婚約破棄したからにはジワジワとざまぁを繰り広げます!

satomi

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1.婚約破棄されるとは思ってたけどさぁ。

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 今日は、夜会。
 本来ならば、キラキラしたシャンデリアの下で着飾った紳士淑女がオーケストラの生演奏でダンスをしたり、歓談をしているところでしょう。―――本来ならば!

「レイチェル=アップルビー!今日で貴殿との婚約は破棄させてもらう!」
 いつかそうなると思ったけど…だって最近はボブソン様の側に必ずその子がいます。婚約者がいる殿方の行いとしてはおかしいですよね?
「貴殿とは違い心まで美しいこのベラ嬢こそが私の隣にいてふさわしい!」
「まぁ、恥ずかしい」
 ベラと呼ばれた女性は頬を染めた。学園での噂によると、ベラ嬢は最近まで市井にいたらしい。理由はよくわからないが、貴族家に養子として入ったということだ。それで学園に通えると。学園の学費は高いもんね。
「貴殿はベラの教科書を破り捨てたり、バッグを池に投げ入れたりしたらしいな?」
 私のどこを見てそんなことを言っているのでしょう?
 
 確かに私はこの国の王女ではありますが、私のどこを見てそんなことを言っているのでしょう?
 今日の夜会において、オーケストラは存在せず、食事も提供されず、さらにはシャンデリアに蜘蛛の巣が張っているというほど、王室の国庫は困窮しているのです。
 
 そんな中で育った私が教科書を破り捨てる?なんてもったいない!私が今使っている教科書は、卒業生が善意で残してくれたものです。それを学園のほうで事情を知り、貸してくれているのです。
 バッグを池に?それもなんてことを!使えるものは残っていたんでしょうか?と私が心配になるほどです。
「いいのですよ。買い替えれば済むことですから。私はレイチェル様に謝罪をいただきたいわぁ」
 はあっ?冤罪の上に謝罪を要求?買い替えれば済む?バッグは乾かせば使えるでしょう?
 考えるとイラついてきた。

「私は謝罪の要求に応じられません」
「ならば、俺は今後この『アップルビー王国』から独立し『ボブ&ベラのラブラブ公国』を建国することをここに宣言しよう!」
 いや…独立しようがいいんだけどさあ。名前が長い上にダサい。使者とか恥ずかしいよなぁ。両親の了承得てるのかなぁ?特に国名……。


 さて、ここでアップルビー王国内の貴族が究極の選択を迫られた。
 このままだと潰れそうな『アップルビー王国』にこのまま残るか、恥ずかしい名前の公国に身を寄せるか……

 はぁ、こうなる事は予想していたとはいえ、ボブ様は王配としては使い物になりそうもないわね。『別れて正解。』というやつかしら?
 それにしても公国の名前、他にも選択肢はあっただろうに。よりによって…

 私もこのアップルビー王国と人生を共にする覚悟を決めた方がいいかしら?お父様がお母様が亡くなって寂しいのはわかるけど、浪費をしまくる後妻なんかと結婚するからこんなことに。

「お困りですか?お嬢さん?」
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