」
「俺に報告するな!お前に来たメールだろう?」
「かなり動揺してしまって……。えーと、「蘭さんに限り、24時間年中無休で歓迎します」と」
「ちゃんと自分で返事ができるじゃないか!」
「『恋愛初心者のメール100選』を読み込みました!」
「なんだそれは!『恋愛初心者メール失敗例100選』じゃないだろうなぁ」
「これですが?あ、手を休ませずに!」
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