【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

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第113話 外伝㉙ 赤川リコ、独立する

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 結局、赤川組は組として成立することとなった。
 赤川リコが女組長をするみたいだけど、あの女の寿命はどうなるものだか?
「朔斗、良かったのか?赤川のところに行かなくて」
「大志…俺が一番大切なのは地位と関係ねーよ。大輝だ。大輝と離れるなんて絶対に嫌だ。考えたくもない」
「そ、そうか。いや、そこまで俺の妹の事を大切にしてもらえると有難い気がする」
「それにだ!俺は白虎組の若頭!それを賜ってるのに、ほいっと赤川に行くのは違うだろ!」
「まあそうだな。いい年して判断力がどうなってんだ?って話になるな」
「だろ?まぁ、そういういろんな要素だ。子供もこっちにいることだし。ん?全員売れた?そうなると俺が孫を見るという事も…。そう考えたら、絶対に赤川なんかでのん気に組長してる場合じゃないだろ?」
「そうだな」
 男たちは笑いあった。


 赤川組はどこの傘下の組でもなく、完全に独立した組として再興している。もちろん大輝が完全にマークしている。
「ヤクを使う様子もないし、やる事成すこと母さんの二番煎じだなぁ。地域の清掃とか。上納金は赤川傘下の組が存在するみたい。赤川が崇拝されてたんだねぇ。そっちは風俗店の売り上げとかかな」
「白虎組みたいに大きな組織にしたいんだろうか?ここはヤクを使ってないからな。完全に組長を親と慕う人間が集まった感じだけど、赤川にそんなことはできるのか?」
「赤川リコは現在71才の独身。体中が病魔に侵されてる様子。赤川組を診察するような病院はないし、組の内部にも医師はいない」
「この場合、組は誰に引き継がれるんだ?」
「赤川リコが指名した人でしょうね。でも、偽装されることも考えられます。『自分がのし上がる』って人間。組の中に一人くらいいるんじゃないでしょうか?しかも女組長でそんな人物を御することが出来るでしょうか?」
「これはリコが死んだ後が危ないな。引き続き赤川組を注視していく。以上!」
 
 四代目もそれなりに組をまとめる威厳を感じさせるようになったけど、大雄さんの域にはまだまだだねぇ。大雄さんは今の大志くらいの年齢で赤川を始末してたんだけど、こればっかりは経験か?14才から組長やってる大雄さんと比べるのがいけないのか?
 組長歴って言うんだろうか?大雄さんの方が圧倒的に長いし、仕方ないかな?
それでもリーダーシップで組員を引っ張っていってるんだから大志もよくやってるか。

 赤川リコの訃報が業界に流れた。
 朔斗君の一応の母親なので、朔斗君と大輝は喪服で1週間過ごす様子。

 赤川組…やはり赤川リコの意向を汲まずに‘俺こそ一番系’の人間が組長になった。30代らしい。同様に若頭も30代。
 赤川リコも父親と同じ過ちを犯したくなかったんだろう。ヤクをご法度にしていたけど、この二代目たちはやりたい放題で、ヤクで金を稼いで組を拡大しようとしているらしい。

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