【完結】流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。

時々雨

文字の大きさ
22 / 35
俺の推し超カッコいい

しおりを挟む
「先にルアネさんをみるので、ヒューイさんの事はルスさんお願いしますね。可能ならば少し茂みの中に移動してほしいですわ」

「わかりました」

 ルスはそう答えて、心配そうな顔をしながらヒューイを担いで隣の茂みの中へ歩いていった。

「さて、ルアネさんはとりあえず。脱いでください」

 とニッコリレイラさんに言われてしまった。

「え、っえ…??」

 嫁入り前のじょ、女性の前で脱ぐのは…抵抗が…。

「服を脱いでください。できればカッターシャツも。前を開けるだけでも結構ですわ」

「ぬ、脱ぎたいのは…山々なのですが…。身体全体に…力が、入らなくて…ですね…」

 少しでも抵抗しようとしたら、レイラさんはしょうがないですね。と言い、制服を脱がし始めた。

 うっ。女子に制服を脱がされてるとか傍から見たら大分事案なのでは…!?ヒューイとルスが離れていてくれてとても心が救われてるよ!

 診察する為だってわかるけど…美少女に迫られてる事には変わらなくて、顔を背け、殿下達が戦っている様子を見ることにした。


 殿下たちの戦いもクライマックスになっていた。殿下の光魔法で空から無数の矢が絶え間なく魔獣に向かって放たれており、身動き取れない状態になっていた。

 魔獣を足止めしている間に、3人は最大火力の攻撃を撃とうとしているのがわかった。いつでも合図があれば撃てる体制になっていて、僕がいない間にみんな、戦い慣れたんだなぁと思って嬉しく思う。

 殿下にとっては同世代との人との交流は僕と僕の家族以外で学校のメンバーが初めてだから、人と一緒に戦える機会があるという事は貴重でみんなとちゃんと戦えてよかったと思う。

 光の矢が止みはじめた時

「今だ!放て」

 そう合図が出ると、3人は3方向から一気に攻撃をしかけた。ライさんは最大火力の炎を纏った剣で足側を切ったが浅かったみたいで、尽かさずグレンが上半身にアックスで殴りこむ。

 よろけて地面に倒れた魔獣に殿下が光魔法でとどめを刺す。甲高い怒号を上げながら魔獣は消えていった。あんなに僕では手に負えなかった魔獣が3人に呆気なく倒されて、2人もちゃんと強いし、殿下も強くなったんだぁ。とちょっと寂しい気持ちになった。

 けど、殿下が強くなってくれたのなら、オールオッケーです!





「ルアネさん体調はどうでしょうか?少しは良くなりましたか」

 間近で聞こえたレイラさんの声で意識が目の前の現状に戻された。

 レイラさんは僕の心臓の位置に手を起き、反対の手には大きな杖を持っている。レイラさん曰く、回復魔法は直接皮膚に触ったほうが効果が上がるらしい。ただ、外傷ではない、内傷だと心臓あたりや首に触れるのがいい、だとか…。

「だいぶ…、頭の重さが楽になりました。身体の打ち身も治してくれてありがとうございます。コレだけでも身体が楽です」

「それはよかったですわ。外傷なら任せてください。お安い御用ですわ!ルアネさん色々身体の気を見せてもらいましたが…」

 レイラさんは魔力を使うのをやめ、周りを確認した後耳元で囁くように

「ルアネさん…今の貴方は魔力をコントロールする力が皆無ですわ。故意の魔力切れ…では」

 と伝えられた。

 え?

 魔力コントロール力が皆無?今日、コントロール下手だなぁとは思っていたが皆無…だって?なんで…コントロール力が無くなった事なんて今までにあるわけがない。

「ルアネさんはハイネルセン家でも膨大な魔力を持っているとお聞きしてますわ。そんな方が魔力切れなんて普通ありえません。私達と逸れてから何かありましたか…?」

 心当たりはある…。ルスの顔がちらつき、ルスからもらったポーション…。

 だが、レイラさんの前でルスを疑わせる事をしたくなくて、いうべきか迷うし。

 もし、ルスが作ったポーションが、魔力コントロールを無くすポーションだとしたら、こんなポーションは今までに聞いたことも見たこともない代物なので、ルスがもっと悪者になってしまいそうで…嫌だった。

 僕が黙っているとレイラさんはため息をついた。

「まぁ、無理とは言いませんわ。しかし、ルアネさんの様態は、フロガさんには伝えておきますね。私は魔力は回復できませんのその件もフロガさんに頼んでおきますわ」

 と微笑んだ。

 レイラさんは大人で気遣いもできる。最高の人や…。

「ありがとうございます…。助かります」

「いいえ、構いませんわ。では私はヒューイさんの所に行きますね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

冤罪で追放された悪役令息、北の辺境で幸せを掴む~恐ろしいと噂の銀狼将軍に嫁いだら、極上の溺愛とモフモフなスローライフが始まりました~

水凪しおん
BL
「君は、俺の宝だ」 無実の罪を着せられ、婚約破棄の末に極寒の辺境へ追放された公爵令息ジュリアン。 彼を待ち受けていたのは、「北の食人狼」と恐れられる将軍グリーグとの政略結婚だった。 死を覚悟したジュリアンだったが、出会った将軍は、噂とは真逆の不器用で心優しいアルファで……? 前世の記憶を持つジュリアンは、現代知識と魔法でボロボロの要塞を快適リフォーム! 手作りスープで将軍の胃袋を掴み、特産品開発で街を救い、気づけば冷徹将軍から規格外の溺愛を受けることに。 一方、ジュリアンを捨てた王都では、破滅の足音が近づいていて――。 冤罪追放から始まる、銀狼将軍との幸せいっぱいな溺愛スローライフ、ここに開幕! 【オメガバース/ハッピーエンド/ざまぁあり/子育て/スパダリ】

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!

はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。 本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる…… そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。 いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか? そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。 ……いや、違う! そうじゃない!! 悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!! 

悪役会計様に転生した俺は、生徒会長に媚び売って生き残る

桜城 寧
BL
処刑された記憶とともに、BLゲームに登場する悪役会計に転生したことに気付く。処刑されないために、チャラ男としての仮面を被り、生徒会長に媚び売ったり、どうにか能力を駆使したりして生きてたら、色々な人に構われる話。

悪役令嬢の兄に転生!破滅フラグ回避でスローライフを目指すはずが、氷の騎士に溺愛されてます

水凪しおん
BL
三十代半ばの平凡な会社員だった俺は、ある日、乙女ゲーム『君と紡ぐ光の協奏曲』の世界に転生した。 しかも、最推しの悪役令嬢リリアナの兄、アシェルとして。 このままでは妹は断罪され、一家は没落、俺は処刑される運命だ。 そんな未来は絶対に回避しなくてはならない。 俺の夢は、穏やかなスローライフを送ること。ゲームの知識を駆使して妹を心優しい少女に育て上げ、次々と破滅フラグをへし折っていく。 順調に進むスローライフ計画だったが、関わると面倒な攻略対象、「氷の騎士」サイラスになぜか興味を持たれてしまった。 家庭菜園にまで現れる彼に困惑する俺。 だがそれはやがて、国を揺るがす陰謀と、甘く激しい恋の始まりを告げる序曲に過ぎなかった――。

真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~

水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。 アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。 氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。 「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」 辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。 これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!

【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!

煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。 処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。 なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、 婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。 最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・ やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように 仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。 クレバーな立ち振る舞いにより、俺の死亡フラグは完全に回避された・・・ と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」 と言いやがる!一体誰だ!? その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・ ーーーーーーーー この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に 加筆修正を加えたものです。 リュシアンの転生前の設定や主人公二人の出会いのシーンを追加し、 あまり描けていなかったキャラクターのシーンを追加しています。 展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。 続編出ました 転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668 ーーーー 校正・文体の調整に生成AIを利用しています。

処理中です...