【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

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第59話 大輝が潜入

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「あんなに完全無欠と思われていた男が意外ともとれる趣味ですね?」
 新橋は冷静に言う。
「これは……使えるん…だが……」
「私がまた潜入?」と、大海は言う。
「いや大輝が適任なんだが……」
 「乳だな」とその場にいる一同の心が一つになったことは言うまでもない。
「大輝はキケンです!」
「川野の気持ちはわかる。俺だって姐が潜入だと思うと血を吐くか胃に穴が…」
「「「三代目ぇ!」」」
 私は昔に着用したカクテルドレスを用意した。

「作戦はこうだ。この間利用した店でホステスを募集しているらしいから、そこに大輝をいかせる。むこうさんは巨乳好きみたいだから大輝の爆乳を見逃さないだろう。まぁ、大輝は即採用若しくは、赤川弟の専属だ」
 朔斗君は拳を握って我慢している。拳から血が滲んでいる。無意識そうだけど、また蘭さんに治療してもらおう。


 カクテルドレスを着た大輝はナイスプロポーションだった。特に胸のあたりが。
「母さん、胸のあたりがきついよ~」
 この言葉に流石の私でも少しは殺意が芽生えてしまったことには目をつぶってもらいたい。
 確かに、確実に胸の谷間が発現している。
 朔斗君が組員に『回れ右』をするように指示を出した。「見るな」という事だ。
 
 作戦は続く。
「うまい具合に赤川の弟の目に留まるだろう大輝は、赤川弟をココに連れて来い」
「そんな簡単にいくかなぁ?」
「鼻の下の伸びきったジジィなんかチョロいもんだ。ココについたが赤川弟の最期だ」

「設定はそうだなぁ?」
 大雄さんはチラリと朔斗君の方を見たけど?
「出産後、シングルマザーとして暮らしている。なんとか親権は死守したものの、生活が苦しくてついには水商売を考えるようになった。で、どうだ?」
「三代目。なんだか私情が見え隠れしますよ?」
 新橋もそう思う?私も思う。
「そうか?水商売に手を出す女の動機は大体生活苦か金儲けだが?」
 そうなんだけど、なんか朔斗君に大輝を盗られたって恨みを感じるっていうか……。

「まぁ、それで行ってみるわよ。赤川弟の目に留まらなくても私のせいじゃないからね!」
 大輝の爆乳は絶対に目に留まるわよ。安心(?)しなさい。



 以前父さんと朔斗さんが行ったという風俗店は本当に新人の募集をしていた。って情報を集めたのは私なんだけどさぁ。では、行きますかぁ。シングルマザー、私はシングルマザーっと。(自己暗示中)

「今回の新人はこれだけか。派手に募集をかけたわりには収穫が少ないな」
「あのっ、まだ募集していますか?私もここで働きたいんですけど?えーっと、募集要項にドレス着用ってあったので、母のお古を着てきたんですけど……」
「超大粒じゃねーか。これで親父も満足するぜ?絶対」
 粒って胸の大きさ?失礼ね!
「お嬢ちゃんはどうしてまた、こんな仕事を?」
「あの実は私、シングルマザーで一応高卒なんですけど定職についていないしで、なんとか親権は守ったんですけど親子二人で生活していくにはちょっとお金が必要なんです!」
「なるほどなぁ、よくある話だ。お嬢ちゃんはまだ20才そこそこだろ?アルアルだな」
 そうなのか。世の中には大変な人がたくさんいるんだなぁ。私には朔斗さんがいるけど。

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