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第94話 外伝⑩ 爆乳姉妹その1
しおりを挟む母さんは私や大翔の胸を『意中の男性を射止めるための武器』って言うけど、その意中の男性がいない場合はどうすればいいの?私だって結婚したいよぉ。
大翔は高校卒業してちょっとだけど、私は結構経つかな?
そんな時にイトコの大成と大悟からパーティーのパートナー役をやってくれと頼まれた。
私と大成、大翔と大悟がペア。
大成は私より1個年下なのよね。大悟は大翔より2個年上か。イトコだからそんなに気を張る感じしないなぁ。
大成と大悟からパーティーで着るドレスが届いた。噓でしょ?めっちゃ高そうなんだけど。いや、大成って実はSmith・Anderson international companyのCEOだし金持ち?実感湧かないぁ。それはそうと、ドレスは爪切ってから触らないと怖いわ~。
パーティーでは私も大翔も囲まれるけど、英語でなんか言われてる。何?わからないよ~!
「私たちのパートナーが何か粗相でもしたんでしょうか?」
ありがとう!英語が堪能なイトコ‼
どうやら私たちに難癖をつけていたらしい。いつもの事なんだけど。英語だからわからなくてオドオドしちゃった。
互いのパートナーに連れられて、会場内を挨拶回りらしい。英語だから私は隣でニコニコしていただけです。
大翔も似たようなものだったみたい。
でも……、なんだか大成がイトコのイメージと違って別人みたい。年下とは思えない。まぁ?実際半年くらいらしいけど。
「どうした、大己?」
「いや、大成がいつもの感じと違うから驚いていただけ」
「ふ~ん、少しは男っぽく見える?」
「ばっ、馬鹿じゃないの?」
…大成、いつもよりちょっとは男っぽいかな?英語話せるし、さっきは助けてくれたし。
大翔の方は全然違うみたい。
「同じ秘書なのに、大悟は英語が話せるし、こんな重役そうな人たちとも臆せずに堂々と話してて、なんか格好いいな」
「それは褒めてもらってるの?」
「うん。なんか羨ましいなって。私ももっと勉強しなきゃな」
「大翔はそのままでいいよ?俺はそのままの大翔が好きだよ?」
ふぇ~⁉いきなりの告白?
「あ、ダンスタイムだ。踊ろうか?」
「私は踊ったことないよ?」
「俺がリードするから大丈夫」
大成よりも大悟の方が女の扱いうまくない?違う、大翔が素直なんだ。
「大成!私たちも踊るわよ!」
「勇ましいけど、チークタイムだよ?いいの?」
どうすればいいんだろう?えーっと、きっと大成は外から見るとかなりの有料物件なんだろうなぁ。だとしたら、このまま引っ張って行くべきだろうか?
そんな風に考えていると、
「お嬢さん、私と踊ってくれませんか?」
と、大成の方から手を差し伸べてくれた。
嘘…。なんだか嬉しい。
チークタイムだけど私は大成と踊ることにした。
大翔と大悟もいた。
母さんが昔言った。『その胸は意中の男性を射止めるためにある武器なのよ』という言葉の通り、使っていいだろうか?
私はずっとコンプレックスだったこの胸を大成に押しつけるようにチークタイムを満喫した。
大翔も似たようなものだ。同じことを考えてたのだろうか?
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