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緊急事態発生
③
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「アレが、キラーベア!、なの、か!?」
2人共が全力で逃げてる中、ヒューイが途切れ途切れで聞いてきた。
「アレ!どう見ても、キラーベアじゃ…ないだろ!!!見た目がゾウだそ!?牙もある背中に棘もあった!!!」
「じゃあ!!なんで…あんなやつが!いるん、だよ!!!キラー、ベアが…一番っ、」
ドッドッドッ、と近くまで迫ってきている足音が大きく響いてきた。ヒューイはそれで喋るのやめたんだろう。ヒューイの言葉の続きは、「魔獣退治の中で一番強い魔獣はキラーベアのはず」だ。
キラーベア以外の強い魔獣がこの試験のエリアにいるのはありえないことなのだ。
ヒューイは怪我人だし、このまま逃げ回るのは得策ではない、早く殿下か教師陣に連絡か合流しなければ…。
「ヒューイ!空いてる方の手で…連絡を…」
あれ、返事が…。不意に横を向くと、さっきまで一緒に走っていたはずのヒューイの姿がなく、2mぐらい後に手を伸ばして走っている。
まさか、さっき俺が考え込んでるいる時に手が外れてしまった…!?ヒューイは、脚を怪我しているから普段以上に走れないのに…!ヤバイ、ヤバイどうしよう。アイツのすぐ後に…!
ダッシュで間に合うか?
魔法使うか?
剣投げるか?
どれが一番早く…あいつに…!
ええぃ!!考えるな!考える前に手を、脚を、動かせ…!!
「ヒューイ!伏せろ!」
剣を地面にさし、ソレを支柱し方向転換しながらダッシュ姿勢に入る。
「氷の精霊よ私にお力を…お貸しください…」と呟きながら勢いに任せ剣を地面から抜き、走りながら剣に氷の属性を付与する。付与した剣は氷を纏い刀身も少し伸び大剣となっている。剣からの冷気に手が震えたが再び強く握りしめ、スピードを上げる。
あと4歩…!
魔獣は長い棘のついてる鼻を振り回しながら攻撃してくる。すごい速さで攻撃してくるので全部は避けきれず腕や背中に時々ダメージを受ける。
あと1歩…!
魔獣は攻撃しながらでも近づいて来るので踏み潰そうと前足を両方振りあげた。
ここだっ!と思い僕は剣を魔獣の顔面付近に投げた。
クザッと魔獣の皮膚が破れるような音が聞こえた瞬間
「凍れぇ~~~~!!!!!!!」
そう叫ぶと剣を中心に氷が発生し、ミシミシと音をたてながら凍っていく。
巨体を覆うぐらい凍れ!と思いながら、地面に膝を付きながら剣に向けて魔力を流し続ける。
そういえば、魔獣に近づく時にヒューイを押し退けたんだったアイツはどこに…。立ち上がろうとした瞬間、脚に力が入らず元の体勢に戻ってしまった。
あれ…どうして…?普段あのぐらいの魔力使ったぐらいではこんな風にふらふらになる事無いはずなのに。自分が思ってるより、巨体で魔獣の魔法抵抗が強かったのか…?ゴッソリ…魔力を持っていかれた…。この状態だと運が良くて魔獣にあと一回攻撃できるかできないか…て所だ。自分が戦えなくなる前に殿下たちと合流しないと…!
「ヒューイ…」
僕はとりあえず、全身に力を入れ立ち上がりヒューイに近づく。
ヒューイはそれに気づき、脚をかばいながら寄ってきてくれた。
「俺の事…助けにきてくれたんだな…」
「あ、あぁ。目の前で見捨てるのは…僕が嫌だっただけ…だ」
「あ、あり、」
ヒューイは俺の腕を掴みながら下を向いて感謝の言葉を述べようとしていた。本当に素直なやつじゃないな…と思う。まぁ、最初の態度は許さないが。
「感謝の言葉は、無事に二人が魔獣から逃げ切れた時でいい。それより早く逃げるぞ。この巨体を凍らせたはいいが絶対直ぐに氷は溶けるだろう」
ヒューイは「俺が折角感謝しているのに…こんなに地面まで氷のオブジェみたいに凍ってるのにすぐ溶けるのかよ…」とかブツブツ言っていたが、イラッてしたので無視をした。
芯まで凍らせた感覚が無かったから、表面しか巨体を氷で覆うことが出来ていないはず。地面に結いつけて動かないようにしてるがいつ動き出してもおかしくは無い。
「表面だけ凍ってる状態だから一定時間が経てば溶けるはずだ。ヒューイ右手を出せ」
名前を呼ばれヒューイは右手を素直に差し出した。僕は腿に付けてあったベルトを外し、自分の左手とヒューイの右手をベルトで簡単に外れないように縛る。
コレでよし!
僕はヒューイのシルバーの瞳をしっかりと捉え、告げる。
「ヒューイ、この手を絶対離すなよ。次離したら、その時はもう命はないと思え」
2人共が全力で逃げてる中、ヒューイが途切れ途切れで聞いてきた。
「アレ!どう見ても、キラーベアじゃ…ないだろ!!!見た目がゾウだそ!?牙もある背中に棘もあった!!!」
「じゃあ!!なんで…あんなやつが!いるん、だよ!!!キラー、ベアが…一番っ、」
ドッドッドッ、と近くまで迫ってきている足音が大きく響いてきた。ヒューイはそれで喋るのやめたんだろう。ヒューイの言葉の続きは、「魔獣退治の中で一番強い魔獣はキラーベアのはず」だ。
キラーベア以外の強い魔獣がこの試験のエリアにいるのはありえないことなのだ。
ヒューイは怪我人だし、このまま逃げ回るのは得策ではない、早く殿下か教師陣に連絡か合流しなければ…。
「ヒューイ!空いてる方の手で…連絡を…」
あれ、返事が…。不意に横を向くと、さっきまで一緒に走っていたはずのヒューイの姿がなく、2mぐらい後に手を伸ばして走っている。
まさか、さっき俺が考え込んでるいる時に手が外れてしまった…!?ヒューイは、脚を怪我しているから普段以上に走れないのに…!ヤバイ、ヤバイどうしよう。アイツのすぐ後に…!
ダッシュで間に合うか?
魔法使うか?
剣投げるか?
どれが一番早く…あいつに…!
ええぃ!!考えるな!考える前に手を、脚を、動かせ…!!
「ヒューイ!伏せろ!」
剣を地面にさし、ソレを支柱し方向転換しながらダッシュ姿勢に入る。
「氷の精霊よ私にお力を…お貸しください…」と呟きながら勢いに任せ剣を地面から抜き、走りながら剣に氷の属性を付与する。付与した剣は氷を纏い刀身も少し伸び大剣となっている。剣からの冷気に手が震えたが再び強く握りしめ、スピードを上げる。
あと4歩…!
魔獣は長い棘のついてる鼻を振り回しながら攻撃してくる。すごい速さで攻撃してくるので全部は避けきれず腕や背中に時々ダメージを受ける。
あと1歩…!
魔獣は攻撃しながらでも近づいて来るので踏み潰そうと前足を両方振りあげた。
ここだっ!と思い僕は剣を魔獣の顔面付近に投げた。
クザッと魔獣の皮膚が破れるような音が聞こえた瞬間
「凍れぇ~~~~!!!!!!!」
そう叫ぶと剣を中心に氷が発生し、ミシミシと音をたてながら凍っていく。
巨体を覆うぐらい凍れ!と思いながら、地面に膝を付きながら剣に向けて魔力を流し続ける。
そういえば、魔獣に近づく時にヒューイを押し退けたんだったアイツはどこに…。立ち上がろうとした瞬間、脚に力が入らず元の体勢に戻ってしまった。
あれ…どうして…?普段あのぐらいの魔力使ったぐらいではこんな風にふらふらになる事無いはずなのに。自分が思ってるより、巨体で魔獣の魔法抵抗が強かったのか…?ゴッソリ…魔力を持っていかれた…。この状態だと運が良くて魔獣にあと一回攻撃できるかできないか…て所だ。自分が戦えなくなる前に殿下たちと合流しないと…!
「ヒューイ…」
僕はとりあえず、全身に力を入れ立ち上がりヒューイに近づく。
ヒューイはそれに気づき、脚をかばいながら寄ってきてくれた。
「俺の事…助けにきてくれたんだな…」
「あ、あぁ。目の前で見捨てるのは…僕が嫌だっただけ…だ」
「あ、あり、」
ヒューイは俺の腕を掴みながら下を向いて感謝の言葉を述べようとしていた。本当に素直なやつじゃないな…と思う。まぁ、最初の態度は許さないが。
「感謝の言葉は、無事に二人が魔獣から逃げ切れた時でいい。それより早く逃げるぞ。この巨体を凍らせたはいいが絶対直ぐに氷は溶けるだろう」
ヒューイは「俺が折角感謝しているのに…こんなに地面まで氷のオブジェみたいに凍ってるのにすぐ溶けるのかよ…」とかブツブツ言っていたが、イラッてしたので無視をした。
芯まで凍らせた感覚が無かったから、表面しか巨体を氷で覆うことが出来ていないはず。地面に結いつけて動かないようにしてるがいつ動き出してもおかしくは無い。
「表面だけ凍ってる状態だから一定時間が経てば溶けるはずだ。ヒューイ右手を出せ」
名前を呼ばれヒューイは右手を素直に差し出した。僕は腿に付けてあったベルトを外し、自分の左手とヒューイの右手をベルトで簡単に外れないように縛る。
コレでよし!
僕はヒューイのシルバーの瞳をしっかりと捉え、告げる。
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