35 / 129
第34話 作戦実行
しおりを挟む
大海は高い酒が飲めると意気揚々と言ったけど、大丈夫か心配。
男装が終了した大海はその店のトップを連れてても遜色がないほどの男前になっていた。
「なんで双子なのに、大志は今の俺みたいな感じじゃないんだ?」
男言葉も板についてて完璧です。見た感じ、どっかのホストクラブのNo1.。
白虎組の車で送迎するわけにいかないので、最寄りの駅まで車で送ってそこからは流しのタクシーで行ってもらうことにした。
タクシー代の領収書までもらっているところがセコイ。
大海のジャケットの内側にはマイクが仕込まれている。そして、耳についているピアスに見えるものからは骨伝導で大海にのみ音が聞こえるようになっている。こちらからの指示。そして、大海からの返事など出来るようにした。大雄さんが過保護です。
大海は慣れたように店に入って行く。
「この店のNo1.の子と飲みたいなぁ」
と慣れた手つきで金を渡す。
「ダンナ。うちの店のNo1.はこんなに安くないんですぜ?」
「そうだと思ったよ?だって、装飾品とかいいもん使ってるもんな」
「ダンナ。なかなかお目が高いようで…」
大海は受付に札束をドーンと置いた。
「少なかったか?」
「いえいえ、驚いてしまっただけですぜ。ご案内します。ダンナくらい男前でしたらうちのNo1.も喜ぶ事でしょう」
「そうかぁ?嬉しいことを言ってくれるじゃあないかぁ」
そう言いながら大海は受付の男に金を握らせる。
「大海。金をばらまき過ぎじゃないのか?」
「お持ち帰りしやすくしてるんだよ」
大海なりに考えての行動らしい。
「へぇ、No1.は個室ってわけ?」
「やはり、二人きりでお楽しみいただきたいのででは失礼いたします」
「あっさりNo1.のところなんだけど?本物のNo1.だと思う?」
「それは会ったらわかるだろう」
「風俗店、通い慣れてないんだけど…」
大海は女性だものそうでしょうね。大雄さんも無茶言うわねー。
「お待たせしました。No1.のヒコです」
おいおい、なんか震えてるよ?No1.て嘘だろう?
「父さん、この子嘘っぽい。なんか震えてる。薬の中毒反応か?その辺は俺にもわかりかねるけど、見たところNo1.じゃないなぁ。どうする?」
「話してみてどんな感じかこっちにも聞こえるから。慣れたホステスはやたらと男の内股触ってくるぞ!」
「大雄さん!風俗店通いしてたんですか!」
「若気の至りだ」
「でも出会った時すでに24才だったじゃないですか!若気って何才ですか?」
「16~18くらいの時か?」
「……」
大海はそんな痴話げんかを聞きながら、自称No1.ホステスの子と話をしていた。
「何でそんなに離れて座ってるの?こっちに来なよ?」
「はい、お隣を失礼します」
「こいつは……とんだ自称No1.だな。今日が初めて店に出るって感じだ。それをNo1.と偽るとはなかなか食わせ物だなあの受付。金だけ受け取りやがって」
「ホステスをしなきゃならないって境遇もなんだか可哀そうね」
男装が終了した大海はその店のトップを連れてても遜色がないほどの男前になっていた。
「なんで双子なのに、大志は今の俺みたいな感じじゃないんだ?」
男言葉も板についてて完璧です。見た感じ、どっかのホストクラブのNo1.。
白虎組の車で送迎するわけにいかないので、最寄りの駅まで車で送ってそこからは流しのタクシーで行ってもらうことにした。
タクシー代の領収書までもらっているところがセコイ。
大海のジャケットの内側にはマイクが仕込まれている。そして、耳についているピアスに見えるものからは骨伝導で大海にのみ音が聞こえるようになっている。こちらからの指示。そして、大海からの返事など出来るようにした。大雄さんが過保護です。
大海は慣れたように店に入って行く。
「この店のNo1.の子と飲みたいなぁ」
と慣れた手つきで金を渡す。
「ダンナ。うちの店のNo1.はこんなに安くないんですぜ?」
「そうだと思ったよ?だって、装飾品とかいいもん使ってるもんな」
「ダンナ。なかなかお目が高いようで…」
大海は受付に札束をドーンと置いた。
「少なかったか?」
「いえいえ、驚いてしまっただけですぜ。ご案内します。ダンナくらい男前でしたらうちのNo1.も喜ぶ事でしょう」
「そうかぁ?嬉しいことを言ってくれるじゃあないかぁ」
そう言いながら大海は受付の男に金を握らせる。
「大海。金をばらまき過ぎじゃないのか?」
「お持ち帰りしやすくしてるんだよ」
大海なりに考えての行動らしい。
「へぇ、No1.は個室ってわけ?」
「やはり、二人きりでお楽しみいただきたいのででは失礼いたします」
「あっさりNo1.のところなんだけど?本物のNo1.だと思う?」
「それは会ったらわかるだろう」
「風俗店、通い慣れてないんだけど…」
大海は女性だものそうでしょうね。大雄さんも無茶言うわねー。
「お待たせしました。No1.のヒコです」
おいおい、なんか震えてるよ?No1.て嘘だろう?
「父さん、この子嘘っぽい。なんか震えてる。薬の中毒反応か?その辺は俺にもわかりかねるけど、見たところNo1.じゃないなぁ。どうする?」
「話してみてどんな感じかこっちにも聞こえるから。慣れたホステスはやたらと男の内股触ってくるぞ!」
「大雄さん!風俗店通いしてたんですか!」
「若気の至りだ」
「でも出会った時すでに24才だったじゃないですか!若気って何才ですか?」
「16~18くらいの時か?」
「……」
大海はそんな痴話げんかを聞きながら、自称No1.ホステスの子と話をしていた。
「何でそんなに離れて座ってるの?こっちに来なよ?」
「はい、お隣を失礼します」
「こいつは……とんだ自称No1.だな。今日が初めて店に出るって感じだ。それをNo1.と偽るとはなかなか食わせ物だなあの受付。金だけ受け取りやがって」
「ホステスをしなきゃならないって境遇もなんだか可哀そうね」
50
あなたにおすすめの小説
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される
山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」
出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。
冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?
【完結】氷の王太子に嫁いだら、毎晩甘やかされすぎて困っています
22時完結
恋愛
王国一の冷血漢と噂される王太子レオナード殿下。
誰に対しても冷たく、感情を見せることがないことから、「氷の王太子」と恐れられている。
そんな彼との政略結婚が決まったのは、公爵家の地味な令嬢リリア。
(殿下は私に興味なんてないはず……)
結婚前はそう思っていたのに――
「リリア、寒くないか?」
「……え?」
「もっとこっちに寄れ。俺の腕の中なら、温かいだろう?」
冷酷なはずの殿下が、新婚初夜から優しすぎる!?
それどころか、毎晩のように甘やかされ、気づけば離してもらえなくなっていた。
「お前の笑顔は俺だけのものだ。他の男に見せるな」
「こんなに可愛いお前を、冷たく扱うわけがないだろう?」
(ちょ、待ってください! 殿下、本当に氷のように冷たい人なんですよね!?)
結婚してみたら、噂とは真逆で、私にだけ甘すぎる旦那様だったようです――!?
不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました
入海月子
恋愛
有本瑞希
仕事に燃える設計士 27歳
×
黒瀬諒
飄々として軽い一級建築士 35歳
女たらしと嫌厭していた黒瀬と一緒に働くことになった瑞希。
彼の言動は軽いけど、腕は確かで、真摯な仕事ぶりに惹かれていく。
ある日、同僚のミスが発覚して――。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
俺様系和服社長の家庭教師になりました。
蝶野ともえ
恋愛
一葉 翠(いつは すい)は、とある高級ブランドの店員。
ある日、常連である和服のイケメン社長に接客を指名されてしまう。
冷泉 色 (れいぜん しき) 高級和食店や呉服屋を国内に展開する大手企業の社長。普段は人当たりが良いが、オフや自分の会社に戻ると一気に俺様になる。
「君に一目惚れした。バックではなく、おまえ自身と取引をさせろ。」
それから気づくと色の家庭教師になることに!?
期間限定の生徒と先生の関係から、お互いに気持ちが変わっていって、、、
俺様社長に翻弄される日々がスタートした。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる