【完結】流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。

時々雨

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緊急事態発生

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 エマージェンシー!エマージェンシー!

森の中で、怪我人と遭難しました。リーダーに連絡付きません。

 どうして!!

 心の中で叫びながら頭を抱える。ヒューイが居なかったら暴れてた。目の前にある木を殴ってた絶対。

「これからどうすれば…」

「さぁな。まぁ俺は、お前に助けらられなければ、この世にいなかったかもしれないし。このまま棄権しようかな」

 横をむくとしょんぼりとした顔をしたヒューイが目に入った。小さな声で「死ぬかと思ったし…」と呟いていた。

 そうだよな。ヒューイはこのまま棄権して、教師陣に保護してもらうのが1番いいかもしれない。確か…信号団は青だったよな…。

「そういえば、お前の名前なんてゆーの?」

「ぇ、ああ。言ってなかったか。僕はルアネ・リー・ハイネルセンだ」

「ハイネルセン…」

 僕の名を呟いたヒューイがいきなり声のトーンが低くなった。

「どうし…」

 どうしたのか、と全部言い終わる前に歩くのに支えていた肩を全身で振り払われた。

「ハッ!公爵家のお坊ちゃんかよ。きどってて、身分高そうだなと感じてたがまさか、ハイネルセン公爵家とはな!」

な、な、

なんなんだ~?!

この男は~~?!?

 助けてやって肩も貸してたのにいきなり体当たりして、しかも、なんか侮辱されてるし、腹たつ~~!!

 脳内だけ地団駄踏んで、行動に表さないように我慢してるが、顔は我慢でてないかもしれない。

「何か問題があるのか。助けてやったのにそんな態度は無いだろっ!」

「問題?大ありだね!俺は身分が高くて威張ってる人間が嫌いなんだ!特にハイネルセン公爵家はな!気が変わった、棄権しない。お前の足でまといになって嫌がらせしてやる」
 
 な、なんだと~~!こいつっ!!

 ハイネルセン家が嫌いだと面と向かって直接言われたのは初めてだ。悪徳貴族からはよく嫌わてるが、こいつの様な一般貴族から嫌われる要素無いはずだが?!ネアに調べてもらうか。

 とルアネのポテンシャルで4分の1くらい冷静に物事を考えているが、その他の4分の3は、こいつ悪口言いやがって、しかも、面倒な嫌がらせしやがって、クソっ!!!ムカつく許さねぇ殴ってやろう!

「な、アンタ、ほんと、最低だな!ふざけんなさっさと棄権しろやアホ!」

「嫌だね!お前に引っ付いて邪魔してやる」

 ヒューイはそう言いながら、振り払った癖に横から巻きついてきて足も絡ませてきた。

 くそ重い……!!自分が成人男性と変わらない体格してること分かってるのか!!僕より、少し身長高いくせに!! 

「重いんだよ!!このっ。離せッ……」


カサカサカサ…………

 なんか、こちらに向かってきてるような音がする。

 巻きついてたヒューイも複数の音に気づいたようで、前方を凝視していた。音が鮮明に聞こえてくるにつれ、腕に力が入り、首と腹を締め上げられているのだが…。今殴って音出して…襲われでもしたら元も子もないので、優しいルアネくんは我慢するぞ!
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