あっ、追放されちゃった…。

satomi

文字の大きさ
5 / 10

第5話

しおりを挟む

 その頃のクーラル王国。
「ウラル、王太子妃教育は進んでいるかい?」
「王太子妃教育って必要なの?なんでもかんでも講師達は「パール様はこんな事は6歳の時にはできていました」とかみんなパールパールって義姉様と比較されてウンザリよ!あんな講師達はもう解雇しちゃってよ!」
「でもなぁ、王妃教育もこの後待っているわけだし……」
「はぁ?まだ勉強しなきゃなんないの?本当に必要なの?」
「そうは言ってもだなぁ。国のトップの女性として知性・教養・品性の全てにおいて貴族たちよりも抜きんでている必要があるわけだからなぁ」
「あなたは、王太子教育が進んでいるのかしら?」
「あ、……ああ、もちろんだとも。今日はツゥウェレ語だったかな?」
「それは一体どこの国の言葉なのよ!」
「なんかどっかの国の部族の言葉らしいけど、それについては本当に知る必要があるのかと思うよ。文化とかならわかるけど」
「幼い頃からやってる王太子様ですら思うんですもの。つい最近王太子教育を始めたばかりの私が思ってもなんら不思議はありませんわ。本当に必要なのかしら?」
「そうだよな!私も本当は昔から疑問だったんだよ。王族として最低限のマナーとかできれば、あとは文官に任せてしまえばいいのだから、必要ないだろうと!」

――――――――

『っていう会話をしてたんだって~!』
『すごいね、お花畑にもほどがあるわね。どこまでも自分に甘いのかしら?』
『将来的に文官が政を操るんだろうな』
『そうだろうね』
 精霊さん達は紙に『クーラル王国の二人はお花畑過ぎて、勉強を放棄しようとしてる。将来は文官達の操り人形になると思う』と書いた。

 予想はしていたけど、やっぱり現実にそうなんだーって思っちゃうなぁ。私一人だけど、追放されてよかったって思っちゃうなぁ。
 こういうの知ったら、亡命したがる貴族の方々が沢山いるんじゃないかと思うけど?亡命か、国王を操る方かどっちかよね。

「パール様いかがなされました?」
「いや、あの…。クーラル王国の現状について精霊さんからいろいろ報告を受けたんです。予想はしてたんですけど、実際にそうなるのかと思うとちょっとどうかな?と思いますね。あちらに気にするような家族はいませんが、母のお墓はありますので」
「なるほど。領民の生活も気になりますよね。なんだか大変そうですね。信仰先が王家で、王家の人間の頭がお花畑…んんっ、信仰先が信用できないようでは国民も生活に不安が出るでしょうね。そうならないように、このブルハング帝国では精霊様を信仰しているのですが…」

『そうだよそうだよ!』
『僕らならお花畑になる前に諫めるもんね』
『お花畑になるような人に懐かないよ?』
 私はお花畑にならないんだ。この先の事がわかってなんだか安心。それより…カエラルがさっき咳払いしなかった?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

短編 一人目の婚約者を姉に、二人目の婚約者を妹に取られたので、猫と余生を過ごすことに決めました

朝陽千早
恋愛
二度の婚約破棄を経験し、すべてに疲れ果てた貴族令嬢ミゼリアは、山奥の屋敷に一人籠もることを決める。唯一の話し相手は、偶然出会った傷ついた猫・シエラル。静かな日々の中で、ミゼリアの凍った心は少しずつほぐれていった。 ある日、負傷した青年・セスを屋敷に迎え入れたことから、彼女の生活は少しずつ変化していく。過去に傷ついた二人と一匹の、不器用で温かな共同生活。しかし、セスはある日、何も告げず姿を消す── 「また、大切な人に置いていかれた」 残された手紙と金貨。揺れる感情と決意の中、ミゼリアはもう一度、失ったものを取り戻すため立ち上がる。 これは、孤独と再生、そして静かな愛を描いた物語。

【完結】大好きな彼が妹と結婚する……と思ったら?

江崎美彩
恋愛
誰にでも愛される可愛い妹としっかり者の姉である私。 大好きな従兄弟と人気のカフェに並んでいたら、いつも通り気ままに振る舞う妹の後ろ姿を見ながら彼が「結婚したいと思ってる」って呟いて…… さっくり読める短編です。 異世界もののつもりで書いてますが、あまり異世界感はありません。

魔力量だけで選んじゃっていいんですか?

satomi
恋愛
メアリーとルアリーはビックト侯爵家に生まれた姉妹。ビックト侯爵家は代々魔力が多い家系。 特にメアリーは5歳の計測日に計測器の針が振りきれて、一周したことでかなり有名。そのことがきっかけでメアリーは王太子妃として生活することになりました。 主人公のルアリーはというと、姉のメアリーの魔力量が物凄かったんだからという期待を背負い5歳の計測日に測定。結果は針がちょびっと動いただけ。 その日からというもの、ルアリーの生活は使用人にも蔑まれるような惨めな生活を強いられるようになったのです。 しかし真実は……

可愛い妹を母は溺愛して、私のことを嫌っていたはずなのに王太子と婚約が決まった途端、その溺愛が私に向くとは思いませんでした

珠宮さくら
恋愛
ステファニア・サンマルティーニは、伯爵家に生まれたが、実母が妹の方だけをひたすら可愛いと溺愛していた。 それが当たり前となった伯爵家で、ステファニアは必死になって妹と遊ぼうとしたが、母はそのたび、おかしなことを言うばかりだった。 そんなことがいつまで続くのかと思っていたのだが、王太子と婚約した途端、一変するとは思いもしなかった。

【完結】何回も告白されて断っていますが、(周りが応援?) 私婚約者がいますの。

BBやっこ
恋愛
ある日、学園のカフェでのんびりお茶と本を読みながら過ごしていると。 男性が近づいてきました。突然、私にプロポーズしてくる知らない男。 いえ、知った顔ではありました。学園の制服を着ています。 私はドレスですが、同級生の平民でした。 困ります。

悪妻と噂の彼女は、前世を思い出したら吹っ切れた

下菊みこと
恋愛
自分のために生きると決めたら早かった。 小説家になろう様でも投稿しています。

目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました

歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。 卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。 理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。 …と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。 全二話で完結します、予約投稿済み

愛されヒロインの姉と、眼中外の妹のわたし

香月文香
恋愛
わが国の騎士団の精鋭二人が、治癒士の少女マリアンテを中心とする三角関係を作っているというのは、王宮では当然の常識だった。  治癒士、マリアンテ・リリベルは十八歳。容貌可憐な心優しい少女で、いつもにこやかな笑顔で周囲を癒す人気者。  そんな彼女を巡る男はヨシュア・カレンデュラとハル・シオニア。  二人とも騎士団の「双璧」と呼ばれる優秀な騎士で、ヨシュアは堅物、ハルは軽薄と気質は真逆だったが、女の好みは同じだった。  これは見目麗しい男女の三角関係の物語――ではなく。  そのかたわらで、誰の眼中にも入らない妹のわたしの物語だ。 ※他サイトにも投稿しています

処理中です...