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第13話
しおりを挟む子息と令嬢は共に、どちらも罪を犯した時間で止まったまま、神に赦される日を夢見る。
自分の止まった時計の針が前へと進む日がいつか来ると信じながら……
「「「何をしても許される」」」
確かにその時期はあります。
まだ善悪を知らぬ、神の子として見えない天使の羽をつけたままの幼子なら。
七歳の誕生日に羽を失い、天に帰ることができなくなった神の子は、人間の身になった時点で神の子の権限を失い、人間の法律に従うのですから。
ただ、『神の愛し子』という存在がいる。
天使の羽を残したまま七歳を迎えた子どもがそう。
神は聞くの「天に帰るか?」と。
だからこう答えたわ「七歳まで育てていただいた恩があります。家族を愛していますわ」と。
天使の身でありながら人間として生きる私は……人間のちっぽけな国の王になれない王子より尊い存在なのよ。
私のことは貴族の成人はご存知でしたわ。
それなのに、なぜ忘れたのかしら?
そのせいで、あなた方は永遠に罪を償うことになりましたのに。
ご両親もどこかで罪を償っているのでしょうね。
ああ、ご安心くださいませ。
罪を犯していない貴族はマクベス王国が滅んだ後も貴族として残りましたわ。
仕える国がかわりましたけどね。
まあ、そんなに怯えた目で見ないで下さいな。
私はその立場を悪用して命令など致しませんわよ。
報復?
そんな魂を穢すような愚かなこと、いたしませんわ。
ただひとつお願いが許されるのでしたら…………私の望む素材の納品を、可及的速やかにお願いしますわね。
天使に冤罪をかけた罪深き皆々様?
(了)
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