15 / 72
14.王妃
しおりを挟む
「それに、わたしは即位をするが、国王である時間はそう長くない」
「えっ……?」
「弟のエリーストに王位を譲る予定だ。だが、エリーストはまだ5歳と幼い。ゆえに、臨時で国王になるようなものでな。だから、あなたが王妃である期間も短くなるだろう。そもそも、わたしは王族の純血種ではない。だが、弟のエリーストは違う。彼は純血の王族なので……王太后の子供だからな。やつが即位出来る年齢まで、わたしが仮に即位をするというだけなんだ」
その言葉に軽く首を傾げると、ランバルトが「この国では即位には年齢制限があるんです」と付け加えた。どうやら最小でも10歳以上にならなければ、国王にはなれないのだと言う。
「エリーストの即位まで今から5年だ。5年間。少しだけ長いが、協力していただけたらと思う」
エレインは再び「ううん」と軽く唸った。なるほど、そうなるとまた話は別かもしれない。国王の側室となった場合、その国王が退位した時にどうなるのか少しばかり怪しいと思える。だが、王妃という立場であれば、アルフォンスが退位をした後もそれなりに保証をされるのではないかと思ったからだ。が、そこまで考えてから「余計なところばかり計算高いな」とエレインは自分に呆れてしまった。
「少し、考えさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだ。一日でよいだろうか?」
「性急ですね」
「あなたさえ了承してくれれば、戴冠式と同時に結婚式もしてしまいたいのでな。言っただろう。終戦の条約は早いうちがいい」
「ええ? 戴冠式と同時に?」
「ああ」
当たり前のようにうなずくアルフォンス。戴冠式は十日と少し後と聞いたが。そんな早急に結婚式まで行うなんて、そんなことが出来るわけがない、とエレインは困ってランバルトを見る。が、彼の口からはとんでもない言葉が出た。
「あのですね……もう明日、明後日には各所に招待状を出す準備まで終えているのです。戴冠式の出席依頼と同時に出したいので……その後の、お披露目の宴は……故国王のことを考えまして、また後日開催になるので猶予があるのですが……」
故国王のことを考えたら、婚姻自体もう少し後にするべきではないのか。それは困る……とエレインが口元を歪めると、アルフォンスはにやりと笑った。
「仕方ないだろう。早く終戦をしたいのだ、こちらも、ガリアナ王国も。それはわかるな? それに合わせてあなたのドレスを急ぎでしつらえなければいけない。だから、明日までしか時間は与えられない」
「……わかりました」
「うん。では、明日の夜また来る。それまでもう少し体を休めていてくれ」
そう言ってアルフォンスは立ち上がり、さっさと部屋から出て行こうとした。それを「あ」とエレインは止める。
「何か?」
「お願いが2つございます」
「なんだ?」
「ひとつは、これの鍵を探していただければと思うのですが……故マリエン国王がお持ちのはずだったのですけれど」
そう言ってエレインはブレスレットを二人に見せる。覗き込んだ2人は、どちらも眉根を寄せた。
「天恵封じか。あのクソ兄貴、いらんことに金をかけやがって……」
アルフォンスは一目でそのブレスレットが何なのかを見抜いたようで、そう呟いた。彼が「クソ兄貴」などという言葉を使ったことにエレインは目を丸くしたが、ランバルトが横から「アルフォンス様。前線にいた時の、悪いお口が出ておりますよ」とたしなめる。
「ん……わかった。探しておこう」
「このブレスレットを外しても、良いでしょうか?」
「ああ、問題ない。あなたの力を封じる必要はどこにもないからな」
そのアルフォンスの言葉に、ほっとするエレイン。
「あと、もう1つ……可能であれば、剣を持たせていただきたいのですが」
「剣?」
アルフォンスの眉間にしわが寄る。だが、その表情とはうって変わって「わかった」と簡単に彼はうなずいた。あまりにあっさりと許可をもらったため、エレインの方が驚かざるを得ない。
「よろしいのですか?」
「ああ。構わない。あなたは別にその剣を持って、ここから逃げ出すわけでもなんでもないだろうし」
「ですが……」
何かを聞かれると思っていたので、エレインは逆に戸惑う。それへ、アルフォンスは小さく笑った。
「あなたには剣が似合うからな。そう言われることを、あなたがどう思うのかはわからないが」
そう言って、アルフォンスは部屋を出て行った。彼の後ろから、机上に広げた書類をまとめたランバルトが、エレインに「失礼いたしました」と一礼をしてついていく。ようやく、エレインは「ふう……」とソファに深く座った。
解毒が終わっていない体は、疲れやすい。今の会話だけで、なんだかやたら疲れた。エレインは侍女を呼んで、茶を所望した。何にせよ、明日までそう時間はない。冷静にならなければ、と思う。
(ああ、そうか。国王が死んだことで、ちょっと気が緩んだんだな……)
答えなんて、最初から出ている。自分はまるで人質のような形で国境を越えてここに来たのだ。ならば、拒む必要はない。だが、確かに王妃として人の前に出なければいけないことは、人々からの視線を受けることを考えても苦痛だ。それに、貴族の夫人たちを呼んで茶会などもしなければいけないのではないか……そんな風に曖昧な自分の未来を考えても、今の時点ではあまりにもぼんやりとしており、漠然とした不安ばかりが心に影を落とす。
けれども、一つだけはっきりとわかることはある。それは、死したクリスティアンよりも、アルフォンスの方が彼女の人権を守ってくれるだろうということだ。それだけは、信頼が出来ると思う。
(アルフォンス様のことは、未だによくわからないが……悪い人ではない、と思う)
彼が先ほど「クソ兄貴」と口ぎたない言葉を発したこと。あれは、実のところ悪くなかった。ああ、そうだ。彼もまた前線にいたのだし、と思い出せば、互いにあの戦場を見て、人々の犠牲を見て、早く戦争を終わらせたいと互いに願いあったのだと、今ならば心が通じるような気がする。
――美しい、と言ったのだ――
不意に、彼の言葉が脳内に蘇る。侍女たちにも言われた。ランバルトにも言われた。けれども、どうだ。同じことを言われているのに、こんな風に思い出してしまうなんて。一体自分はどうしてしまったのか……エレインは瞳を閉じた。
(こんなことで心を乱して、甘えている場合ではない。まだ、わたしはこの国のことをよく知らない。この先、王妃となってしまったら、多くの人々と接するだろうし、もっと……もっと、傷つけられることも多くなるに違いない)
その覚悟が自分にはあるのだろうか。今、自分を囲んでくれている侍女たちは、まるで自分が戦場でマリエン王国の兵士を屠ったことを知らないかのように接してくれている。いや、もしかしたら彼女たちは知らないのかもしれない。が、それも時間の問題かもしれない。
もっと気を引き締めなければ。そう思いつつも、ちらりと「つらいな」と素直な気持ちも湧いてくる。
「いけない。体が弱っているから、心も弱っているんだ……」
そう呟き、彼女は再びベッドに戻って眠りについた。
「えっ……?」
「弟のエリーストに王位を譲る予定だ。だが、エリーストはまだ5歳と幼い。ゆえに、臨時で国王になるようなものでな。だから、あなたが王妃である期間も短くなるだろう。そもそも、わたしは王族の純血種ではない。だが、弟のエリーストは違う。彼は純血の王族なので……王太后の子供だからな。やつが即位出来る年齢まで、わたしが仮に即位をするというだけなんだ」
その言葉に軽く首を傾げると、ランバルトが「この国では即位には年齢制限があるんです」と付け加えた。どうやら最小でも10歳以上にならなければ、国王にはなれないのだと言う。
「エリーストの即位まで今から5年だ。5年間。少しだけ長いが、協力していただけたらと思う」
エレインは再び「ううん」と軽く唸った。なるほど、そうなるとまた話は別かもしれない。国王の側室となった場合、その国王が退位した時にどうなるのか少しばかり怪しいと思える。だが、王妃という立場であれば、アルフォンスが退位をした後もそれなりに保証をされるのではないかと思ったからだ。が、そこまで考えてから「余計なところばかり計算高いな」とエレインは自分に呆れてしまった。
「少し、考えさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだ。一日でよいだろうか?」
「性急ですね」
「あなたさえ了承してくれれば、戴冠式と同時に結婚式もしてしまいたいのでな。言っただろう。終戦の条約は早いうちがいい」
「ええ? 戴冠式と同時に?」
「ああ」
当たり前のようにうなずくアルフォンス。戴冠式は十日と少し後と聞いたが。そんな早急に結婚式まで行うなんて、そんなことが出来るわけがない、とエレインは困ってランバルトを見る。が、彼の口からはとんでもない言葉が出た。
「あのですね……もう明日、明後日には各所に招待状を出す準備まで終えているのです。戴冠式の出席依頼と同時に出したいので……その後の、お披露目の宴は……故国王のことを考えまして、また後日開催になるので猶予があるのですが……」
故国王のことを考えたら、婚姻自体もう少し後にするべきではないのか。それは困る……とエレインが口元を歪めると、アルフォンスはにやりと笑った。
「仕方ないだろう。早く終戦をしたいのだ、こちらも、ガリアナ王国も。それはわかるな? それに合わせてあなたのドレスを急ぎでしつらえなければいけない。だから、明日までしか時間は与えられない」
「……わかりました」
「うん。では、明日の夜また来る。それまでもう少し体を休めていてくれ」
そう言ってアルフォンスは立ち上がり、さっさと部屋から出て行こうとした。それを「あ」とエレインは止める。
「何か?」
「お願いが2つございます」
「なんだ?」
「ひとつは、これの鍵を探していただければと思うのですが……故マリエン国王がお持ちのはずだったのですけれど」
そう言ってエレインはブレスレットを二人に見せる。覗き込んだ2人は、どちらも眉根を寄せた。
「天恵封じか。あのクソ兄貴、いらんことに金をかけやがって……」
アルフォンスは一目でそのブレスレットが何なのかを見抜いたようで、そう呟いた。彼が「クソ兄貴」などという言葉を使ったことにエレインは目を丸くしたが、ランバルトが横から「アルフォンス様。前線にいた時の、悪いお口が出ておりますよ」とたしなめる。
「ん……わかった。探しておこう」
「このブレスレットを外しても、良いでしょうか?」
「ああ、問題ない。あなたの力を封じる必要はどこにもないからな」
そのアルフォンスの言葉に、ほっとするエレイン。
「あと、もう1つ……可能であれば、剣を持たせていただきたいのですが」
「剣?」
アルフォンスの眉間にしわが寄る。だが、その表情とはうって変わって「わかった」と簡単に彼はうなずいた。あまりにあっさりと許可をもらったため、エレインの方が驚かざるを得ない。
「よろしいのですか?」
「ああ。構わない。あなたは別にその剣を持って、ここから逃げ出すわけでもなんでもないだろうし」
「ですが……」
何かを聞かれると思っていたので、エレインは逆に戸惑う。それへ、アルフォンスは小さく笑った。
「あなたには剣が似合うからな。そう言われることを、あなたがどう思うのかはわからないが」
そう言って、アルフォンスは部屋を出て行った。彼の後ろから、机上に広げた書類をまとめたランバルトが、エレインに「失礼いたしました」と一礼をしてついていく。ようやく、エレインは「ふう……」とソファに深く座った。
解毒が終わっていない体は、疲れやすい。今の会話だけで、なんだかやたら疲れた。エレインは侍女を呼んで、茶を所望した。何にせよ、明日までそう時間はない。冷静にならなければ、と思う。
(ああ、そうか。国王が死んだことで、ちょっと気が緩んだんだな……)
答えなんて、最初から出ている。自分はまるで人質のような形で国境を越えてここに来たのだ。ならば、拒む必要はない。だが、確かに王妃として人の前に出なければいけないことは、人々からの視線を受けることを考えても苦痛だ。それに、貴族の夫人たちを呼んで茶会などもしなければいけないのではないか……そんな風に曖昧な自分の未来を考えても、今の時点ではあまりにもぼんやりとしており、漠然とした不安ばかりが心に影を落とす。
けれども、一つだけはっきりとわかることはある。それは、死したクリスティアンよりも、アルフォンスの方が彼女の人権を守ってくれるだろうということだ。それだけは、信頼が出来ると思う。
(アルフォンス様のことは、未だによくわからないが……悪い人ではない、と思う)
彼が先ほど「クソ兄貴」と口ぎたない言葉を発したこと。あれは、実のところ悪くなかった。ああ、そうだ。彼もまた前線にいたのだし、と思い出せば、互いにあの戦場を見て、人々の犠牲を見て、早く戦争を終わらせたいと互いに願いあったのだと、今ならば心が通じるような気がする。
――美しい、と言ったのだ――
不意に、彼の言葉が脳内に蘇る。侍女たちにも言われた。ランバルトにも言われた。けれども、どうだ。同じことを言われているのに、こんな風に思い出してしまうなんて。一体自分はどうしてしまったのか……エレインは瞳を閉じた。
(こんなことで心を乱して、甘えている場合ではない。まだ、わたしはこの国のことをよく知らない。この先、王妃となってしまったら、多くの人々と接するだろうし、もっと……もっと、傷つけられることも多くなるに違いない)
その覚悟が自分にはあるのだろうか。今、自分を囲んでくれている侍女たちは、まるで自分が戦場でマリエン王国の兵士を屠ったことを知らないかのように接してくれている。いや、もしかしたら彼女たちは知らないのかもしれない。が、それも時間の問題かもしれない。
もっと気を引き締めなければ。そう思いつつも、ちらりと「つらいな」と素直な気持ちも湧いてくる。
「いけない。体が弱っているから、心も弱っているんだ……」
そう呟き、彼女は再びベッドに戻って眠りについた。
18
あなたにおすすめの小説
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる
マチバリ
恋愛
貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。
数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。
書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~
双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。
なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。
※小説家になろうでも掲載中。
※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。
異世界シンママ ~モブ顔シングルマザーと銀獅子将軍~【完結】
多摩ゆら
恋愛
「神様お星様。モブ顔アラサーバツイチ子持ちにドッキリイベントは望んでません!」
シングルマザーのケイは、娘のココと共にオケアノスという国に異世界転移してしまう。助けてくれたのは、銀獅子将軍と呼ばれるヴォルク侯爵。
異世界での仕事と子育てに奔走するシンママ介護士と、激渋イケオジ将軍との間に恋愛は成立するのか!?
・同じ世界観の新作「未婚のギャル母は堅物眼鏡を翻弄する」連載中!
・表紙イラストは蒼獅郎様、タイトルロゴは猫埜かきあげ様に制作していただきました。画像・文章ともAI学習禁止。
・ファンタジー世界ですが不思議要素はありません。
・※マークの話には性描写を含みます。苦手な方は読み飛ばしていただいても本筋に影響はありません。
・エブリスタにて恋愛ファンタジートレンドランキング1位獲得
【完結】男装令嬢、深い事情により夜だけ王弟殿下の恋人を演じさせられる
千堂みくま
恋愛
ある事情のため男として生きる伯爵令嬢ルルシェ。彼女の望みはただ一つ、父親の跡を継いで領主となること――だが何故か王弟であるイグニス王子に気に入られ、彼の側近として長いあいだ仕えてきた。
女嫌いの王子はなかなか結婚してくれず、彼の結婚を機に領地へ帰りたいルルシェはやきもきしている。しかし、ある日とうとう些細なことが切っ掛けとなり、イグニスに女だとバレてしまった。
王子は性別の秘密を守る代わりに「俺の女嫌いが治るように協力しろ」と持ちかけてきて、夜だけ彼の恋人を演じる事になったのだが……。
○ニブい男装令嬢と不器用な王子が恋をする物語。○Rシーンには※印あり。
[男装令嬢は伯爵家を継ぎたい!]の改稿版です。
ムーンライトでも公開中。
【R18】熱い夜の相手は王太子!? ~婚約者だと告げられましたが、記憶がございません~
世界のボボブラ汁(エロル)
恋愛
激しい夜を過ごしたあと、私は気づいてしまった。
──え……この方、誰?
相手は王太子で、しかも私の婚約者だという。
けれど私は、自分の名前すら思い出せない。
訳も分からず散った純潔、家族や自分の姿への違和感──混乱する私に追い打ちをかけるように、親友(?)が告げた。
「あなた、わたくしのお兄様と恋人同士だったのよ」
……え、私、恋人がいたのに王太子とベッドを共に!?
しかも王太子も恋人も、社交界を騒がすモテ男子。
もしかして、そのせいで私は命を狙われている?
公爵令嬢ベアトリス(?)が記憶を取り戻した先に待つのは── 愛か、陰謀か、それとも破滅か。
全米がハラハラする宮廷恋愛ストーリー……になっていてほしいですね!
※本作品はR18表現があります、ご注意ください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
下賜されまして ~戦場の餓鬼と呼ばれた軍人との甘い日々~
星森
恋愛
王宮から突然嫁がされた18歳の少女・ソフィアは、冷たい風の吹く屋敷へと降り立つ。迎えたのは、無愛想で人嫌いな騎士爵グラッド・エルグレイム。金貨の袋を渡され「好きにしろ」と言われた彼女は、侍女も使用人もいない屋敷で孤独な生活を始める。
王宮での優雅な日々とは一転、自分の髪を切り、服を整え、料理を学びながら、ソフィアは少しずつ「夫人」としての自立を模索していく。だが、辻馬車での盗難事件や料理の失敗、そして過労による倒れ込みなど、試練は次々と彼女を襲う。
そんな中、無口なグラッドの態度にも少しずつ変化が現れ始める。謝罪とも言えない金貨の袋、静かな気遣い、そして彼女の倒れた姿に見せた焦り。距離のあった二人の間に、わずかな波紋が広がっていく。
これは、王宮の寵姫から孤独な夫人へと変わる少女が、自らの手で居場所を築いていく物語。冷たい屋敷に灯る、静かな希望の光。
⚠️本作はAIとの共同製作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる