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22. 『あったかくて、せつなくて──でも、うれしい』
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「るか~!おきて~!イベントの日だよ~!」
朝からユリウスくんの声が、お屋敷の外から響いた。
ミミルをぎゅっと抱いて、おふとんの中でぼくはごろごろする。
(きょうは“園内ミニフェス”っていうんだっけ)
(たのしみだけど……すこし、ざわざわする)
だって最近、みんなの“目”がちょっとだけ変わった気がするから。
◇
園に着くと、色とりどりの飾りつけがされていた。
園庭のテントには、みんながつくったお菓子や小物が並んでる。
「ルカ~!こっちこっち!」
「ルカには、ぼくのクッキーがいちばん似合うと思って!」
「オレの焼いたのも見ろよ!熱量がちげーんだよ!」
「……ルカくんの手を、ぼくが拭きます」
「「「「いや俺が!!!」」」」
ぼくは小さく笑って、ミミルを抱きなおす。
(……なんか、にぎやか。うれしい)
(でも……ちょっとだけ、くすぐったい)
◇
午後の「おはなし会」で。
ディノくんが、みんなの前でつくった紙芝居を読んだ。
──『ちいさなひかりと、まほうのうさぎ』
それは、“ちいさな光”が世界をやさしく照らす物語。
そしてその光が、誰かの心を変えていく、ってお話。
(……あれ、これって……)
お話の中に出てくる子が、ミミルを持ってた。
読んでるディノくんの声が、ふるえていた。
「……このひかりを、誰にも渡したくないって思った。でも、それじゃだめなんだって……“ひかり”は、みんなのものだから……」
そのとき、
少し離れた席にいたユリウスくんが、静かに目を伏せたのが見えた。
◇
夕方。イベントの終わり。
ルカはひとり、園のすみっこの芝に座って、空を見ていた。
ミミルを抱いたまま、ぽつりとつぶやく。
「みんなが……ぼくを、だいすきって思ってくれるのは、うれしいの」
「でも、ぼくが“だれかのもの”になったら……きっと、だれかが泣いちゃう気がするんだ」
ミミルが光る。
──ぽわっ、とやわらかく。
「だからぼく、“みんなの”ルカでいたいな。……わがまま、かな?」
ミミルは、小さくぴこりと反応して、それを肯定するようにまた光った。
◇
その夜の魔法カレンダーには、こう書かれていた。
『誰かを選ばないことは、
誰もを傷つけない選択かもしれない。
でも、それは とても勇気がいること──』
──園の中で、ひとりの少年(ユリウス)がその言葉を見て、そっと目を閉じた。
「……ああ、そうか。ルカ様は……最初から、誰のものにもならないって、そういう人なんだ」
でも、だからこそ──
好きで、たまらない。
朝からユリウスくんの声が、お屋敷の外から響いた。
ミミルをぎゅっと抱いて、おふとんの中でぼくはごろごろする。
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◇
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「……ルカくんの手を、ぼくが拭きます」
「「「「いや俺が!!!」」」」
ぼくは小さく笑って、ミミルを抱きなおす。
(……なんか、にぎやか。うれしい)
(でも……ちょっとだけ、くすぐったい)
◇
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(……あれ、これって……)
お話の中に出てくる子が、ミミルを持ってた。
読んでるディノくんの声が、ふるえていた。
「……このひかりを、誰にも渡したくないって思った。でも、それじゃだめなんだって……“ひかり”は、みんなのものだから……」
そのとき、
少し離れた席にいたユリウスくんが、静かに目を伏せたのが見えた。
◇
夕方。イベントの終わり。
ルカはひとり、園のすみっこの芝に座って、空を見ていた。
ミミルを抱いたまま、ぽつりとつぶやく。
「みんなが……ぼくを、だいすきって思ってくれるのは、うれしいの」
「でも、ぼくが“だれかのもの”になったら……きっと、だれかが泣いちゃう気がするんだ」
ミミルが光る。
──ぽわっ、とやわらかく。
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「……ああ、そうか。ルカ様は……最初から、誰のものにもならないって、そういう人なんだ」
でも、だからこそ──
好きで、たまらない。
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