53 / 76
第三章 もっと動く六月
53.お子様舌のあなたに捧げるカレー その3
しおりを挟む
「肉、炒めてみますか?」
先輩へターナーを渡すと、「うん」と緊張した面持ちでうなずいた。肉をほぐしながら炒めていく手際は、まぁ申し分ない。
「そういえば先輩の家のコンロって、ガスですか、IHですか?」
「ガスだよ。ゴウくんちと似たかんじのやつ」
「じゃあ、火加減を覚えておいてください。炒めるときは中火です。ちょっとしゃがんで、見てみてください」
「これくらいが中火なの?」
「はい、一瞬だけ強火にしますね。炎が鍋底いっぱいに広がったでしょう? 炎が真っ直ぐ立ち上がって、底の中心部だけに当たっている状態が中火です」
「……難しいかも」
くちびるを尖らせながら、先輩は肉を炒める作業を再開した。だよなぁ、と俺も首をひねる。
ベストな火加減を覚えるには、ある程度の慣れが必要だ。慣れてしまえば、いちいち火の様子を目視しなくても、具材の火の通り具合で判断ができるんだけれど。
「でもカレーは最終的に煮込むので、炒める段階では生焼けでも大丈夫ですよ。心配だったら弱火でじっくり炒めてください」
そう、カレーとは本当に素晴らしい料理だ。初心者でも、ズボラで不器用な人間でも、余計なことさえしなければ無難に仕上がるんだから。
反対に、こだわろうと思えばとことんこだわれるし、様々なアレンジも可能だ。
ある程度肉に火が通ったら、野菜をまとめて投入し、先輩にはひたすらターナーでかき混ぜてもらう。
「どれくらい炒めたらいいの?」
「そろそろ大丈夫ですかね。ほら、ジャガイモが透き通ってきてませんか?」
「す、透き通る?」
先輩は不可解そうに眉根を寄せた。鍋の中のジャガイモの状態を確認したあと、はっとしたように目を見開く
「たしかに、表面が透明っぽくなってるね」
「これで煮崩れしにくくなりますよ」
「へぇぇ~、なるほどぉ~!」
深く感心したように先輩は目を輝かせる。
「いったん弱火にして、水を入れましょう。水の量はルーの箱に書いてあるんですけど、これよりも少なめにするのがオススメです」
「どうして?」
「ルーを溶かし終わったあとに少しずつ水を加えて、好みのドロドロ具合にするのがいいですよ。使う野菜によっては水分が出たりしますし、最初から規定マックスの水を入れてしまうのは危険です」
「そうなんだ……」
目を丸くする先輩の前で、俺は計量カップに水道水を注ぐ。
「箱には700って書いてありますけど、500にしておきましょう」
「うん、先生にお任せする」
俺に向かってにっこり笑う先輩に計量カップを手渡し、鍋へ投入してもらった。ジュワッと音を立てたあと、温度が下がって静かになる。
「蓋をして、しばらく煮込みましょう。あ、ちなみに、追加するのは水じゃなくてトマトジュースでもいいですか?」
冷蔵庫からペットボトルのトマトジュースを取り出すと、先輩にとっては青天の霹靂だったようで、ぽかんと口を開けた。
「い、いいけど、変な味にならない?」
「ほどほどなら問題ないです。フルーティーでマイルドな味わいになりますよ。甘めのカレーが好きなら、うってつけです」
「そっか、辛いものが苦手なわたしやパパにはいいかも!」
「生のトマトや、缶詰めでもいいんですけど、ジュースの方が量の調整がしやすいし、余ったら飲めばいいですし。一人暮らし向けだと思います」
「な、なるほど……!」
先輩がずいっと身を寄せてきたかと思うと、両手をがっしり掴まれた。突然のことに、身体が硬直する。
「ゴウくんってほんとすごい、勉強になることばっかりだよ! 父の日のことも、一人暮らしするときのこともちゃんと考えてくれるし、バカにしないで丁寧に教えてくれるし! 思い切って相談してよかった!」
表情を輝かせる先輩に、俺はしどろもどろ。
「は、ははい、俺も先輩の力になれて嬉しいです。遠慮なく頼ってくださいね」
「ありがとう……。あ、でも、迷惑だったらはっきり言ってね」
先輩は俺からぱっと身を離した。
「迷惑だなんて、そんな……!」
今度は俺が先輩に迫る。ええい、勢い任せで言ってしまえ。
「お、俺、先輩のおかげで、毎日楽しい高校生活を送れてるんです。男の俺が料理することを肯定してもらって、俺の作る弁当を褒めてくれて、俺、すごく自分に自信が持てました。先輩に、その恩返しをしたいんです!」
「恩返し……恩返しかぁ」
先輩が困ったように笑う。
「わたしはそんな大したことしてないんだし、そんなに気負わないで」
なだめすかせるようなその物言いを聞いて、俺は『失敗したかも』と思った。
俺がしたいのは、『恩返し』なんて他人行儀なものじゃない。
先輩のことが好きだから、なんでもしてあげたい。もっと親しくなりたい、一緒にいたい、好感度を上げたい。
いつか伝えたいその思いを、今の段階で『恩返しです』の一言で片付けてしまってよかったんだろうか。もう少しフラグを立てておくべきだっただろうか……。
あー、恋愛って難しい!
「えっと、アク取りしましょうか……」
迷った挙句、俺は料理の方へ意識を向けることを選択した。
先輩へターナーを渡すと、「うん」と緊張した面持ちでうなずいた。肉をほぐしながら炒めていく手際は、まぁ申し分ない。
「そういえば先輩の家のコンロって、ガスですか、IHですか?」
「ガスだよ。ゴウくんちと似たかんじのやつ」
「じゃあ、火加減を覚えておいてください。炒めるときは中火です。ちょっとしゃがんで、見てみてください」
「これくらいが中火なの?」
「はい、一瞬だけ強火にしますね。炎が鍋底いっぱいに広がったでしょう? 炎が真っ直ぐ立ち上がって、底の中心部だけに当たっている状態が中火です」
「……難しいかも」
くちびるを尖らせながら、先輩は肉を炒める作業を再開した。だよなぁ、と俺も首をひねる。
ベストな火加減を覚えるには、ある程度の慣れが必要だ。慣れてしまえば、いちいち火の様子を目視しなくても、具材の火の通り具合で判断ができるんだけれど。
「でもカレーは最終的に煮込むので、炒める段階では生焼けでも大丈夫ですよ。心配だったら弱火でじっくり炒めてください」
そう、カレーとは本当に素晴らしい料理だ。初心者でも、ズボラで不器用な人間でも、余計なことさえしなければ無難に仕上がるんだから。
反対に、こだわろうと思えばとことんこだわれるし、様々なアレンジも可能だ。
ある程度肉に火が通ったら、野菜をまとめて投入し、先輩にはひたすらターナーでかき混ぜてもらう。
「どれくらい炒めたらいいの?」
「そろそろ大丈夫ですかね。ほら、ジャガイモが透き通ってきてませんか?」
「す、透き通る?」
先輩は不可解そうに眉根を寄せた。鍋の中のジャガイモの状態を確認したあと、はっとしたように目を見開く
「たしかに、表面が透明っぽくなってるね」
「これで煮崩れしにくくなりますよ」
「へぇぇ~、なるほどぉ~!」
深く感心したように先輩は目を輝かせる。
「いったん弱火にして、水を入れましょう。水の量はルーの箱に書いてあるんですけど、これよりも少なめにするのがオススメです」
「どうして?」
「ルーを溶かし終わったあとに少しずつ水を加えて、好みのドロドロ具合にするのがいいですよ。使う野菜によっては水分が出たりしますし、最初から規定マックスの水を入れてしまうのは危険です」
「そうなんだ……」
目を丸くする先輩の前で、俺は計量カップに水道水を注ぐ。
「箱には700って書いてありますけど、500にしておきましょう」
「うん、先生にお任せする」
俺に向かってにっこり笑う先輩に計量カップを手渡し、鍋へ投入してもらった。ジュワッと音を立てたあと、温度が下がって静かになる。
「蓋をして、しばらく煮込みましょう。あ、ちなみに、追加するのは水じゃなくてトマトジュースでもいいですか?」
冷蔵庫からペットボトルのトマトジュースを取り出すと、先輩にとっては青天の霹靂だったようで、ぽかんと口を開けた。
「い、いいけど、変な味にならない?」
「ほどほどなら問題ないです。フルーティーでマイルドな味わいになりますよ。甘めのカレーが好きなら、うってつけです」
「そっか、辛いものが苦手なわたしやパパにはいいかも!」
「生のトマトや、缶詰めでもいいんですけど、ジュースの方が量の調整がしやすいし、余ったら飲めばいいですし。一人暮らし向けだと思います」
「な、なるほど……!」
先輩がずいっと身を寄せてきたかと思うと、両手をがっしり掴まれた。突然のことに、身体が硬直する。
「ゴウくんってほんとすごい、勉強になることばっかりだよ! 父の日のことも、一人暮らしするときのこともちゃんと考えてくれるし、バカにしないで丁寧に教えてくれるし! 思い切って相談してよかった!」
表情を輝かせる先輩に、俺はしどろもどろ。
「は、ははい、俺も先輩の力になれて嬉しいです。遠慮なく頼ってくださいね」
「ありがとう……。あ、でも、迷惑だったらはっきり言ってね」
先輩は俺からぱっと身を離した。
「迷惑だなんて、そんな……!」
今度は俺が先輩に迫る。ええい、勢い任せで言ってしまえ。
「お、俺、先輩のおかげで、毎日楽しい高校生活を送れてるんです。男の俺が料理することを肯定してもらって、俺の作る弁当を褒めてくれて、俺、すごく自分に自信が持てました。先輩に、その恩返しをしたいんです!」
「恩返し……恩返しかぁ」
先輩が困ったように笑う。
「わたしはそんな大したことしてないんだし、そんなに気負わないで」
なだめすかせるようなその物言いを聞いて、俺は『失敗したかも』と思った。
俺がしたいのは、『恩返し』なんて他人行儀なものじゃない。
先輩のことが好きだから、なんでもしてあげたい。もっと親しくなりたい、一緒にいたい、好感度を上げたい。
いつか伝えたいその思いを、今の段階で『恩返しです』の一言で片付けてしまってよかったんだろうか。もう少しフラグを立てておくべきだっただろうか……。
あー、恋愛って難しい!
「えっと、アク取りしましょうか……」
迷った挙句、俺は料理の方へ意識を向けることを選択した。
8
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる