この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜

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33. 『おなか、いたいの……いたいの、どこにいくの……?』

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朝──。

「う……ぅ……」

目が覚めると、なぜかおなかがキリキリしていた。
痛い……けど、熱はない。風邪でもなさそう。

 

ミミルを抱きしめて丸くなったまま、なんとか支度を終え、園に向かったけれど──

 

「……ルカ、顔色が悪い……!」

園に着いた瞬間、ユリウスくんが一番に気づいた。

 

「え、ちょっと!? 先生!!」
「ルカくんが……ルカくんが……!」
「ルカがつらそうな顔なんて、ぼく初めて見た……!!」
「誰か、回復魔法を──いや、それより医療班を!!」

 

……あれよあれよという間に、
先生、園長、園医、街の魔導師団──
気づけば園の中が“国家レベルの騒ぎ”になっていた。

 

 



 

「ルカ様の腹部の魔力が、一部滞留しています!これは……!」
「高密度な魔力が、内臓に負担をかけて……!?」
「成長期にありがちな“魔力の器の過成長”かと……!」

 

……専門用語が飛び交うなか、
ぼくはベッドの上でミミルをぎゅっと抱いて、ただただうずくまっていた。

 

パパとママがすぐに駆けつけてくれた。

 

「……誰だ。ルカに無理をさせたやつは……!!」
「おまえだろ、レオン」
「なんでぼく!? ちがうもん!!」
「でも……ルカ様、いつも無理してるように見える……」
「ちがう!ルカは天使だ!天使に負担をかけるな!!」

 

……みんな、パニックになりすぎ。

 

 



 

結局、おなかの痛みは数時間で治まった。

お医者さんが言うには──

「魔力量が異常に多いルカ様の身体が、
 まだ成長しきっていない“器”に魔力をうまく収めきれず、
 一時的に内側から圧迫されたもの」とのこと。

 

……なるほど。
チートすぎると、こういうこともあるのか。

 

 



 

「ごめんね……みんなに心配かけちゃった」

帰り道、みんなにそう謝ると──

 

「ごめんじゃない!」
「ルカは、もっと甘えていいの!」
「そう!僕らはルカ様の“健康管理部隊”なんだから!」
「ていうか、魔力量のチートすぎ問題、どうにかしないと……」

 

……なんだそれ。

でも、みんながそばにいてくれて、すごく、あたたかかった。

 

 



 

夜。ベッドでミミルを抱いて、空を見上げた。

「……ミミル、いたいの、どこにいったんだろうね」

ミミルは、ほわっと光る。

きっと、みんなのやさしさが、いたいのを全部持ってってくれたんだ。

 

 



 

魔法カレンダーの言葉。

『つらいとき、だれかが気づいてくれる。
 それだけで、心は少しだけ、やわらかくなる。』

 

 

──この日を境に、「ルカ様の魔力量についての研究」が国家プロジェクトとして本格始動した。

 
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