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第5部 ギウリーク動乱篇~ミトラへの道
第158話 仕掛け屋と銀雷の魔女
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「来たのかい?」
ギンは、生真面目そうなその女の顔を、じっと見つめた。
まだ娘と言ってもいい。事実、彼女はまだランゴバルドの冒険者学校の学生のはずだ。
若く、未成熟で、真面目で、およそ争いごとは忌避するタイプ。
だが、それがいいのだ。
常習的に人を殺める者は、体に血の匂いが染み付いてしまう。この女はそうはならないだろう。
殺せる技を持っていても殺すために技を出したことがない。
「この前のお話しに興味があるなら、正午に黒船通りの『有楽屋』を訪ねるように、伝言をいただきました。」
「で、来た。と言うことは決心がついた、とそう言うことでいいのかね?」
「いいえ。」ドロシーはゆったりと笑った。「あくまで『興味がある』程度です。」
「ジウルやご隠居、クローディア公は?」
「クローディア陛下とアウデリアさまは、この地を治めるエステル伯爵の屋敷に行かれました。お付きのへんなトーガの方もご一緒ですね。
ご隠居は、調べたいことがあるって、ロクさんたちと一緒に別行動。」
「あのトーガの兄さんはなにものかね?」
ギンは、ゆっくり尋ねた。
「ああ、あれは変なトーガのひととおぼえておけば充分でしょう。」
「ふうん。」
うろんな顔で、ギンはドロシーを眺めた。ドロシーは涼しい顔で目をそらした。
そのまま、視線が店内を一周した。
「このお店って営業はしてないんですか?」
元は酒場か食堂だったのだろう。
椅子やテーブルはそのままで、あまりひどくは汚れていない。だが、部屋にすみに積もったほこりは、ここがしばらく使われていないことを示していた。
「知ってるものしかこないよ。ここは、それぞれの街にあるつなぎの場所のひとつ、だ。」
ギンの連れ合い、リクが、若い女を連れて入ってきた。
「つなぎ屋のダダル。」
「見慣れない顔がいるね。」
若い女は闊達に言った。
手に文庫をさげている。
西域の大都市には珍しくない。書店で売るにはいささか度が過ぎる猥褻本を貸本として貸し出して、また回収して回る。そんな生業のものに見えた。
ランゴバルドにももちろん、いる。そして若い女性が「それ」をしていることになんの意味もないと考えるほど、ドロシーは子供でもなかった。
「うちの新人だよ。ドロシー。」
「あ、そうなの。」
気軽に、貸本屋は、ドロシーの手を叩いた。
「よろしくね、ドロシー。最後は惨めにくたばるんだけど、それまではとっても楽しく過ごせるわよ。」
そう言って、みなに座るように促した。
「師匠とリクさんに来てもらえるとは思わなかった。」
そう言って、頭を下げる。
「いや、礼には及ばないよ。ミトラへの途中さね。いろいろと厄介事に巻き込まれてね。」
「この度の『お題』なのですが」
「ちょっと」
ドロシーは手をあげた。
「いきなりお仕事のお話ならわたしは、帰ります。まだ、ご一緒に仕事をすると決めたわけではないので。」
貸本屋のダダルは、ギンとリクを見た。
ふたりが頷くのを見てから、彼女も頷いた。
「・・・わかった。だが、ここらは若い女の子ひとりじゃ、ぶっそうなところだ。宿までわたしが送るから、入り口のあたりで、少し待っていてもらえるかな?」
ドロシーは言われた通りにした。
ランゴバルドは、田舎から出てきた者たち、例えば、ルトなどに言わせると「思い描いていた西域そのもの」だという。
機会馬の馬車が走り、電気による灯りが一般の家庭にまで普及し、上水道、下水道がある。
一般の市民も使える博物館や美術館があり、無数の学校が識字率を高めている。なかには冒険者学校のように、無償で貧民や地方からの流れ者を受け入れてくれるところまであるのだ。
それに比べるとオーベルの街はだいぶ見劣りするようだった。
街路は狭く、また塵芥だらけ、道を行くひとびとはどこか荒んでいて、冒険者ギルトからここまでで、ドロシーは倒れて動かない、おそらくは死体となったものを2人は見た。
30分ほどもまっただろうか。
ダダルはひとりで上がってきた。
「さて、行こう。ギンとリクは別の出口から出たよ。あとであんたにも連絡するってさ。」
そう言ってあるき出す。
ドロシーもあわててあとを追いかけた。
「あらためて、挨拶するけど、わたしはダダルっていう貸本屋だ。表の稼業ってやつね。」
笑った顔は、ほがらかで少年のようだった。
「自分じゃ、仕掛はしない。依頼人とのつなぎ役なんだ。育ての親がそんなことをやっててね。3年まえにくたばってからは、あとを継いでいる。」
「ダダルさん、わたしはギンさんに言われて、話をききにきただけなんです。あまりそちらの内情は・・・」
「ああ、わかってるわかってる。」
ダダルは手を振った。
「お師匠さんは、なし崩しに依頼内容をきかせて、無理やり仲間にしちまおうって魂胆のようだったけど、わたしは反対だ。そんな風に稼業にはいったやつはあとで裏切る。
あんたは男もいるんだろ?」
はあ。
と、ドロシーは答えた。
その首筋に、ダダルが鼻を近づけた。
「匂いがする。昨夜もかわいがってもらったんだね? リクからきいてる。凄腕の拳法使いと出来てるんだって?」
ドロシーは赤面した。アキルとオルガは宿に残っていたが、彼女たちに、自分の痴態を見られたと思うといっしょにいるのが気恥ずかしかった。
伝言にのって、外出した理由のひとつにはそんなこともあった。
そこは裏路地で人通りは見えない。
ダダルが、ドロシーの胸元に鼻をつっこむように抱きついた。
「ここも。ここも。ここも舐められたんだよね? ねえ、どんな感じだった? 相手の男はいくつくらい。やっぱり筋肉とかすごいのかな、どんなふうにあなたを」
ザクっと短剣の先が氷を砕く音がした。
ドロシーの胸の下に差し込まれようとしたダダルの短剣は、氷の鎧に阻まれた。ドロシーに掴まれた、短剣を握るその手がみるみる凍結していく。
苦し紛れにダダルはドロシーの膝を蹴飛ばそうとしたが、ドロシーは軽く軸足を払った。転倒するついでにつかんだ手をひねって肩をはずしてやる。
苦悶の声をあげて、ダダルは路上に蹲った。
「いい腕だね。」
青ざめた顔に苦悶の脂汗をにじませながら、ダダルは笑った。
短剣を握った腕は、指先からひじまでが氷に覆われて、さらに肩をはずされている。
「言っとくが、お師匠さんとリクさんは関係ないよ。わたしの独断だ。わたしらは、所詮、ワルだ。秘密を知っちまったものはひとりでも少ないほうがいい。」
「わたしは、仕掛け屋とことを構えるつもりは、ない。」
ドロシーの身体は、本当の強者を相手にしたときのような甘い疼きを伝えてこない。この相手に「殺されたい」でも「殺されたくない」。そんな矛盾する気持ちが自分自身を痛めつけるような技の行使を可能にするのだ。ダダルは・・・それではない。
「わたしが、自分のこれからの身の振り方に悩んでいるのは事実だけど、だれかに強制されるのはお断りよ。」
「言うことは立派だが、どうだかね。」
よろよろとダダルは立ち上がった。
「自分の師匠に閨の相手まで勤めさせられているわけだろ? 言ってやろうか。あんたは被虐趣味があるんだよ。端正に取り繕った自分をぶち壊されることに快感を感じるのさ。」
「まあ、そうかも。」
平然と頷いたので、ダダルは鼻白んだ。
「まあ、それは性癖の問題であって、ひとにとやかく言われる必要はないと思う。
わたしが、ギンさんたちの話を聞きたいと思ったのは、わたしの師匠、ジウル・ボルテックがやろうとしている無駄な大活劇を止めたいと思ったから。
わたしは、あれとは別になんというか。」
(今度こそ、ドロシーは真っ赤になった)
「想い人がいて、そのひとならもっと最小限の破壊で、ぜんぶをおさめたと思うから。あとで知られたときにベストを尽くしたって胸をはれるようにね。」
ギンは、生真面目そうなその女の顔を、じっと見つめた。
まだ娘と言ってもいい。事実、彼女はまだランゴバルドの冒険者学校の学生のはずだ。
若く、未成熟で、真面目で、およそ争いごとは忌避するタイプ。
だが、それがいいのだ。
常習的に人を殺める者は、体に血の匂いが染み付いてしまう。この女はそうはならないだろう。
殺せる技を持っていても殺すために技を出したことがない。
「この前のお話しに興味があるなら、正午に黒船通りの『有楽屋』を訪ねるように、伝言をいただきました。」
「で、来た。と言うことは決心がついた、とそう言うことでいいのかね?」
「いいえ。」ドロシーはゆったりと笑った。「あくまで『興味がある』程度です。」
「ジウルやご隠居、クローディア公は?」
「クローディア陛下とアウデリアさまは、この地を治めるエステル伯爵の屋敷に行かれました。お付きのへんなトーガの方もご一緒ですね。
ご隠居は、調べたいことがあるって、ロクさんたちと一緒に別行動。」
「あのトーガの兄さんはなにものかね?」
ギンは、ゆっくり尋ねた。
「ああ、あれは変なトーガのひととおぼえておけば充分でしょう。」
「ふうん。」
うろんな顔で、ギンはドロシーを眺めた。ドロシーは涼しい顔で目をそらした。
そのまま、視線が店内を一周した。
「このお店って営業はしてないんですか?」
元は酒場か食堂だったのだろう。
椅子やテーブルはそのままで、あまりひどくは汚れていない。だが、部屋にすみに積もったほこりは、ここがしばらく使われていないことを示していた。
「知ってるものしかこないよ。ここは、それぞれの街にあるつなぎの場所のひとつ、だ。」
ギンの連れ合い、リクが、若い女を連れて入ってきた。
「つなぎ屋のダダル。」
「見慣れない顔がいるね。」
若い女は闊達に言った。
手に文庫をさげている。
西域の大都市には珍しくない。書店で売るにはいささか度が過ぎる猥褻本を貸本として貸し出して、また回収して回る。そんな生業のものに見えた。
ランゴバルドにももちろん、いる。そして若い女性が「それ」をしていることになんの意味もないと考えるほど、ドロシーは子供でもなかった。
「うちの新人だよ。ドロシー。」
「あ、そうなの。」
気軽に、貸本屋は、ドロシーの手を叩いた。
「よろしくね、ドロシー。最後は惨めにくたばるんだけど、それまではとっても楽しく過ごせるわよ。」
そう言って、みなに座るように促した。
「師匠とリクさんに来てもらえるとは思わなかった。」
そう言って、頭を下げる。
「いや、礼には及ばないよ。ミトラへの途中さね。いろいろと厄介事に巻き込まれてね。」
「この度の『お題』なのですが」
「ちょっと」
ドロシーは手をあげた。
「いきなりお仕事のお話ならわたしは、帰ります。まだ、ご一緒に仕事をすると決めたわけではないので。」
貸本屋のダダルは、ギンとリクを見た。
ふたりが頷くのを見てから、彼女も頷いた。
「・・・わかった。だが、ここらは若い女の子ひとりじゃ、ぶっそうなところだ。宿までわたしが送るから、入り口のあたりで、少し待っていてもらえるかな?」
ドロシーは言われた通りにした。
ランゴバルドは、田舎から出てきた者たち、例えば、ルトなどに言わせると「思い描いていた西域そのもの」だという。
機会馬の馬車が走り、電気による灯りが一般の家庭にまで普及し、上水道、下水道がある。
一般の市民も使える博物館や美術館があり、無数の学校が識字率を高めている。なかには冒険者学校のように、無償で貧民や地方からの流れ者を受け入れてくれるところまであるのだ。
それに比べるとオーベルの街はだいぶ見劣りするようだった。
街路は狭く、また塵芥だらけ、道を行くひとびとはどこか荒んでいて、冒険者ギルトからここまでで、ドロシーは倒れて動かない、おそらくは死体となったものを2人は見た。
30分ほどもまっただろうか。
ダダルはひとりで上がってきた。
「さて、行こう。ギンとリクは別の出口から出たよ。あとであんたにも連絡するってさ。」
そう言ってあるき出す。
ドロシーもあわててあとを追いかけた。
「あらためて、挨拶するけど、わたしはダダルっていう貸本屋だ。表の稼業ってやつね。」
笑った顔は、ほがらかで少年のようだった。
「自分じゃ、仕掛はしない。依頼人とのつなぎ役なんだ。育ての親がそんなことをやっててね。3年まえにくたばってからは、あとを継いでいる。」
「ダダルさん、わたしはギンさんに言われて、話をききにきただけなんです。あまりそちらの内情は・・・」
「ああ、わかってるわかってる。」
ダダルは手を振った。
「お師匠さんは、なし崩しに依頼内容をきかせて、無理やり仲間にしちまおうって魂胆のようだったけど、わたしは反対だ。そんな風に稼業にはいったやつはあとで裏切る。
あんたは男もいるんだろ?」
はあ。
と、ドロシーは答えた。
その首筋に、ダダルが鼻を近づけた。
「匂いがする。昨夜もかわいがってもらったんだね? リクからきいてる。凄腕の拳法使いと出来てるんだって?」
ドロシーは赤面した。アキルとオルガは宿に残っていたが、彼女たちに、自分の痴態を見られたと思うといっしょにいるのが気恥ずかしかった。
伝言にのって、外出した理由のひとつにはそんなこともあった。
そこは裏路地で人通りは見えない。
ダダルが、ドロシーの胸元に鼻をつっこむように抱きついた。
「ここも。ここも。ここも舐められたんだよね? ねえ、どんな感じだった? 相手の男はいくつくらい。やっぱり筋肉とかすごいのかな、どんなふうにあなたを」
ザクっと短剣の先が氷を砕く音がした。
ドロシーの胸の下に差し込まれようとしたダダルの短剣は、氷の鎧に阻まれた。ドロシーに掴まれた、短剣を握るその手がみるみる凍結していく。
苦し紛れにダダルはドロシーの膝を蹴飛ばそうとしたが、ドロシーは軽く軸足を払った。転倒するついでにつかんだ手をひねって肩をはずしてやる。
苦悶の声をあげて、ダダルは路上に蹲った。
「いい腕だね。」
青ざめた顔に苦悶の脂汗をにじませながら、ダダルは笑った。
短剣を握った腕は、指先からひじまでが氷に覆われて、さらに肩をはずされている。
「言っとくが、お師匠さんとリクさんは関係ないよ。わたしの独断だ。わたしらは、所詮、ワルだ。秘密を知っちまったものはひとりでも少ないほうがいい。」
「わたしは、仕掛け屋とことを構えるつもりは、ない。」
ドロシーの身体は、本当の強者を相手にしたときのような甘い疼きを伝えてこない。この相手に「殺されたい」でも「殺されたくない」。そんな矛盾する気持ちが自分自身を痛めつけるような技の行使を可能にするのだ。ダダルは・・・それではない。
「わたしが、自分のこれからの身の振り方に悩んでいるのは事実だけど、だれかに強制されるのはお断りよ。」
「言うことは立派だが、どうだかね。」
よろよろとダダルは立ち上がった。
「自分の師匠に閨の相手まで勤めさせられているわけだろ? 言ってやろうか。あんたは被虐趣味があるんだよ。端正に取り繕った自分をぶち壊されることに快感を感じるのさ。」
「まあ、そうかも。」
平然と頷いたので、ダダルは鼻白んだ。
「まあ、それは性癖の問題であって、ひとにとやかく言われる必要はないと思う。
わたしが、ギンさんたちの話を聞きたいと思ったのは、わたしの師匠、ジウル・ボルテックがやろうとしている無駄な大活劇を止めたいと思ったから。
わたしは、あれとは別になんというか。」
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