【完結】流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。

時々雨

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ヒロインちゃん

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 その後殿下と学生寮に戻った。

 寮の部屋は、殿下とは隣同士にしてもらっている。何かあった時に対処出来るようにだ。

 殿下はこの国の第3王子であるから1人部屋だ。入居時にルアネと一緒じゃないのか?と言われたが、「僕には同居人が既にいるし、流石に王族と同居は不味いでしょう」と話したらシュンとした顔をしていた。


 殿下とドアの前で別れ、ただいまと呟いて自分の部屋に入ると

「お帰りなさいませ、ルアネ様」

「あぁ、ただいまネア」

 ネアは嬉しそうに微笑む。相変わらず可愛いな。僕もつられて笑う。

 ネアの前では外面の仏頂面がメキメキと剥がれてしまう。小さい頃からずっと一緒にいたからな。

「今日の夕食はどうされます?食堂でもよろしいですか?」

 僕の脱いだ制服をハンガーにかけながら聞いてきた。

「うん、殿下も誘うか」

「そうですね、それがいいでしょう」

 ネアはサッと生徒手帳をもち、玄関へ向かう。僕もその後をついて行く。

 ネアは僕の従者だ。歳は1つ下の17だか、殿下と一緒に入学したので学年は1つ上である。

 代々僕の家が王族の側近に仕えているように、ネアの家も代々僕の家に仕えているのだ。

 昔から僕の後ろを追いかけて来て本当の弟のように可愛がっている。ネアは僕の事か大好きだ。(昔から言われ続けて認めてしまっている家族からも公認だ)

 ネアはグレーの髪色で前髪は長めのM字になっており、ミディアムボブ。ただ、右側の横毛を僕とお揃いの三つ編みにしている。目の色は僕と同じく翠色だ。


 ポ-ン 


「フロガ、一緒に食堂行かないか」

 返事がないぞ…?

 ガッシャ-ンーッ!!

 !?!?なんか部屋の中からすごい音が聞こえたぞ!

「殿下?!ちょっとここあけてください」

 ドアをドンドンと叩く

「い、今開ける」

 同時にドアが開き、部屋に滑り込む。

「へ?」

 部屋がとても散乱していて盗人が入ったあとみたいだった。僕は殿下の肩を掴みながら固まってしまった。

 暫し停止していたがハッとなって殿下を身体をぺたぺた触りながら怪我がないか確認する。

「盗人ですか??なにか盗まれたものは…?お怪我はッ?!」

「いや、これはちが、う。これは自分で……」

「じ、自分で!?どうしてですか??何があったんですか!」

 僕の行動が不快で八つ当たりか!?

「ルアネ様一旦お着いてください」

 ネアが殿下から引き離しながら、両手を握り背中を撫でられた。

「あ、あぁ…」

「ネアがルアネ様に変わって質問しますね。殿下が御自身でお部屋を荒らしたと?」

「あぁ」

「ど、どうしてだ??掃除等身の回りの世話は毎日執事長がしてくれているだろ?こんなに一瞬で荒れ果てるなんて…」

「それは…、執事長はいない。屋敷に置いてきた」

「な、なんで?!」

 僕でも、ネアっていう従者連れてきてるのに、王族が従者連れてこないだと!?殿下家事とか苦手じゃないかっ!

「確か…殿下は、生活能力はゼロに近いと把握していましたが…?それなのに従者なしとは、とてもおもいきりが良いですね」

「執事長は、残して置かねば屋敷が心配だったのだ。だから、1人で頑張って見ようと……」

 僕は頭を抱えた。

 よく1ヶ月持ったな…。全然気づかなかった僕の落ち度でもあるのか。クソ

「殿下、至急明日から住み込みの執事を呼んでください。部屋一室空いてますよね」

「ああ」

「とりあえず、まず食事にしましょう。片付けは食後に3人で…しますよ殿下」

「ルアネ様」

 ん?声のした方を振り返ると

「私、夕食は後で取りますのでお2人が帰ってくるまでに終わらせておきます」

「でも、殿下が」

 いや待てよ。殿下がしたのだから僕達が片付けないと行けないではないか。

「僕も手伝うよ」

「いえ、ルアネ様のお手を煩わせる訳にはいけませんし」 

 ネア……なんていい子なの!!!

「ネア、ありがとう!では先に夕食をとってくる。ネアの分はテイクアウトしてくるから後部屋で食べてくれ」

「ネア…すまない。助かる、ありがとう」

「いいえ」

 僕達は殿下の部屋を出て、食堂に向かった。
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