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女の主張
しおりを挟む「何事です」
はいはーぃ注目ね。みんなネイサンのせいでゴメンねー。
顔は淑女スマイルのまま心の中で謝っとく。
頭を下げた使用人一同が、それでも侵入者が易々と私に近寄れないように間に立ってくれる。
うん、出来る人は好きよ。
「申し訳ございません。早急に対処いたします」
初老とは思えないピシッとした佇まいで、頭を下げたまま発言したのは執事長さん。
モノクルから垂れる銀の鎖がシャラリと鳴る。うん、イケおじ。
「いいわ、頭を上げてちょうだい。
─ そう、貴女が旦那様の?何用かしら」
「何かじゃ無いわよっアンタね!後からしゃしゃり出てきてネイトを横取りするなんて、浅ましいことしておいて!」
ぎゃーぎゃーと喚く女に、強靭な喉だなと呑気に考えてたら
「っっ黙ってないで、何か言いなさいよ!」
って怒られた。
……ベタに「何か」とか言ったらウケるかなぁ。
あ、いやいや、みんなの前や。空気的にすべる。
小首を傾げて無難に返しとこ。
「何かとは?」
「すましてんじゃ無いわよ!あたしの男寝取っといて!返しなさいよ!!」
鬼気迫る言い草に、なんかジワる。
あかん、ちょっと抑えがっ
「なっ何がおかしいのよ?!」
「……ふふ、だって寝取るなんて人聞きの悪いことを仰られるから。別段縛ってもおりませんのに、返せだ何だかと私に必死に訴えたところで可笑しいでしょう?直接旦那様に仰いな」
はいはいこれで終いかなっと。
ジリジリしてた使用人に、摘み出すように指示を出したら、両脇固められた愛人がまだ喚きよる。
元気だなあんた。見てくれ以外でどこが良かったんか甚だ謎。
あ、イキの良さか??
「嘘よ!ネイトを貴族だからって家に縛り付けているんでしょ!ネイトはあたしを愛しているのよ!返してっ返しなさいよ!!」
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