【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

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第91話 外伝⑦ 『姐』の両親の上を行くクズ

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「家庭内不和というんですか?親に体を売ってでも稼いでこいって言われて…」
 それはまた。三代目の『姐』よりも若くして過酷なことを言う親がいるもんだ。
「仕方ないなぁ。うちの屋敷で保護するかぁ」
 俺は三代目にこの事を話した。

「何だそれは!ユキの親もクズだが、それを上回るクズがいたもんだな」
「大雄さん、落ち着いてください。刀を抜かないで下さい」
 白虎組は極道だが、この手の話には容赦ない。
「どうします?」
「ところで、この子はどこで拾ったんだ?」
「大和が香と出会ったっていうキャバクラに行ってみたんです。その時に出会いまして。酒に睡眠薬が入ってると教えてくれたんで、そのままお持ち帰りをしました。途中で年齢を聞いて驚きましたよ。松下でさえ17才でしたっけ?だったのに、まさかの14才ですから。しかもそれが親の命令」
「私は早朝に新聞配達とか肉体労働はあったけど、実際に体を売るとかはなかったなぁ」
「あったらあのクズ親たち、斬り捨てる!」
「刀を置いてください!」

 この子本名・平良遊佐(14)について、保護が必要だとは思うんだけど。
「今はまだまだ若いが将来的に俺と結婚するか?」
 俺は遊佐が十分に成長してから結婚しようと思う。少なくとも今は犯罪だ。そうだなぁ4年後くらい?
「それまで遊佐は大地ってここの六代目になる予定の赤ちゃんの子守りをしてほしい」
「私の両親は?」
「この俺と婚約した娘の両親だ。俺が何とかするさ」
「俺も手を貸そう」
「大雄さんは刀から手を離して!コワイ!」

 それで俺・川野大斗の婚約者となった遊佐の両親には『毎月25日に25万振り込まれる』(嘘)と言い、手付金として250万置いてきた。


 翌日の朝、遊佐の事が組員にも周知された。


「スゲーな。下には下がいるんだな」
「コラコラ、まだ完全に解決してないんだから滅多なことは言わないように!」

 そう、こっちは嘘を吐いているのだから。14才の娘に体を売れという親だ。ココに乗り込むくらいの根性あるかもしれない。

 遊佐は朝と中学から帰ってからの間、大地の世話をしてくれていた。これには松下(香と言うのが慣れない)も喜んでいた。通学の間はそれとわからないような細マッチョの組員が遊佐をガードしていた。実際に遊佐を連れ去り、働かせようとしていたという話だ。


 本当に乗り込んできた。
「こちらに平良遊佐がいるって聞いたんですけど、本当なのかしら?」
「しらじらしい。何の用ですか?」
「毎月25日に25万の振り込みをするって言ったのに、今月は何もないじゃない!」
 金かよ……。
「契約書が取り交わされていない以上無効となります。それにこちらは250万の現金を置いてきたように記憶しています。毎月25万でしたら、250万で10ヵ月分ですね」
「けっ、契約書がないんだもの。その250万なんか知らないわよ!」
 そう来たかよ。
「ココがどのような場所かご存じですよね?白虎組です。三代目は今回の遊佐さんの事で酷くご立腹です。ご両親を地下のお部屋へと案内してください」
「地下のお部屋?豪華なんでしょうね?」
「日も当たらず、コンクリートに囲まれているような場所ですよ」
「それは…牢屋って言うんじゃないのぉおぉぉぉぉぉぉ!」

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