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第9部 道化師と世界の声
試合という名のなにか1
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試合場は、物見高い見物客が三々五々、集まってきている。
ドロシーが、今日、最後の挑戦者として、登場することは、もちろん事務方には知れているのだろう。
宣伝しなくても、ここを管轄する事務方には、当然、武道を志すものも多いのだろう。
謎めいた冒険者パーティ「踊る道化師」は、高い関心をもたれている。ドロシーには知る由もなかったが、見物するものは、いつもよりはるかに多い。
「内密な話」ならば、人気のない場所を選ぶだろうが、それでは、いるところを見られただけで、なにか秘密裏の話があったのだと、噂になってしまう。
そう、なりたくないというのが、ドロシーの希望だった。
ならば、カテリアのとった方法は悪くない。
はじめ!
の声がかかった瞬間、クロノの姿が消えた。
ミトラ真流“瞬き”。対戦者が姿を見失うほどの高速移動。
ドロシーは舌を巻く。
いかなる才能が、いかなる修行が、こんな技を可能にするのだろう。
つくづく、自分は才能がない。
真相吸血鬼ロウ=リンドの薫陶を受け、ジウルとともに技を磨いて、この程度である。
拳は岩も建材も砕かないし、蹴りは、多分鍛えた相手なら、ノーガードで耐えるだろう。
拳に炎を纏わせ、足をコーティングした氷を刃物とかえて、初めて成立するのが、ドロシーの戦い方だった。
そして、この試合においては、攻撃魔法は禁じられている。ドロシーはその体術のみで、戦うしかない。
だが対処はできる。“瞬き”の最中は、仕掛ける方も身体の制御は自由にならないのだ。
だから、“瞬き”を発動する直前の、相手の視線。筋肉の強張り、足の角度・・・・で、どこにどんな攻撃をしてくるかは、実はバレバレなのだよ、ワトソンくん。
と、ルトは以前、ドロシーに言っていた。
「ワトソンくん」が何者なのかはわからないが、よくわからない解説を得意げにするときの、「踊る道化師」内での流行りだった。
持ち込んだのは、異世界人のアキルだ。
ルトは、むしろ、対処しやすい技として、紹介していたが、ドロシーにとってはそんなことはない。ルトやロウはある程度、見きった上で、同様の速度で迎え打てるようだが、ドロシーには無理だ。
だが、どこから狙ってくるかは、だいたいわかる。どこを狙ってくるかも直前の視線で推察はできる。
だが、どんな攻撃なのかはわからない。
これは、あくまで実戦とは違う。
クロノが持っている剣も、刃のない練習用のものだ。
とはいえ。
“瞬きを使ったあと、その勢いで剣をふりまわすと、転倒の恐れがあるんだ。だから、まず足場を固めてから、突きに来ることが多い。”
ルトがかつて、語ってくれた言葉が脳裏を過ぎる。
予想した場所に、クロノのブーツが現れた瞬間、ドロシーは頭を下げて、クロノの胴体にタックルした。
動かないっ!
単に力が強いとか、体幹が強いとかではない。
存在そのものが違う。まるで、まるで。
そう昔読んだ勇者ものの、ヒーロー小説にあった概念。
「レベル」そのものが違うかのようだ。
ドロシーには、クロノの体がまるで、巨岩を抱きしめたように感じられた。
倒すつもりが倒された。
勇者が、腕関節を取りに来る。回転しながらのがれて、その顎に肘を打ち込んだが、ドロシーの腕がしびれた。
構わず、クロノはドロシーの足をとる。技術的には、あるいはドロシーのほうが上かもしれない。だが、力もスピードもはるかに、クロノが上。
転がされて、また関節を極めにくる。のがれる。
“我が旧友とともに、カザリームにいるそうだな?”
もつれ合いながら、クロノはささやく。この状態で!
いや、まさにそのつもりで、クロノとの試合を組んでもらったのだ。
今度は、足首を極めにくる。激痛が走るが、極まる前にのがれた。顎先をかすめるパンチを放つ。
直接にダメージを与えるのでなく、顎を回すことで、脳を揺らす打撃だ。これは、きいたようで、わずかにクロノがよろめいた。
喉に。みぞおちに。続けて突きを繰り出す。
効かないのは承知の上、打撃でやりあうと一瞬でもクロノが勘違いしてくれれば。
クロノの剣をかわしざまに、足を絡めて、クロノを倒す。今度はうまくいった。
“はい、もう半年になります。”
“なんのために!”
本当は、リウがフィオリナとの浮気を自ら罰するつもりで、ランゴバルドをはなれて、カザリーム行きを言い出したのに、ドロシーは巻き込まれたのだが、そこまで正直に話すつもりはない。
いや正直に話したら、かえって信用されないだろう。
“踊る道化師をクランとして組み直す過程で、一定以上のレベルをもつメンバーが必要になったのです。”
馬乗りになって、ドロシーは、クロノに打撃を加える。
場内がどよめいたが、まったく攻撃が通っていないことがわかるドロシーにとっては、勝手にしろという感じだ。
ドロシーの頭を抱え込むことで、打撃の嵐から、クロノは逃れようとした。
“同行したのは、わたしを含め『見習い』の者ばかりです。ロウさまやギムリウス、アモンの迷宮組は誰も参加してません。もちろん、リーダーのルトも。”
“それにしてはずいぶん、評判になってるようだぞ?”
互いに、上のポジションをとろうと転げ回りながら、クロノは囁いた。剣はわざとか手から離している。
“カザリーム市長の親族であるアシット・クロムウェルさんの知己を得ました。現地で強力なメンバーのスカウトにも成功しました。”
“スカウト? 誰を?”
“アシットさんの育てた魔道人形のベータ。それに、もとリウの部下だったマーリンさんとギムリウスの特異体デイクックです。”
“マーリン! 古の魔族軍団の幹部だったはずだぞ? いったいカザリームでなにをしてたんだ!?”
“マーリンさんは、迷宮のひとつの迷宮ヌシとなって、カザリームへの侵攻の準備を。デイクックは、階層主、ですかね。”
体の反りだけを使って、ドロシーは、クロノの体を跳ね上げた。わずかな隙間を利用して、肘と膝を打ち込む。ううむ。肘が、膝が。
むっちゃ痛い。これはヒビくらいはいったかもしれない。
“相変わらずだな、リウは!”
なんでそんなめちゃくちゃを、と言いかかったがクロノであるが、マーリンはもともとリウの忠実な部下。デイクックとかいう蜘蛛の特異体が、ギムリウスの創造物ならば、ギムリウスがメンバーとして参加している『踊る道化師』に従うのは、当たり前、実に筋が通っている。冒険者チームに魔王と神獣がいるのが、悪いのだ。
ドロシーが、今日、最後の挑戦者として、登場することは、もちろん事務方には知れているのだろう。
宣伝しなくても、ここを管轄する事務方には、当然、武道を志すものも多いのだろう。
謎めいた冒険者パーティ「踊る道化師」は、高い関心をもたれている。ドロシーには知る由もなかったが、見物するものは、いつもよりはるかに多い。
「内密な話」ならば、人気のない場所を選ぶだろうが、それでは、いるところを見られただけで、なにか秘密裏の話があったのだと、噂になってしまう。
そう、なりたくないというのが、ドロシーの希望だった。
ならば、カテリアのとった方法は悪くない。
はじめ!
の声がかかった瞬間、クロノの姿が消えた。
ミトラ真流“瞬き”。対戦者が姿を見失うほどの高速移動。
ドロシーは舌を巻く。
いかなる才能が、いかなる修行が、こんな技を可能にするのだろう。
つくづく、自分は才能がない。
真相吸血鬼ロウ=リンドの薫陶を受け、ジウルとともに技を磨いて、この程度である。
拳は岩も建材も砕かないし、蹴りは、多分鍛えた相手なら、ノーガードで耐えるだろう。
拳に炎を纏わせ、足をコーティングした氷を刃物とかえて、初めて成立するのが、ドロシーの戦い方だった。
そして、この試合においては、攻撃魔法は禁じられている。ドロシーはその体術のみで、戦うしかない。
だが対処はできる。“瞬き”の最中は、仕掛ける方も身体の制御は自由にならないのだ。
だから、“瞬き”を発動する直前の、相手の視線。筋肉の強張り、足の角度・・・・で、どこにどんな攻撃をしてくるかは、実はバレバレなのだよ、ワトソンくん。
と、ルトは以前、ドロシーに言っていた。
「ワトソンくん」が何者なのかはわからないが、よくわからない解説を得意げにするときの、「踊る道化師」内での流行りだった。
持ち込んだのは、異世界人のアキルだ。
ルトは、むしろ、対処しやすい技として、紹介していたが、ドロシーにとってはそんなことはない。ルトやロウはある程度、見きった上で、同様の速度で迎え打てるようだが、ドロシーには無理だ。
だが、どこから狙ってくるかは、だいたいわかる。どこを狙ってくるかも直前の視線で推察はできる。
だが、どんな攻撃なのかはわからない。
これは、あくまで実戦とは違う。
クロノが持っている剣も、刃のない練習用のものだ。
とはいえ。
“瞬きを使ったあと、その勢いで剣をふりまわすと、転倒の恐れがあるんだ。だから、まず足場を固めてから、突きに来ることが多い。”
ルトがかつて、語ってくれた言葉が脳裏を過ぎる。
予想した場所に、クロノのブーツが現れた瞬間、ドロシーは頭を下げて、クロノの胴体にタックルした。
動かないっ!
単に力が強いとか、体幹が強いとかではない。
存在そのものが違う。まるで、まるで。
そう昔読んだ勇者ものの、ヒーロー小説にあった概念。
「レベル」そのものが違うかのようだ。
ドロシーには、クロノの体がまるで、巨岩を抱きしめたように感じられた。
倒すつもりが倒された。
勇者が、腕関節を取りに来る。回転しながらのがれて、その顎に肘を打ち込んだが、ドロシーの腕がしびれた。
構わず、クロノはドロシーの足をとる。技術的には、あるいはドロシーのほうが上かもしれない。だが、力もスピードもはるかに、クロノが上。
転がされて、また関節を極めにくる。のがれる。
“我が旧友とともに、カザリームにいるそうだな?”
もつれ合いながら、クロノはささやく。この状態で!
いや、まさにそのつもりで、クロノとの試合を組んでもらったのだ。
今度は、足首を極めにくる。激痛が走るが、極まる前にのがれた。顎先をかすめるパンチを放つ。
直接にダメージを与えるのでなく、顎を回すことで、脳を揺らす打撃だ。これは、きいたようで、わずかにクロノがよろめいた。
喉に。みぞおちに。続けて突きを繰り出す。
効かないのは承知の上、打撃でやりあうと一瞬でもクロノが勘違いしてくれれば。
クロノの剣をかわしざまに、足を絡めて、クロノを倒す。今度はうまくいった。
“はい、もう半年になります。”
“なんのために!”
本当は、リウがフィオリナとの浮気を自ら罰するつもりで、ランゴバルドをはなれて、カザリーム行きを言い出したのに、ドロシーは巻き込まれたのだが、そこまで正直に話すつもりはない。
いや正直に話したら、かえって信用されないだろう。
“踊る道化師をクランとして組み直す過程で、一定以上のレベルをもつメンバーが必要になったのです。”
馬乗りになって、ドロシーは、クロノに打撃を加える。
場内がどよめいたが、まったく攻撃が通っていないことがわかるドロシーにとっては、勝手にしろという感じだ。
ドロシーの頭を抱え込むことで、打撃の嵐から、クロノは逃れようとした。
“同行したのは、わたしを含め『見習い』の者ばかりです。ロウさまやギムリウス、アモンの迷宮組は誰も参加してません。もちろん、リーダーのルトも。”
“それにしてはずいぶん、評判になってるようだぞ?”
互いに、上のポジションをとろうと転げ回りながら、クロノは囁いた。剣はわざとか手から離している。
“カザリーム市長の親族であるアシット・クロムウェルさんの知己を得ました。現地で強力なメンバーのスカウトにも成功しました。”
“スカウト? 誰を?”
“アシットさんの育てた魔道人形のベータ。それに、もとリウの部下だったマーリンさんとギムリウスの特異体デイクックです。”
“マーリン! 古の魔族軍団の幹部だったはずだぞ? いったいカザリームでなにをしてたんだ!?”
“マーリンさんは、迷宮のひとつの迷宮ヌシとなって、カザリームへの侵攻の準備を。デイクックは、階層主、ですかね。”
体の反りだけを使って、ドロシーは、クロノの体を跳ね上げた。わずかな隙間を利用して、肘と膝を打ち込む。ううむ。肘が、膝が。
むっちゃ痛い。これはヒビくらいはいったかもしれない。
“相変わらずだな、リウは!”
なんでそんなめちゃくちゃを、と言いかかったがクロノであるが、マーリンはもともとリウの忠実な部下。デイクックとかいう蜘蛛の特異体が、ギムリウスの創造物ならば、ギムリウスがメンバーとして参加している『踊る道化師』に従うのは、当たり前、実に筋が通っている。冒険者チームに魔王と神獣がいるのが、悪いのだ。
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