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第20話 執拗な赤川
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今日は大海の口から驚くべきことを聞いた。
「今日ねー、うちのクラスに転校生来たんだ。赤川朔斗って名前の子。やっぱり、赤川組の子?」
はぁ、どうしてこうバレバレの事をするかなぁ?悪事はもっと密やかに卑怯にするものでしょう?ド直球じゃない。私は頭を抱えてしまう。
「ええ、そうよ。赤川とはちょっとした因縁があってね。言ってしまうと、赤川としては白虎組を支配したいっぽいのよ~。姐をめぐってその子の母親と思われる子ともちょっとしたやり取りしてるし」
「ねえねえ、それってもちろん母さんの圧勝でしょ?」
そんなにキラキラした目で見られても困るんだけどなぁ。
「うーん、赤川の小娘がここに来た時にはすでに私が父さんの姐だったのよ。正式に籍は入れてなかったんだけどね。だけど、赤川の小娘が自爆するみたいに料理の下手さを露呈させていったから、ほぼ不戦勝みたいな感じかな?あとは屋敷に盗聴器とか盗撮器をしかけていったりしたなぁ。…全部撤去したから大丈夫よ!」
盗聴器の方の盗聴やめさせた方法は9才のこの子にまだ言えないわ~‼キラキラした目で見てくる純真な子だもの。
「今回、赤川の関係者って多分赤川組長の孫を大海のクラスに転校させた理由なんだけど、じっくりとその子と大海を仲良くさせて、なし崩し的に白虎組を手に入れようとしてる感じかなぁ?」
「えー?四代目は大志だよ?」
私もそう思う。ちょっと考えが甘いんじゃないかと思う。まあ、大海だって白虎商事のCEOの跡継ぎなんだけどさ。
「白虎商事を狙ってるのかもね。RRカンパニーよりも白虎商事の方が大きい会社だし」
「それなら納得。私の今後の動きとしては、転校生と特別に仲良くするのは止めた方がいいってことだね?」
「そういうことだね」
相手はカタギじゃないから、暴言も吐けるし、手を出すことも可能。だからって喧嘩を奨励するわけじゃないけどね。
しかしながら、事態は全く違う方向に動いた。
「赤川君、大丈夫?顔もスゴイあざだらけだよ!保健室に行けばいいよ」
赤川朔斗は家で虐待されていた。―――組を盗るために必要だったのは男の子ではなく女の子だったから。
好きで男に生まれたわけではないのに、家での不条理な虐待。しかし極道である以上警察に訴えるわけにもいかず……。
朔斗はとりあえず保健室に行ったが、保健室でも養護教諭に「DVの疑いがありますね」という事を言われてしまった。
私は思わず、「彼と組手をやってて力加減が悪かったみたい」と大ウソを吐いた。
朔斗に、「とにかくうちに非難しましょう」という提案をした。これが赤川の狙いかもしれないけど、怪我をしている人を放っておけないよ!
家で蘭さんに朔斗の治療をしてもらいながら、今後の話を母さんとした。
「コレが赤川の狙いだとしても、子供に暴力を振るってうちの懐に入ろうってやり方はいただけないねぇ。特に‘子供に暴力を振るって’というあたりが」
そう言う母さんが怒ってる。
「朔斗をうちに連れてきたことを怒ってるの?」
「大海が朔斗を連れてきたことはグッジョブだよ!赤川のやり方に腹を立ててるんだよ」
「朔斗君の治療が終わったわよ。今は睡眠薬で眠ってもらってる。結論を言うと、ろっ骨を数本折られてる。呼吸も苦しかったんじゃないかしら?」
うわっ、小学生なのによく我慢して学校に行ったなぁ。
「怪我を見せるだけならそこまでしなくてもいいのに……。苦しかったでしょうね。大海!グッジョブよ‼」
「今日ねー、うちのクラスに転校生来たんだ。赤川朔斗って名前の子。やっぱり、赤川組の子?」
はぁ、どうしてこうバレバレの事をするかなぁ?悪事はもっと密やかに卑怯にするものでしょう?ド直球じゃない。私は頭を抱えてしまう。
「ええ、そうよ。赤川とはちょっとした因縁があってね。言ってしまうと、赤川としては白虎組を支配したいっぽいのよ~。姐をめぐってその子の母親と思われる子ともちょっとしたやり取りしてるし」
「ねえねえ、それってもちろん母さんの圧勝でしょ?」
そんなにキラキラした目で見られても困るんだけどなぁ。
「うーん、赤川の小娘がここに来た時にはすでに私が父さんの姐だったのよ。正式に籍は入れてなかったんだけどね。だけど、赤川の小娘が自爆するみたいに料理の下手さを露呈させていったから、ほぼ不戦勝みたいな感じかな?あとは屋敷に盗聴器とか盗撮器をしかけていったりしたなぁ。…全部撤去したから大丈夫よ!」
盗聴器の方の盗聴やめさせた方法は9才のこの子にまだ言えないわ~‼キラキラした目で見てくる純真な子だもの。
「今回、赤川の関係者って多分赤川組長の孫を大海のクラスに転校させた理由なんだけど、じっくりとその子と大海を仲良くさせて、なし崩し的に白虎組を手に入れようとしてる感じかなぁ?」
「えー?四代目は大志だよ?」
私もそう思う。ちょっと考えが甘いんじゃないかと思う。まあ、大海だって白虎商事のCEOの跡継ぎなんだけどさ。
「白虎商事を狙ってるのかもね。RRカンパニーよりも白虎商事の方が大きい会社だし」
「それなら納得。私の今後の動きとしては、転校生と特別に仲良くするのは止めた方がいいってことだね?」
「そういうことだね」
相手はカタギじゃないから、暴言も吐けるし、手を出すことも可能。だからって喧嘩を奨励するわけじゃないけどね。
しかしながら、事態は全く違う方向に動いた。
「赤川君、大丈夫?顔もスゴイあざだらけだよ!保健室に行けばいいよ」
赤川朔斗は家で虐待されていた。―――組を盗るために必要だったのは男の子ではなく女の子だったから。
好きで男に生まれたわけではないのに、家での不条理な虐待。しかし極道である以上警察に訴えるわけにもいかず……。
朔斗はとりあえず保健室に行ったが、保健室でも養護教諭に「DVの疑いがありますね」という事を言われてしまった。
私は思わず、「彼と組手をやってて力加減が悪かったみたい」と大ウソを吐いた。
朔斗に、「とにかくうちに非難しましょう」という提案をした。これが赤川の狙いかもしれないけど、怪我をしている人を放っておけないよ!
家で蘭さんに朔斗の治療をしてもらいながら、今後の話を母さんとした。
「コレが赤川の狙いだとしても、子供に暴力を振るってうちの懐に入ろうってやり方はいただけないねぇ。特に‘子供に暴力を振るって’というあたりが」
そう言う母さんが怒ってる。
「朔斗をうちに連れてきたことを怒ってるの?」
「大海が朔斗を連れてきたことはグッジョブだよ!赤川のやり方に腹を立ててるんだよ」
「朔斗君の治療が終わったわよ。今は睡眠薬で眠ってもらってる。結論を言うと、ろっ骨を数本折られてる。呼吸も苦しかったんじゃないかしら?」
うわっ、小学生なのによく我慢して学校に行ったなぁ。
「怪我を見せるだけならそこまでしなくてもいいのに……。苦しかったでしょうね。大海!グッジョブよ‼」
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